10mmのワイトレと10mmのスペーサーならどっちを使うべき? | CARTUNEマガジン
10mmのワイトレと10mmのスペーサーならどっちを使うべき?

2019年06月06日 (更新:2024年03月05日)

10mmのワイトレと10mmのスペーサーならどっちを使うべき?

スペーサーとワイトレどちらも使えそうなとき、どちらを選ぶのが得策なのでしょうか?10mmのワイトレと10mmのスペーサーの場合を解説します。

ホイールスペーサーとは

ドンジルさんのインプレッサ G4GK6の画像
ドンジルさんのインプレッサ G4GK6の画像
引用元:ドンジルさんの投稿

そもそもホイールスペーサーとは、ホイールを今よりも外側に出したい時に使用するものです。ホイールがとりつくホイールハブとホイールの間に厚みのあるスペーサーを取り付けることで、その厚みの分だけホイールが外側に移動します。

このホイールに使用するスペーサーをホイールスペーサーといいますが、自動車のカスタムやチューニングにおいては、ホイールに使用するスペーサーは仕組み別で2種類存在します。

ホイールスペーサー

さくさんのBRZZC6の画像
さくさんのBRZZC6の画像
引用元:さくさんの投稿

ハブボルトに厚みのある板をひっかけ、ホイールとの間にはさむものがホイールスペーサーです。ホイールスペーサーといえば通常この仕組みのものを指します。ホイールスペーサーは3mm〜5mm厚のものが多く、中には10mm厚のものもあります。通常、5mmを超える厚みのものはロングハブボルトへの打ち替えが推奨されています。

ワイドトレッドスペーサー

spincobraさんのRAV4MXAA54の画像
spincobraさんのRAV4MXAA54の画像
引用元:spincobraさんの投稿

ワイドトレッドスペーサー(ワイトレ)とはホイールスペーサーの派生系で、ボルトやナットで大きなスペーサー本体をハブに固定する仕組みのものを指します。ワイドトレッドスペーサーをいままでホイールが取り付いていた面に装着し、さらにその上からホイールを装着することでホイールを外側に出す仕組みです。

ワイドトレッドスペーサーは通常10mm以上の厚みがあり、中には60mm厚の製品も存在します。

10mmのスペーサーと10mmのワイトレ、どっちがいい?

GarageエムエムエムISAOさんのN-ONEJG1の画像
GarageエムエムエムISAOさんのN-ONEJG1の画像
引用元:GarageエムエムエムISAOさんの投稿

ホイールをあと1センチだけ外に出したいとき、10mm程度の厚みだとちょうどホイールスペーサーとワイトレどちらも選択肢があります。10mm幅なら、スペーサーとワイトレどちらを使うのが良いのでしょうか?

10mmのスペーサーを使うメリット

fooさんのビートPP1ハブボルトの画像
fooさんのビートPP1ハブボルトの画像
引用元:fooさんの投稿

簡単に脱着できる

スペーサーはホイールを外せばすぐに脱着できるため、別のホイールを履かせたいときにすぐ外したりすることができます。ブレーキディスクローターを外したい時や、足回りのセッティング変更時はスペーサーのほうがワイトレよりも圧倒的にラクといえます。

10mmのスペーサーを使うデメリット

BRZカウさんのNボックスカスタムJF1ブレーキの画像
BRZカウさんのNボックスカスタムJF1ブレーキの画像
引用元:BRZカウさんの投稿

ロングハブボルトへの打ち替えが必要

8mmよりも厚いホイールスペーサーを使用する場合、ホイールを固定するハブボルトの長さが足りなくなり、ナットをしっかり噛ませるだけのネジ長さが確保できなくなります。そのため、ハブボルトを純正よりも長いロングハブボルトへ打ち替える必要があります。

貫通ナットが必要になることがある

ロングハブボルトへ打ち替えを行うと、通常の袋ナットではなく、ボルト穴が貫通している貫通ナットが必要となるケースがあります。10mmのスペーサーを使用するときは、10mmだけ長いロングハブボルトを使用するようにしましょう。スペーサーの厚みよりも長いロングハブボルトを装着した場合、貫通ナットが必要となります。

10mmのワイトレを使うメリット

こはカロコラボ(シビックR)さんのシビックタイプRFD2の画像
こはカロコラボ(シビックR)さんのシビックタイプRFD2の画像
引用元:こはカロコラボ(シビックR)さんの投稿

ハブボルトの打ち替えが不要

10mmのワイトレを使用すると、車体に取り付けられているハブボルトをそのまま使用できるため打ち替えが不要です。ワイトレを購入し取り付けるだけでホイールの位置を変更できるのは手軽でありメリットといえます。

10mmのワイトレを使うデメリット

shinさんのタントカスタムLA610Sの画像
shinさんのタントカスタムLA610Sの画像
引用元:shinさんの投稿

ハブボルトの短縮加工が必要

10mmのワイトレを使用すると、ハブボルトがワイトレから大きく飛び出します。この飛び出し量はほとんどの場合でホイール裏面の逃げよりも長いため、純正のハブボルトを切るなどの短縮加工が必要になります。

脱着にかかる労力が倍になる

たとえばブレーキディスクローターを取り外すとき、ワイトレを装着しているとナットをゆるめる回数が倍に増えます。もちろん締め付ける回数も倍になるため、整備に時間がかかったり、気苦労が増えたりするのはデメリットといえます。

足回りの重量が増える

ワイトレは、アルミやジュラルミンでできたスペーサーボディ部分と、スペーサーを車体に取り付ける鉄製のナット、そしてホイールを取り付けるために圧入された鉄製ボルトで構成されています。

これらが車軸部分に取り付けられるため、足回り、特にタイヤホイールが重くなったのと同じような感覚になります。もちろんブレーキが効かなくなったりするわけではありませんが、バネ下重量が増してしまうことは覚えておきましょう。

10mmならワイトレよりもスペーサーがオススメ

はるさんのヴェルファイアANH20WDIYの画像
はるさんのヴェルファイアANH20WDIYの画像
引用元:はるさんの投稿

スペーサーとワイトレ、どちらもメリットとデメリットがありますが、結論、10mmの場合はホイールスペーサーがおすすめです。ロングハブボルトへの打ち替えは必要ですが、足回りのメンテナンス時にいつも通り作業できたり、脱着が容易なのは大きな魅力。部品点数が最低限なのも、緩みの点検時に助かります。

ワイトレは上級者向けのパーツといえるでしょう。ワイトレが緩んでいないかどうかを点検するにはまずホイールを外さねばならず、ジャッキアップなどの作業が増えるため手間がかかります。自発的に定期点検を行える方ならトラブルなく使いこなせる製品です。

ワイトレなら強度証明があるものを

ロン助さんのCX-5KF2Pタイヤの画像
ロン助さんのCX-5KF2Pタイヤの画像
引用元:ロン助さんの投稿

もしスペーサーではなくワイトレを使用するのであれば、強度証明書が付属している製品を購入すべきです。

10mm厚のワイトレは、20mm厚や30mm厚のものと比較するとスペーサーのボディ(本体)部分が薄いため、充分な強度を確保しづらく制作難易度が高いパーツです。ボディの材質をアルミやジュラルミンからスチールに変更し強度を高めたものもあるので、少々高価でもそれらを選ぶようにしましょう。

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