2020年11月28日 (更新:2022年08月04日)
スポーツカーでキャンプは無理?意外とガッツリ楽しめるスポキャン実例を大特集
スポーツカーでキャンプをする、スポキャン。今回は魅力たっぷりのスポキャンの世界をご紹介します。
スポーツカーでキャンプを楽しむ「スポキャン」
近年一大ブームとなっているキャンプ。山奥や河原のキャンプサイトへたくさんのギアを積んだ愛車で赴き、大きなテントをガッツリ張って大自然と共に過ごす。アウトドアの最高の楽しみ方のひとつです。
しかし、スポーツカーを所有している場合、キャンプに憧れつつも踏み出せないことが多いもの。
小さなトランクスペース、バンパーを擦りそうな険しい坂や段差、デコボコの砂利道など、スポーツカーでキャンプをするのは難しいだろうというイメージが先行しがちです。
意外と多いスポキャン勢
しかし実際キャンプ場に行ってみると、道中のワインディングを軽やかに駆け抜けていった2ドアクーペが隣に停まっていたり、低いクルマが水たまりを避けながらクネクネと入場してくるシーンをよく見かけます。
彼らが広げるテントは想像以上に広々としていて、四次元ポケットの存在を匂わせるほどの大量のキャンプギアが次々と出現。
そして完成したサイトには、必要充分な居住スペースと選び抜かれたギアが並び、隣では美しいボディラインのスポーツカーが微笑んでいます。
「え、なんですかそれ。ズルい...。」
そうなんです。スポーツカーでキャンプ、できちゃうんです。今回は、そんなスポキャンを実例をまじえて特集します。
スポキャンで気をつけるべきこと
スポーツカーでキャンプに行くときは、次のようなことに気をつけましょう。
- ガソリンは十分に入っているか
- バッテリーは元気か
- 空気圧などタイヤの状態は良いか
- タイヤとフェンダーが干渉しないか
- 路面のギャップは死ぬ気で避ける
ガソリンは十分に入っているか
スポーツカーは、運動性能や重量配分の最適化のためにガソリンタンクが小型化されており、ガソリンの減りが想像以上に早いことがあります。
山奥や深夜はガソリンスタンドが開いていないこともあるため、不測の事態に備えてガソリンを満タンにしておきましょう。
バッテリーは元気か
キャンプ場は山奥や河原にあるため、特に冬場は想像以上の冷え込みとなります。気温が下がるとバッテリーの調子が崩れ、電圧が下がりがち。元気が無くなってきているバッテリーはキャンプ前に交換しておきましょう。
愛車にブースターケーブルを常備しておくと、周囲の車のバッテリーが上がったときにも役立ちます。
タイヤの空気圧など状態は良いか
スポーツカーのタイヤは、ステアリングのレスポンスなど運動性能を高めるため扁平率の低い、薄いものが装着されています。キャンプ場の砂利や段差などでタイヤやホイールを痛めてしまう可能性があるため、空気圧やヒビ割れの有無をしっかりと点検しておきましょう。
このとき、テンパータイヤやパンク修理キットが積載されているかもチェック。
タイヤとフェンダーが干渉しないか
キャンプギアを満載している場合は、通常時よりも車高が下がりがち。特にタイヤホイールを幅広にカスタムしている車両は、いつの間にかタイヤとボディやインナーフェンダーなどが干渉していることがあります。
キャンプの事前準備として車高を上げておいたり、出発前に各部のクリアランスを確認しておくことをオススメします。
路面のギャップは死ぬ気で避ける
これはスポーツカー乗りの宿命、頑張るしかありません。周囲や前後の車に迷惑をかけないよう注意しながら、華麗なステアリングさばきで避けましょう。車検に通る車高でも、エアロの形状などによってはリップスポイラーなどを割ってしまうことがあります。
また、キャンプ場内は芝生が薄くなっているところを走行するのがオススメ。芝生の中は穴や大きな石を見つけることが困難なためです。
トヨタ・86のスポキャン事例
トヨタ86のトランクはこんな感じ。
大きめのカーゴは横向きに一つくらいしか入りませんが、トランクはキャビンと繋がっているため、リアシートを倒すことで奥行きのあるスペースが生まれます。
狭いように見えて拡張性を持たせてあるのがミソ。
トヨタ・セリカのスポキャン事例
トヨタセリカのトランクはこんな感じ。
86のようにトランクの部分のみが開くのではなく、リアウィンドウも一緒に持ち上がるタイプ。全体が見渡せるほか、開口部が広いため荷物の出し入れが容易です。
トランクスペースも広々としており、様々なレジャーシーンで活躍します。
トヨタ・スープラのスポキャン事例
トヨタスープラのトランクはこんな感じ。
スープラは車格が大きいため、非常に広々としたトランクを持ちます。デイキャンプはもちろん、ちょっとした装備のキャンプなら余裕を持ってこなせそうです。
スバル・WRXのスポキャン事例
スバルWRXのトランクはこんな感じ。
人が入れるほど広いトランクと後部座席があり、キャンプギアの積載には困りません。
しかし、WRXはラリーマシンの血を受け継ぐスバルのフラッグシップモデル。走りの鋭さは折り紙付きで、そのままサーキットに繰り出すことも可能です。
三菱・ランサーエボリューションのスポキャン事例
三菱ランサーエボリューションのトランクはこんな感じ。
大きめのスーツケースも楽々収納できる広いトランクと後部座席を備えており、キャンプギアの積載はスムーズ。
ランエボもWRX同様数々のモータースポーツで培ったDNAを受け継ぐ硬派なスポーツカーですが、レジャーシーンも許容する懐の深さを持ち合わせています。
日産・フェアレディZのスポキャン事例
日産フェアレディZのトランクはこんな感じ。
フェアレディZもトヨタセリカなどと同じハッチバックスタイルのため、荷物の積み下ろしは簡単です。そのうえフェアレディZは3ナンバーのため幅が広く、積載量はなかなかのもの。
美しいクーペボディと実用性を兼ね備えたプレミアムスポーツカーです。
マツダ・RX-7のスポキャン事例
マツダRX-7のトランクはこんな感じ。
RX-7もハッチバックスタイルのため、広々としたスペースが確保できます。しかし、ボディが低いためにトランクスペースの厚さはあまりなく、荷物を積み上げるのは難しそうです。
とはいえ、世界中で走りを評価されているピュアスポーツカーにこれだけの荷物が載るというのは驚きです。
マツダ・RX-8のスポキャン事例
マツダRX-8のトランクはこんな感じ。
ゴルフバッグが入るトランクを備えますが、ここに積載できるアイテムだけでキャンプができるかというと微妙なところです。
しかし、RX-8はリアシートを備える4座スポーツカー。特徴的な観音開きのリアドアを開けてリアシートを使用すれば、充分な積載スペースを確保できます。
ダッジ・チャレンジャーのスポキャン事例
ダッジチャレンジャーのトランクはこんな感じ。
チャレンジャーはアメリカのマッスルカーと呼ばれるジャンルに属する車で、大排気量かつハイトルクなエンジンが特徴です。
車格が大きいためトランクはなかなかの大きさ。チャージャーは後部座席を備える4座スポーツカーですが、トランクのみで大半のギアは積載できそうです。
ポルシェ・ケイマンのスポキャン事例
ポルシェケイマンのトランクはこんな感じ。
ケイマンはエンジンがシート後部に配置されているため、フロント部分はトランクスペースとなります。
また、ポルシェのエンジンは非常にコンパクトで、後部はエンジンの上まで荷物が積載可能。前後を合わせるとコンパクトカーに匹敵するほどの荷室スペースを有します。
走り、スタイル、積載量のトータルバランスを考えると、ケイマンの右に出るクルマは考えつきません。
ケーターハム・スーパーセブンのスポキャン事例
ケーターハムスーパーセブンのトランクはこんな感じ。
トランクの幌を開けると、上半分がトランクスペースになっています(下はガソリンタンク)。一人でキャンプをする場合は助手席のスペースにもギアを収納。載らないように見えて意外と載るのが面白いところです。
制限があるからこそ楽しめる
いかがでしたでしょうか?スポーツカーでもかなりの量を積載できることがお分かりいただけたかと思います。道中のワインディングとキャンプの両方を楽しめるスポキャン、もはややらない理由が見当たりません。
スポキャンを行なっている方々は、仲間と被らないようにギアを持ち寄りシェアしながらキャンプすることも多いんだとか。スポーツカーオーナーならではの暖かい輪の広がりもまた、スポキャンの面白さのひとつかもしれませんね。
キャンプもしたいけどスポーツカーにも乗りたいという方、オーナーだけど勇気が出ないという方、これを機にスポキャンにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?