2023年11月15日 (更新:2023年11月29日)
全てのオフ会はこうであるべき!【第5回 LEXUS L10系GSMT】取材レポート!
LEXUS L10系GSミーティング当日の様子はもちろん、すべての主催者に参考にしてもらいたいその”徹底した準備”を取材しました。
「車の集まり」を続けていくために
残暑が続く10月中旬。都心部は季節外れの暑さが続く中、朝の富士山の麓はさすがにひんやりとした空気が流れていた。道中はたくさんのファミリーカーが富士急ハイランドへと連ねており、すでに周辺は渋滞が始まろうとしていた。
そんな中たどり着いたのは、山梨県立富士山麓駐車場。通称”富士山パーキング”だ。この日ここで”第5回 LEXUS L10系GSMT”を実施するため、すでにたくさんのスタッフのみなさんが協力し合って準備を進めていた。
もちろん今回使用するパーキングは事前に申請を行い、しっかりとミーティングの使用許諾を得て開催されている。たとえ個人主催のオフ会であっても、昨今の情勢を考慮すれば使用許諾を得ることは必須だ。
今回は主催者である☆にゃ〜さんより直接運営事務局へ取材のご依頼をいただいた。そこで驚かされたのがその事前準備だ。
日時や場所、スケジュールなど当日の概要をはじめ、会場の案内図、参加者名簿に当日の駐車配列図、わかりやすい受付手順の流れの解説、注意事項にスタッフ紹介まで、全8ページにも及ぶ参加者向けのミーティングの説明資料が準備されていた。特に初参加の方にとっては重要な安心材料となるに違いない。(🔗 参考資料、☆にゃ〜さんの投稿より)
さらにその資料に加えて、取材スタッフのためにさらに数ページ追加した資料を送付いただく徹底ぶり。初めてのミーティング取材の場合は勝手や会場について不明な点が多いこともあるが、取材スタッフまで安心して当日に備えることができた。
上の画像は当日運営スタッフ用に配布されたものであるが、参加者向け資料も同じくらいの記載量。準備について本当に細かに書かれているのを感じていただけるだろう。
また、当日車のダッシュボードに置く名前が大きく書かれた車両カード、洋服に貼り付けられる名札、当日発生したゴミを持ち帰るためのゴミ袋の一式をクリアファイルにまとめ、当日参加される1人1人に配布されていた。
過去に開催したときに「行ったけど内気で話せなかった」と何人かからコメントをいただいて。 その経験からオーナーに着用する名札と、人だけ分かっても意味がないので車用のカードを準備するようになりました。
ゴミ袋についても1枚の単価は大したことない金額ですし、仮に用意せずポイ捨てがあったとして、後から文句を言われてもつまらないじゃないですか。そうなる前に徹底してやっておこうと。
当日準備の様子を見ていると、皆さん何やら道具を使って、地面に向かって作業を行っていた。
このために作ったという角度を測るためのプラダンと水糸を用いて駐車枠の目印付を行っていた。空気は涼しいとは言っても日差しはいささか暑く、座って立ってを繰り返す作業のためなかなかの重労働。
仕上げにその枠に駐車する車両のオーナー名を記載したシールを貼りつける。1つ1つの作業は単純だが、これを限られた準備の時間内に60台分作らなければいけない。
しかしそこは互いに信頼しあったボランティアスタッフのみなさん、テキパキと作業を実施してあっという間に全員分の目印が完成した。
準備がひと段落したとき、スタッフのみなさんは一旦テントへ戻り休憩タイム。スタッフの休憩時間をしっかりと確保しているだけでもすごいのに、パンや飲み物まで準備されていてそのホスピタリティにはただただ感銘を受けた。
そして再確認のミーティングを行い、この後入場してくるたくさんの参加車両に備えていく。
「準備が9割、これが成功の元です。」と☆にゃ〜さんもおっしゃっていた通り、本当に隅々まで心配りの感じられる準備だった。我々としても自社イベントに参考にしたい点ばかりで、取材のはずがたくさん勉強させていただいた。
会場の雰囲気をご紹介
準備についてたっぷりご紹介してきたので、ここからはミーティングの様子を画像を交えて紹介していきたい。
まだ誰もいない会場内。ワクワクと緊張の両方が混ざり合うこの時間の独特な空気は、準備スタッフだけが味わえる特権だ。
受付の装飾品は☆にゃ〜さんの奥様が今回のミーティングのために手編みで製作されたもの。こうした装飾もムードを盛り上げてくれる欠かせない存在である。
搬入開始時間の10時が近くなった頃、参加車両が続々と到着し始めた。
搬入時の最初の案内は、主催者であり最も顔が広い☆にゃ〜さんが自ら行う。顔見知りの参加者であればすぐに名前がわかり、少しでもスムーズに資料を渡せるからだ。
それでもこの日は約3分の1の参加者が初参加。少々手間取ってしまう場面もあったものの、他スタッフが臨機応変にサポートに回って見事なチームプレーで乗り越えていた。
誘導スタッフには十分な人数が配置されていて、各車両の駐車位置までの誘導をサポート。案内表示だけでは迷ってしまう参加者も多く、誘導には十分すぎるくらいの人数を割いておく点も参考にしたい。
木漏れ日の道を走り抜ける参加車両を眺めているだけでもワクワクが止まらない。
スタッフのみなさんと参加者の協力によって、色別に見事な隊列が完成した。圧巻の光景だ。
11時になり、開会式がスタート。賑やかだった会場もこの時は静まり返り、参加者はみな☆にゃ〜さんの言葉に耳を傾ていた。とはいっても決して堅苦しい雰囲気はなく、挨拶と当日の流れ、注意事項やマナーについての再確認など、改めて参加者全員で意識を合わせた。
一部がスタートし、みなさん改めて各所で”車談義”に花を咲かせている。
常連同士、久々に会う方、初めて会う方。「やっと会えましたね!」なんて言葉が聞こえてくるのも、オフ会の場ならではだ。
そして整列した第1部は終了し、お昼休憩を挟んだ後、会場内を自由に使った撮影会タイムが始まった。
みなさん思い思いに車を並べて、撮影を楽しまれているようす。
こういった自由な撮影ができるのも、しっかりと会場の使用許諾を得て自由に使えるからこそ。決して公共の場で無断でやってはいけない。
主催者インタビュー
L10系GSMTの趣旨や目的を教えてください!
「GSオーナー同士、楽しく!」をモットーに、”10系”にかけて毎年10月の秋に開催しています。
今回の取材を通して、事前にご準備いただいた資料や当日の運営、スタッフへの配慮まで本当に素晴らしいなと感じています。個人でここまでされる原動力は一体どこから来るのでしょうか?
参加されるみなさんに安心・安全に楽しんでいただくためです。世間一般的に車のオフ会や MTは「怖い、うるさい(騒音)、ゴミ散乱、不良や輩が屯しているイメージ」など、一部のマナーやモラルの欠如したオフ会やMTが開催されている事により、不良の集まり、騒音などの迷惑行為の暴走族みたいな印象を持っている方が大半という残念なイメージが定着しています。
個人のオフ会やMTでもおさえるべき事さえおさえれば、安心・安全なオフ会やMTの開催は可能であり、イメージは払拭されて、文化の交流にもなるかと考えております。
確かにすべてのオフ会やミーティングがこれほど徹底した準備の上で実施されていれば、イメージを変えることもできそうですね!
ところで、L10系GSMTは誰でも参加できるのでしょうか?
CARTUNEのアカウントで私と相互フォローになれば参加していただけます。今までも告知はCARTUNEだけで行ってきましたが、口コミや繋がりだけでこれだけ多くの方に集まっていただきました。
事前にSNS上である程度コミュニケーションを取っておけば、お互いに安心できますよね。CARTUNEをご活用いただきありがとうございます!
L10系GSMTへの参加を悩んでいる方へ何かメッセージはありますか?
″マナーを守って楽しめる”方でしたら、どなたでもご参加お待ちしております!
遠くから参加された方にも楽しいと言っていただけたり、GS-Fとの違いを見たり、前期と後期を見比べたり、カスタムについてどうやって、どこで、いくらくらいで、必要なパーツの共有や出なかったパーツの情報など、そういった深い話もオフの場ならではです。GSオーナーのみなさん、ぜひ一緒に楽しみましょう!
やはり直接会ってこそ話せることもありますよね。☆にゃ〜さん、貴重なお時間をいただきありがとうございました!
ぜひお手本にしてほしいミーティング
いかがだっただろうか。昨今の世の中、こうしたミーティングを含め改造車に向けられる目は残念ながら冷ややかだ。ミーティングを安心して楽しむためには入念な準備が必然であることが伝われば本望である。
はじめに紹介した準備段階のお話の中ではさらっと流してしまったが、事前に現地へ訪れて入念な下見を行ったり、運営で使う各備品の準備、駐車配列を作成する時にはボディカラーだけでなく個々の事情まで考慮したり、さらには同日に同じ場所で開催される別のミーティングの主催者へ挨拶をしたりと、まさに非の打ち所がない。
そしてなにより、☆にゃ〜さんのお人柄だ。常連さんから初参加の方まで分け隔てなく気さくに声をかけたり、時には参加者の1人として、運営進行にも気を配りながら隙を見て色々な方と車を並べて楽しまれたりしていた。
それに応えるように参加される方のマナーも良く、閉会後には参加者のみなさんが率先して付近の水糸の回収やゴミ拾いを行ったり、本部の片付けを手伝ったりと、人と人の繋がりをたくさん感じられた。
せっかく主催者がどれだけ入念に準備を行なっても、たった一人の参加者のマナー違反で全体が悪く見られてしまう。今の時代、”参加する側”の意識も非常に大切だ。
借りた会場は使う前よりも綺麗にするくらいの気持ちで、行き帰りの道中は極力静かに走り、会場内でも不要な空ぶかし等を控えてゆっくり走る。それだけで参加者だけでなく周囲からの見方も変わっていくはずだ。
今回紹介させていただいた内容が1人でも多くの車好きへ届き、主催をする方は会場の使用許諾と入念な準備を徹底し、参加する方はマナーの遵守を徹底して、これからも全国各地でこうした車のミーティングやイベントが開催していける世の中になっていくことを切に願い、本記事を終えたい。
第5回 LEXUS L10系GSMT
- 開催日時:2023年10月22日(日) 10時〜16時
- 会場:山梨県立富士山麓駐車場
- 参加台数:56台
- 主催者:☆にゃ〜
参加車両一覧
(photo:CARTUNE運営 Hiroki)