サブコンとは何か?フルコンとの違いも説明します | CARTUNEマガジン
サブコンとは何か?フルコンとの違いも説明します

2019年06月04日 (更新:2022年03月25日)

サブコンとは何か?フルコンとの違いも説明します

サブコンとは、ライトチューン時の燃料不足を解消し、カスタムの効果を引き出すためのエンジンコンピューター。純正ECUの機能を残したまま調整ができるため、ストリートチューンの定番です。近年は取り付けるだけで燃料補正ができるサブコンも登場しています。

サブコンとは

malmoe465さんのコペンLA400Kブーストコントローラーの画像
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引用元:malmoe465さんの投稿

サブコンピューターのこと

サブコンとはサブコンピューターの略称。つまり、メインECUを補助するサブECUです。エンジンは、給排気系統の交換や、ブーストアップ、タービン交換とカスタムを進めてエンジンの動作環境が大きく変わると、純正ECUではその変化を補正しきれなくなります。そうなると、ューニングパーツ本来の性能を発揮することができません。サブコンは、純正ECUでは補正できない領域の代役として、チューンドエンジンの性能を引き出す追加エンジンコンピューターです。

サブコンには種類がある

豆助さんのジムニーJB23WDIYの画像
豆助さんのジムニーJB23WDIYの画像
引用元:豆助さんの投稿

サブコンには2種類にわけられます。制御マップを直接調整するものと、センサー信号を補正して純正ECUに入力する簡易的なサブコンが存在します。

PCに接続して、エンジン負荷や回転数に応じた制御マップの入力数値を変更することで、直接燃料噴射量や点火時期を精密に調整するのが本格的なサブコン。

一方、簡易サブコンは、エアフロやスロットル、バルブタイミングなどの各センサーから純正ECUに入力される電圧を改ざんすることで、純正ECUに調整させる機能をもちます。調整範囲は狭いものの、調整ミスにより、車を壊してしまうリスクが少ないというメリットがあります。

サブコンによるチューニングの魅力

:kさんのアルトワークスの画像
:kさんのアルトワークスの画像
引用元::kさんの投稿

サブコンによる燃料調整は、吸排気系のカスタムによってズレてしまった回転数単位の燃調を整え、エンジンパワーを最大限に引き出すチューニングです。しかし、制御マップを直接調整するサブコンは、入力ミスなどが原因でエンジンを壊してしまう恐れや、セッティングによっては、長期の使用でカーボンが溜まりやすくなるなどのトラブルが起きる場合があります。

その点、簡易サブコンは車種ごとにあらかじめ調整量を設定されており、純正ECUがカバーできる範囲内で燃料調整。純正ECUの自動補正機能も働くため、トラブルが起こりにくい特徴があります。

手軽にエンジン特性をコントロール

簡易サブコンは、燃調をダイヤルで任意にコントロールできるものや、スイッチで省燃費重視や出力重視に切り替えられるものなど、特別な知識がなくとも気軽に燃調をコントロールできるのが特徴。ノーマル復帰スイッチや機器を取り外すことで、完全に元に戻せるのも魅力です。

燃調コントローラー以外にも、燃料タイミングをコントロールするものや、スロットルレスポンス、バルブタイミングをコントロールできる製品が販売されています。

フルコンとの違い

サブコンが純正ECUのサブとして機能するのに対して、フルコンは純正ECUに置き換わり、単体でエンジン制御が可能なコンピューターです。フルコンならエンジン内部にまで手を入れ、回転上限を上げたり、マルチスロットルに交換するなどの制御方法が大きく変わるようなヘビーチューンにも対応することができます。

一方、サブコンは補機類の交換で済むライトチューン向けのエンジンコンピューターといえるでしょう。

サブコンチューニングに掛かる費用

ぺえすけさんのアルトワークスHA22Sの画像
ぺえすけさんのアルトワークスHA22Sの画像
引用元:ぺえすけさんの投稿

本体価格

本格的なサブコンの代表とも呼べるHKS F-CON iSの価格は約7,5000円。扱いやすいことで有名なトラスト E-マネージ・アルティメイト 6,2000円。安くはありませんがフルコンに比べれば本体・セッティング代ともに安価。フルコンほどではありませんが、幅広いチューニングに対応します。

一方、燃調コントローラーなどの簡易サブコンは、1万〜3万程度と安価であることも特徴です。

業者に依頼した場合の費用

本格的なサブコンの取り付け・現車セッティング費用は、およそ5万〜10万円ほどかかります。吸排気を交換したライトチューンであれば、変更幅が少ないため、自分でPCに接続して調整することも可能です。ただし、チューン度合いが進むほど燃料不足によりエンジンを壊してしまうリスクが高まるため、信頼できる業者に依頼して、しっかりと調整してもらいましょう。

簡易サブコンなどの取り付けは3,000〜5,000円程度。特別複雑な燃調コントローラーでなければ自分で調整可能です。

人気のサブコンを紹介

TRUST(トラスト) GReddy e-マネージ アルティメイト

TRUST トラスト GReddy 15500501 e-マネージ アルティメイト サブコントローラー

多彩な機能をもちながら、扱いやすいことで人気が高いトラストのサブコン。設定車種の適合があれば、ダウンロードしたデータでエンジン始動させることができます。ある程度の知識があれば、PCに接続してDIYで調整することも可能です。

SIECLE(シエクル) ミニコン

siecle(シエクル) サブコンピューター ミニコン(MINICON)

自動車用の電子機器を製造販売する有限会社ジェイ・ロードのブランド「シエクル」から発売している、エアフロ補正燃調コントローラー。新旧幅広い車種に対応し、エアフロセンサーにカプラーオンで取りつけ完了。アクセルの反応がよくなる「レスポンス」、燃費がよくなる「エコ」、ノーマル状態に復帰する「ノーマル」の3種をスイッチングすることができます。

ライトチューン向けでダイヤル調整が可能な「ミニコン・プロ」や、ディーゼル車用の「ミニコン・ディーゼル」も販売しています。

SIECLE(シエクル) ミニコンアルファ

シエクル siecle ミニコンアルファ MINICONα ALFA-53BX

画期的な商品を開発する「シエクル」ブランドの燃料噴射タイミングコントローラーです。中高回転域での燃料噴射タイミングをわずかに早めることで、パワーとトルクがアップします。ミニコンと併用可能。旧製品ADICとの併用はできません。

まとめ

なかよしさんのS2000の画像
なかよしさんのS2000の画像
引用元:なかよしさんの投稿

純正ECUは、あらゆる環境で誰が運転しても壊れることがないように設定されるため、エンジンのポテンシャルをを100%発揮しているとはいえません。サブコンによって引き上げられるパワーは、純正ECUでセーブしていた安全領域を削ってパワーを引き出すため、燃料の品質や気温や気圧などの環境変化に敏感になってしまいます。

しかし、燃調コントローラーなどの簡易的なサブコンは、調整幅が少ないぶん大きな加工が不要で、すぐにノーマルに戻せるという手軽さからも、カスタマイズの微調整に使える画期的な商品といえるでしょう。

ただし、いずれにおいてもコンピューターによる燃料チューニングは、パワーと故障リスクのトレードオフ関係にあることは覚えておきましょう。

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