ただ挟めばいいだけじゃない?10mmのスペーサーを使用する際にしなければならないこと

2019年06月04日

ただ挟めばいいだけじゃない?10mmのスペーサーを使用する際にしなければならないこと

理想のツライチを目指すために使われるスペーサー、簡易なホイールスペーサーであれば3mm・5mm・8mm・10mm厚の4種類がラインナップされていますが、一番厚みのあるサイズの10mmスペーサーを使用する際にはどのような作業が付随してくるのでしょうか?今回はスペーサーを使う際に注意しなければならないことや、10mmスペーサー取り付けの際にやらなければならない作業をお伝えしていきたいと思います。

スペーサーすべてに共通すること

ホイールスペーサーはワイドトレッドスペーサーと呼ばれているものと違い、取付や取り外し作業が簡易になっている事がメリットで、ホイールさえ外してしまえば簡単にスペーサーの脱着ができます。

4穴・5穴両方に対応しているマルチPCDのスペーサーが多く購入の際に車に合うかどうかの判断がしやすくなっておりますので、まずはどのように取付をしたら良いのか、どのくらいのサイズを使ったらいいのかを知るためにまずは下記をご覧ください。

スペーサー使用時のホイールの位置を確認

ホイールスペーサーを2枚重ねて使うことは、ハブボルトに掛かる負担がとても強く

なり破損やホイールの脱落につながったり、思わぬ事故につながっていまう可能性があり非常に危険です。

現在スペーサーを入れている方は最初に現在のホイールの位置をよく確認し、スペーサーの厚み変更に伴いフェンダーからのはみ出しがなさそうか、サスペンションが沈んだ際にフェンダーに干渉しそうにないかを予想しながら確認作業を行ないましょう。

ツライチを目指せ!ホイールのはみ出し量を確認するには?

カスタムをするのですから整備不良などで罰則を与えられないように、停車している状態でしっかりと自分の車に使えるスペーサーのサイズ確認をしておきましょう。

まずは、スケールメジャーと糸が通せる程度の穴が空いた10グラム程度の重り、長さ30cm〜40cm程度の糸を用意してください。現在のホイール位置とフェンダーまでのクリアランスを測りたいために使うだけのツールですので、自宅にある部材を活用していただいても構いません。

ツールが揃ったらフェンダー沿いに糸と重りを垂らし、重りが静止した状態でホイールの一番外側と垂らした重りの糸部までの距離を測ってください。フェンダーからホイールが出ない事が前提ですが、インナーフェンダーなどに干渉してしまいそうであればもう少し余裕を持たせたサイズのスペーサーを選択してください。

道路交通法改正されてツライチの基準が変わったってホント?

「回転部分の突出禁止規定の見直し」がされており、自動車が直進姿勢をとった場合において、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心を通りそれぞれ前方30°及び後方50°に交わる2平面よりはさまれる走行装置の回転部分(タイヤ、ホイール・ステップ、ホイール・キャップ等)は該当部分の直上車体(フェンダ等)より車両の外側方向に突出していないこと。

この場合において、専ら乗用の用に供する自動車(乗車定員10人以上の自動車、二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車並びに非牽引自動車を除く。)であって、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心を通りそれぞれ前方30°及び後方50°に交わる2平面によりはさまれる範囲の最外側がタイヤとなる部分については、外側方向への突出量が10mm未満の場合には「外側方向に突出していないもの」とみなす。

長い上にわかりにくいですね。簡単に言ってしまうと、「タイヤ部が10mmまでなら突出していてもフェンダーからはみ出したことにはなりません!」という事になります。

とはいえホイールはアウト。ホイールさえ指定角度から出なければいいので、今までよりも限界を攻めることができそうですが、安全の為にもやり過ぎは厳禁です。

どれくらいホイール取り付け面を手前にしたいのか考える

フェンダー下部とホイール表面のおおよその距離を測ったところで、どれくらいホイールを外に出したいかを考え、それに合わせたスペーサーを用意しましょう。決してホイールがフェンダー部より出てしまうスペーサーを使ってはいけません。

10mmのスペーサーでしなければならないこと

10mmのスペーサーを使用する場合にしなければならない事があるのですが、分解が伴う作業になっており正しい知識がないと思わぬ事故などにつながってしまう事がありますので、正しい作業ができる自信がない方はプロの方にお任せしましょう。では早速ご紹介していきます。

ハブボルトをロングハブボルトへ交換する

10mmの厚さがあるホイールスペーサーを使用する場合は、ホイールを固定する純正ハブボルトの長さが足りなくなってしまい、ホイールナットをしっかり引っ掛ける事ができなくなってしまいますのでロングハブボルトへ交換する必要がでてきます。10mmスペーサーだけでなく8mmスペーサーにも必須の作業となっており、ホイールの取付面の形状や車体の条件によっては5mmスペーサーでも必要になる可能性があります。

しつこいようですがホイールナットがしっかり引っかかっていないと走行中にホイールが脱落してしまい大変危険です。車はとても楽しい乗り物です、事故に遭ったり遭わせたりしないよう最低限の必須作業だけは必ず行うようお願いします。

ハブボルトを交換するには?

ご自身でハブボルトをロングの物に交換する際は、ディスクブレーキならブレーキキャリパー・ブレーキローター・ハブ、ドラムブレーキならドラムカバー・ハブなどの取り外しを行ないます。手順を解説していきますのでステップ順に作業を進めてみてください。

STEP 1 :交換前の準備

まずはジャッキアップしタイヤを取り外したら、ブレーキ関連のパーツを外していきましょう。

ハブボルトの圧入を解いておきたいのでハブを取り外す前にハブボルトの緩め作業をします。圧入を解く方法は、ハブボルトの根元にオイルスプレーを吹き付け軽くサビ取りをした後ホイールナットを掛け、ハンマーで叩いて外していきましょう。

STEP 2: ハブを外す

純正ハブボルトに戻す事も考えてハブボルトの頭に傷が入らないようナット全体を叩いていく事がコツです。非貫通タイプのナットならボルト頭に傷が入りにくいので強めに叩いても大丈夫です。

ボルトが全て緩んだ段階でハブ本体を外していきましょう。

STEP 3 :ハブボルトを交換して締め付ける

ハブを外してハブボルトを取り除いたらロングハブボルトに交換しますが、ハブに刻まれているスタッドとロングハブボルトのスタッドを合わせ、今度は貫通タイプのナットを使用しいつもとは逆さまの方向にしてハブボルトを圧入いきましょう。

しっかりと締め付けをしないといけない為、エアーツールがあると非常に便利です。締め付けの確認は必ずトルクレンチを使用して行ってください。

STEP 4 :ハブを取り付ける

ハブボルトを規定のトルクで締め付けができたら、取り外しとは逆の手順で部品の組み付けを行っていきましょう。

組み付けが完了した時点で念のためにもう一度締め付けの確認を行って欲しいのですが、一人で作業する際はブレーキが固定できず空回りしてしまいますので「ブレーキデプレッサー」というツールを用意しておけば一人でブレーキを踏んだ状態で維持できます。

危険を排除するために気を付けたいこと

確実な締め付け作業が必要になりますし、後日増し締め作業が必要になりますのでのでトルクレンチを所持している事が自身で交換する最低条件です。

万が一トルクレンチを所持していない方は最寄りの整備工場などで確認をしていただきたのですが、走行中にハブボルトが緩んでくる可能性もあります。

ハブボルトに万が一があると、重大な事故の原因となる可能性があるので、作業のどこかに不安があれば、最初からプロにお任せするようにしましょう。

ロングハブボルトを使用するべきスペーサーの厚さ

先程お伝えしましたが、ロングハブボルトを使用するべきスペーサーの厚さは8mm以上です。重量級の車やハイパワー車の場合はハブボルトへの負担がかかりやすいので5mmスペーサーから使用した方が安心です。

まとめ

今回は10mmスペーサーを使用する際にしなければならないことを解説させていただきましたが、スペーサーという製品自体を使用する際に注意する事も書かせていただいています。ハブボルトに掛かる負担は3mmも10mmも対して差がないとも言われていますので、とにかく安全に運転出来る状態にカスタムしていただければと思います。