2018年03月08日 (更新:2020年08月14日)
【トヨタヴィッツ】走り好きを沸かせたホットハッチを振り返る!
実用性と経済性、そしてとびきりのスポーティさを兼ね備え、様々な世代の走り好きたちを沸かせ続けてきたホットハッチ達。今回はそんなホットハッチの中でも、21世紀のホットハッチの代表選手であるヴィッツについて振り返ります。
ヴィッツってどんなクルマ?
21世紀に向けた全く新しい世界戦略コンパクトカーとして、そして名車スターレットの後継車として生まれたのがトヨタのヴィッツです。
経済的で実用的なコンパクトカーとして登場以来大人気のヴィッツですが、実は初代から常にスポーティなグレードを用意し続ける、スポーツ走行の入門車としての顔を持つ一台でもあります。またトヨタが主催する、アマチュア向けのワンメイクレースである「ヴィッツレース」も登場以来継続して開催されています。
「21世紀My Car。」初代SCP10/NCP10/NCP13型ヴィッツ
1999年に21世紀の新たなベーシックカーとして誕生した初代ヴィッツ。そんなヴィッツに2000年に追加されたのが1500ccと1300ccの二種類のエンジンを搭載するスポーツグレードのRSです(ちなみに1500ccモデルの型式がNCP13、1300ccモデルの型式がNCP10)。ヴィッツRSにはこれといって特徴のあるメカや装備が奢られていた訳ではありませんが、軽い車体を気持ち良く振り回せるボトムクラスのホットハッチとして、スポーティなクルマを求める若いユーザーから支持を集めました。これを受けてメーカー内外でのカスタムパーツ開発も進み、TRDがチューニングしたターボモデル「RSターボ」も販売されました。
また、この初代ヴィッツにはRS以外にも、トヨタ主催のワンメイクレース「ヴィッツレース」やその他モータースポーツユース向けに販売された1000ccエンジンを搭載する「TRD-MSB」(こちらの型式はSCP10)や、RS登場前夜に販売された、1300ccエンジンを搭載し欧州仕様のスポーティなサスペンションを採用した「ユーロスポーツエディション」(型式はNCP10)など多数のホットモデルが用意されました。
「本日の人生に、ヴィッツ。」2代目NCP91型ヴィッツ
初代の持つベーシックカーとしての魅力を継承しながら、ひとまわり大きくなった2代目ヴィッツが登場したのは2005年。この代にもRSは継続して設定されましたが、エンジンは1500ccのみに、そしてボディタイプも5ドアのみとなりました(よって型式は全てNCP91)。
このヴィッツも初代と同様に幅広い支持を集め、「TRDターボ」の後継となる「TRDターボM」や、NAエンジンのままよりスポーティに仕立てた「TRDスポーツM」、ヴィッツレース等に向けたモータースポーツベースグレード「TRDレーシング」(全て1500ccモデルがベースのため型式はNCP91)といった多彩なスポーツグレードが展開されました。
「This is Vitz!」3代目NHP130/NCP131型ヴィッツ
2010年12月、ヴィッツは3代目に進化します。これまでの可愛らしいイメージから少し印象を変え、精悍になったデザインはCd値0.285の優れた空力性能を実現、低燃費と高速域での安定性を両立させました。この型でもRSは継続設定されましたが、3代目ヴィッツのスポーツグレードはそれだけではありません。
2011年にはトヨタの新しいスポーティカーシリーズ「G's」シリーズの最小モデルとして「ヴィッツRS G's」が登場、その後2017年1月には一旦「RS」「RS G's」の販売が終了しましたが、9ヶ月後の9月に両者の後継グレードとなる「GRスポーツ」「GRスポーツ GR」を投入、前者にはヴィッツのスポーツグレードとしては初めてハイブリッドモデルが用意されました(ハイブリッドモデルの型式はNHP130、ガソリンモデルの型式は他のヴィッツのスポーツグレードと同じNCP131)。
また、歴代ヴィッツ同様、欧州仕様の3ドアボディに1500ccのターボエンジンを搭載した「GRMNターボ」、モータースポーツ向けの「RSレーシング」、そしてターボと同じ3ドアボディにロータスチューンのスーパーチャージャー付き1800ccエンジンを搭載した「GRMN」とスペシャルモデルも充実しています。
終わりに
いかがでしたでしょうか。高い実用性や安価な価格設定といったベーシックカーの必須条件を満たしながらもスポーティで楽しく運転できるクルマとして仕立てられた歴代ヴィッツのスポーツグレードは、ホットハッチの基本に忠実な「ホットハッチの中のホットハッチ」とであると言えるでしょう。
是非皆さんもCARTUNEでホットハッチの王道、ヴィッツのカスタムをチェックしてみてください。