2020年11月29日 (更新:2022年08月04日)
完成度の高さに一目惚れ!見るほどに魅力に引き込まれていくインプレッサ!【オレンジMT】
2020年11月のオレンジMTに参加されていたインプレッサ。取材スタッフも一目惚れしてしまった完成度の高い1台。一通り手が入っているのにゴテゴテしていないカスタムを参考にすべし!
愛車&オーナー情報
- 車種:スバル インプレッサWRX STI tS TYPE RA NBR CHALLENGE PACKAGE
- 年式:2013年(平成25年)
- 走行距離:75,000km
- ボディカラー:G2U タンジェリンオレンジパール
- オーナー:R.mat
- 所有年数:1年10ヶ月
200台限定車をベースにモディファイ
このインプレッサは知る人ぞ知る”tS TYPE RA NBR CHALLENGE PACKAGE”。販売台数はわずか200台の紛れもないレア車両だ。
そんな希少車をベースに、サーキット走行を楽しむためにオーナーがコツコツとDIYで仕上げてきた1台をじっくりと見せていただいた。
”ゴテゴテにならない”を意識
「サーキットから街乗りまで使うので、あまりゴテゴテにならないよう意識しています」
ボンネットやトランクがカーボン化されていて”いじってる感”こそあるものの、全体は綺麗にまとまっていてオーナーの狙い通りの車に仕上がっている。でもこのカスタムをわずか2年弱の期間で作ってしまうのだから、きっとカスタムに慣れている方だな...と思って車歴を伺ってみた。
「最初はFD、次は32GTRに乗って、その後はEP3に乗りました。その次がこのインプレッサです。」
やっぱり、と思いつつ、各メーカーの名車を乗り継いでいるオーナーが純粋に羨ましい限りだ。CARTUNEに登録いただいているマイカー情報で過去の愛車たちの写真を拝見したところ、どの愛車もツボを押さえたいじり方で、改めてインプレッサに一目惚れしたことは間違いではなかったと確信した。
外装のまとまりを考察してみる
先にチラッと記載したカーボンのボンネットとトランクは、どちらもVARIS製。しかしながらトランクは純正形状だし、ボンネットも左右のエアアウトレットは派手なものの、中央の大きなダクトの形状は純正形状に近く、ボディ全体を眺めたときのシルエットが変わっていない。
フロントバンパーサイドのエアアウトレットもブラック化することで、カーボンボンネット化による黒のバランスを整える。
ちなみにtS TYPE RAはスペックCがベースのためフォグランプは本来装着されていないが、純正のフォグランプを流用装着している。あえてボディ同色ではなく黒を用いることでバンパーの開口部を視覚的に大きく見せ、黒化のバランスとスポーティさもプラス。
サイドのエアロパーツはSTIのアンダースポイラーのみで、さりげなくボリュームをプラス。フロントにもともと装着されるアンダースポイラーとの相性もバッチリで、統一感が増す。
リアのみリベラルのリアディフューザーを装着するものの、フロント・サイドのアンダースポイラーからの流れが実に自然でボリュームも控えめなので、あたかも純正で装着されていそうな雰囲気だ。GTウイング自体は標準装備の物をそのまま使用し、ディフューザーの装着やマフラーのボリュームアップに合わせてハイマウント化してバランスを整えている。
このように1つ1つを紐解いてみると、純正のスタイルを大きく崩すことなく、ボディ全体の流れとカラーバランスを意識していることがわかる。カスタム感を出しながらもゴテゴテに見せたくない人には、ぜひとも参考にして欲しいカスタムだ。
足回りメイク
足元にはRAYS VOLK RACING TE37SLを装着。スポークやリムのオレンジステッカーはボディに合わせて特注のオレンジ仕様だ。サイズは前後共に18x10.0J+40をサラッと履きこなす。タイヤはDUNLOPのDIREZZA ZIIIの265/35R18。
サスペンションにはHKSのハイパーマックス4 SPを秘める。以前スーパーオーリンズで富士スピードウェイを走行したことがあり、現在のHKSの脚での走行も楽しみにしているそうだ。
フルチタンマフラー!
「マフラーは4本出しが好き」ということでチョイスされたのは、ヤシオファクトリーのアーバンフルチタンデュアルマフラー。お値段なんと40万弱!!もともとGVF用のものを流用しているそうだ。
擦りやすいタイコの位置を上げて最低地上高を確保した車高短にも嬉しい設計。見た目のインパクトとは裏腹にジェントルなサウンドで、ボディメイクの方向性にもぴったり。機会があればぜひ全開走行の音を聴いていみたい。
内装づくりもナチュラルに
外装と同じく、内装もゴテゴテしないようにカスタムされている。Defiの追加メーター類はダッシュボード上には置かずメーターフードパネルやセンターパネルに集約し、配線類も一切隠しているため後付け感がほとんどない。これは真似をしようにもかなり手のかかる作業だ。
ステアリングにはNARDIのタイプラリー33φ、シートはBRIDEのZIEG4を装着しているが、どちらも内装の貴重色である黒x赤の配色のため内装によく馴染んでいる。4点式シートベルトまでも同じ配色で、アイテム選びのセンスが光る。
同車種オーナーでも気づかない違和感
この写真だけで気づけた方がいたら、間違いなくオーナーと意気投合できるだろう。取材の後半に”ここをぜひ写して!みたいなポイントはあるか”と尋ねたところ、”ならば”と嬉しそうに教えてくれた。
4つ前の写真を見てもらうとわかるが、フロントのキャリパー色はゴールド。もちろん本来ならばリアのキャリパーもゴールドだ。
このシルバーのキャリパーの正体は、S206やR205に採用されているブレーキなのだ。ピストンは2POTから4POTへと増え、ローター径も拡大。街乗りこそ変わらないかもしれないが、サーキットではその違いをハッキリと体感できそうだ。
車を見せてもらえば見せてもらうほど、その完成度の高さと魅力にどんどん引き込まれていった。パーツの選び方から取り付け方まで、本当に参考になる1台だ。どこかの走行会で再びお会いできればいいなと願いながら、本記事を終わろうと思う。
- オーナーのマイガレージ
- 取材イベント:第2回 オレンジMT in 榛名
ギャラリー
(photo:CARTUNE運営 Hiroki)