2023年11月01日
パーツがないからほとんどが手作り!?オフ感溢れる唯一無二のCX-8!【オフスタイルミーティング】
オフスタイルミーティングに参加していたCX-8。「iron beast 8」をコンセプトに仕上げられたこだわりの愛車をご紹介します。
愛車&オーナー情報
- 車種:マツダ CX-8 プロアクティブ KG2P
- 年式:2018年(平成30年)
- 走行距離:93,000km
- ボディカラー:マシーングレープレミアムメタリック
- オーナー:しかっち
- 所有年数:5年6ヶ月
無いものは作る
まずはじめに、現在の仕様に至った理由を伺ってみた。
CX-8でもちょっとオフロードをかじりたいなと思い、リフトアップしたのがきっかけです。次はタイヤを大きくしたいな、そしたら次は・・・と積み重ねてきて今のスタイルになりました。
いかんせんこういう車なのでパーツがなく、ほぼ全部が手作りなんです。最近はこのフロントバンパーを作りました!
と、当たり前かのように話してくれたのはオーナーのしかっちさん。さらに話を聞いてみるとできたばかりだというアイアンバンパーや細かな作業が見えるグリル、サイドに取り付けられたラダーなど、全てが手作りだというから驚いた。
CX-8のパーツは基本的に下げ・ラグジュアリー系のものばかりだそうで、オフ系のカスタムをしようと思っても選択肢がないそうだ。「オンリーワンの車を作りたい」というコンセプトのもと手間暇がかけられたCX-8を今回はご紹介したい。
まずは先ほどもチラッとご紹介した、このCX-8の最大の特徴でもあるアイアンフロントバンパーだ。
車体側のフレームにステーを取り付けて、それをベースに鉄板を1枚1枚溶接していって形にしました。
そう、しかっちさんのDIYの場合、何かの流用というわけではなく、そのほとんどが1から手作りしたパーツなのだ。材料は基本的にホームセンターでパイプや鉄板を調達、自宅には100Vの溶接機を用意しているという気合いの入りぶりだ。
加えて、このバンパーを付けるにあたりフロントバンパーはもちろんカットする必要があるのだが、レーザー水準器を用いてカットするという徹底ぶり。実際にバンパーを目の当たりにしても、既製品と言われても疑わない仕上がりだった。フォグランプもいい塩梅に埋め込まれていて、とてもCX-8とは思えないフロントフェイスに仕上がっている。
しかもこのバンパー、後々オーバーフェンダーを取り付けることを見越して、現在はやや押し込んで装着している状態ということ。やはりオフ系に合う市販のオーバーフェンダーは無いそうなのでそれも自作するしかないようだが、このフロントバンパーと繋がったワイド姿を見られるのも楽しみだ。
グリルは純正グリルを開口し、アルミのフィンを加工して取り付けて左右にはグリルマーカーを埋め込んだスパルタンなルックスだ。
奥にはバンパーに埋め込まれたフォグと同じランプが取り付けられていて、それぞれ別のスイッチで個別にオンオフができるようになっている。
左リアクオーターガラス部分に取り付けられているサイドラダーも、現車合わせで加工して製作されたそうだ。サイズ感や斜めの傾き具合などがボディとピッタリ合っていて、こちらも既製品と言われても信じてしまいそうな見事な仕上がり。他のCX-8オーナーの中でも”欲しい!”という方がいそうだ。
リアに取り付けられているカンガルーバンパーももちろんしかっちさんによる手作りアイテム。これらを形にする技術力はもちろんだが、デザインなどの想像力も必要不可欠。なかなかここまでやろうという人は少ないだろうし、ここまでやるからこそ「オンリーワン」な車を作れるのかもしれない。
きっかけは他車のカスタム
ホイールはMLJ EXTREME-J XJ04を装着。タイヤにはBFGoodrich All-Terrain T/A KO2を組み合わせてオフ感を演出。またタイヤサイズは245/70R17と純正タイヤと比較すると外径は5cmほど大径化されていて足回りもワイルドだ。
しかしながらさすがにこのサイズだとホイールハウス内に当たってしまう箇所も多く、部分的カットするなどの対応は必要になってくる。
これほどご自身でさまざまなパーツを製作してカスタムを楽しまれているので、過去の愛車でもいろいろとカスタムをされていたのかと尋ねてみると、意外な答えが返ってきた。
いろいろとカスタムし始めたのは今の車が初めてなんです。他のマツダ乗りの方の車のカスタムを見たり聞いたりして刺激を受けて、自分もやってみたいなと思ったのがきっかけです。
ただこういうカスタムなのでCX-8だけの集まりがあってもアウェーな感じなんですが、逆にオフ系タイヤ・リフトアップというだけの仕様のときから声をかけていただくことも多かったです。
「無いものは作れの精神」で毎回挑戦しながら手作りで仕上げてきたとおっしゃっていたが、それにしても高い完成度。だからてっきり過去の愛車もさまざまな手を加えていたものと思っていた。
また、作る事に対して私の子供達も興味を持って手伝ってくれています。技能教育、メカニカル、テクニカルな事に対しての原理、原則についての「学び」に対してもとても役に立っています。
また、普通ならただの”車のカスタム”だけのはずが、お子さんたちもパーツを製作することに興味を持ってくれて手伝ってくれたりと、車のカスタムを超えて学びへと繋がっているという嬉しい誤算もあった。これほどのモノづくりは大人でもなかなか体験できない経験。お子さんたちにはきっと大人以上に興味深く、そして良い経験になるだろう。
リフトアップはスプリングのみで控えめな量に抑えており、現在の全高は約2.1m。この高さならば立体駐車場でも基本的に困ることはなく、この辺りも家族の理解を得られるポイントの1つかもしれない。
しかっちさんにとってもこのCX-8は「優秀な車です!」とコメントしており、お子さんたちも一緒に乗れて荷室も十分な広さ、燃費が良く維持費もさほどかからない、とお気に入りのようす。
この個性的なCX-8こそ、家族みんなとの素敵なカーライフが詰まった自慢の愛車だ。
スペック表
ホイール
- MLJ EXTREME-J XJ04
- 17x7.5J+46
タイヤ
- BFGoodrich All-Terrain T/A KO2
- 245/70R17
外装
- 手作りアイアンバンパー
- 手作り純正加工グリル
- 手作りサイドラダー
- 手作りリアカンガルーバー
- 手作りスキッドプレート
足回り
- tanabe 1インチアップサス
ギャラリー
(photo:CARTUNE運営 Hiroki)