サスペンションの取付方法!サスペンションの方式による装着の違いも解説! | CARTUNEマガジン
サスペンションの取付方法!サスペンションの方式による装着の違いも解説!

2019年09月07日 (更新:2022年10月13日)

サスペンションの取付方法!サスペンションの方式による装着の違いも解説!

クルマ好きなら必ず拘りを持ちたくなるのがサスペンションです。純正サス・車高調・ダウンサスetc、チューニングにもカスタムにも必ず登場する言葉ですが、そもそもどうやって車両に取り付けられているのでしょうか。今回はいくつかのサスペンションについて紹介します。

サスペンションの装着方法の違い

マクファーソン・ストラット式の場合

 ぶうさん@CARTUNEさんのムーヴコンテの画像
ぶうさん@CARTUNEさんのムーヴコンテの画像

マクファーソン・ストラット式は独立懸架式サスペンションの1つです。独立懸架であるだけでなく、構造もシンプルでなおかつコストが安いのが特長です。

街中でよく見かけるほとんどのコンパクトカーのフロントサスペンションはマクファーソン・ストラット式です。

マクファーソン・ストラット式の取り付けられ方

まず、マクファーソン・ストラット式のサスペンションはボディ側へアッパーマウントを取り付けます。ボディ側にアッパーマウントのボルトを差し込む穴が空いていて、見れば誰でもわかるような簡単な構造です。

足回り側は、サスペンションスタビリンクとナックルをサスペンションのブラケットへ取り付けます。これも一目見ればすぐにわかるくらい単純です。それぞれボルトで固定します。

ダブルウィッシュボーン式の場合

よしさんのプリウスPHVZVW52の画像
よしさんのプリウスPHVZVW52の画像

ダブルウィッシュボーン式サスペンションは、マクファーソン・ストラット式と同じく独立懸架式のサスペンションです。

同じ独立懸架式ですが、マクファーソン・ストラット式と比較するとセッティングすることのできる幅が広く、構造的にもしっかりしています。

一方で、構成部品が多くストラット式よりも複雑であることやそれゆえのコストの高さがデメリットとも言えます。高級車やスポーツカーの足回りに採用されていることが多いです。

ダブルウィッシュボーン式サスペンションの取り付けられ方

ダブルウィッシュボーン式サスペンションの取り付けられ方はストラットと同じ箇所もあれば、異なる箇所もあります。同じ箇所はアッパーマウントをボディに固定するという点、そして異なる点はサスペンションの下部(下端)のブッシュ部分がロワアームに固定されている点です。

足回り全体として考えると、ダブルウィッシュボーンではロワアームに加えてアッパーアームと呼ばれる部品(画像の上側のアーム)が採用されています。それゆえ取り付ける際には知恵の輪状態になって苦労するというのが定番です。

マルチリンク式の場合

とびーさんのアコードツアラーCW2の画像
とびーさんのアコードツアラーCW2の画像

マルチリンクは独立懸架式サスペンションになります。これまで紹介したストラット式やダブルウィッシュボーン式と比べると、リンクと呼ばれるロッド形状の部品が多く使われているのが特徴です。

とはいえ、ストラット式やダブルウィッシュボーン式をベースとして作られた点も多く、メーカーにゆよってはダブルウィッシュボーンと説明していることもあるくらいです。複雑なサスペンションですが、それだけ運動性能は高くなっています。

マルチリンク式サスペンションの取り付けられ方

マルチリンク式サスペンションの場合も同じで、アッパーマウントをボディ側に固定するのとダンパー下部のブッシュの部分とリンクをボルトで固定します。ダブルウィッシュボーン式よりも外すのは簡単です。

マルチリンク式では、アッパーアームやロワアームの代わりにアッパーリンクやラテラルアッパー/ロアリンク、トレーリングリンクといった部品が数多く使われています(それゆえマルチリンクということ)。

トーションビーム式サスペンションの場合

イトウクンさんのハスラーMR41Sサスペンションの画像
イトウクンさんのハスラーMR41Sサスペンションの画像

トーションビーム式サスペンションは車軸式サスペンションです。車軸式サスペンションとは左右のタイヤを1本のビームで繋ぐように取り付けられているサスペンションになります。

このサスペンションのメリットは構造が単純で低コスト、なおかつ取り付けにあたっては省スペースで済むことの2つが主です。デミオ・ヴィッツ・ノートやその他多くのコンパクトタイプの軽自動車のリアサスの多くはこのトーションビーム式を採用しています。

トーションビーム式サスペンションの取り付けられ方

トーションビーム式サスペンションの取り付けられ方は非常に単純です。ボディ側とビームを繋ぐようにダンパーが取り付けられています。

スプリングはダンパーと別でビームの所定の部分に取り付けられる構造です。ダンパーの固定方法は、アッパーマウント側をボルトとナットで、そしてブッシュ側とビーム側をボルトで取り付けます。これまで紹介したサスペンション方式の中でも最も単純で簡単です。

サスペンション交換方法を解説

ぞれぞれサスペンションの装着方法の違いなどを確認てきたので、今回は車高調などの取付方法を解説して行きます。

➊フェンダーにマスキング

taroさんの86サスペンションの画像
taroさんの86サスペンションの画像
引用元:taroさんの投稿

足回りの取り外しを行う際はフェンダーに接触して傷が付く事も考慮し、必ずフェンダーにマスキングしましょう。

➋ジャッキアップ&ジャッキスタンド

くまおさんのランドクルーザープラドTRJ150Wスプリングの画像
くまおさんのランドクルーザープラドTRJ150Wスプリングの画像
引用元:くまおさんの投稿

サスペンションの交換はロアアームの固定も行うため、先にジャッキアップを行いジャッキスタンドで車体を固定しましょう。

➌ロアアームの固定

ジャッキスタンドで車体を固定した後にジャッキでロアアームを支えるようにジャッキでロアアーム部分を支えます。アッパーマウントを外すときにロアアーム固定しておかないとサスペンションが落ちるので忘れずに固定しましょう。また、固定しない場合ドライブシャフトの内側が外れます。外れた場合はドライブシャフトの組み直し等が発生するため注意が必要です。

➍ナックルとサスペンションのボルトを取り外し

JB2KさんのNボックスカスタムJF1サスペンションの画像
JB2KさんのNボックスカスタムJF1サスペンションの画像
引用元:JB2Kさんの投稿

ほとんどの車はボルト2本で固定されているのでボルトを外しましょう。ここでの注意点はボルトは付けたままでナットだけ外しておきましょう。このボルトは一番最後に抜きます。またサスペンション近辺ではスタビライザーリンクやブレーキホース、ABSコードも固定されているので固定場所を確認して取り外して置きましょう。

後で取り付けなければならないので、念のためスマホで撮影しておくと取付の際もわかりやすくおすすめです。

➎アッパーマウントのナットを取り外し

のりっくさんのコペンLA400Kタワーバーの画像
のりっくさんのコペンLA400Kタワーバーの画像
引用元:のりっくさんの投稿

アッパーマウントを固定しているナットを取り外せば、サスペンションを抜き取るだけになります。ロアアームをジャッキで固定してありますので落ちる心配もありません。

➏サスペンションを抜き取り

chi_booさんのX5サスペンションの画像
chi_booさんのX5サスペンションの画像
引用元:chi_booさんの投稿

アッパー側を外した後に先程のサスペンション下側のボルトを抜くことで、サスペンションの取り外しが可能となります。注意点はブレーキホースやABSのコードに引っかからないように注意することです。特にABSは少しでも伸びればすぐに断線しますのでメーター内にチェックランプがつき、交換しなくてはいけなくなります。

またサスペンションを外すことによりナックルが倒れてきます。倒れるとドライブシャフトが抜けますので倒れないように紐で固定するか、棒で突っ張るなど対策しておきましょう。これで取り外し完了です!

➐アッパーマウントを固定

取り外した方法をさかのぼり、サスペンションをアッパー部分に装着します。この時もジャッキで支えながら行えば重いサスペンションでも簡単にアッパー側の固定位置まで上げることが出来ます。

サスペンションの取付の注意点はサスペンションには左右があるため間違わないように注意が必要です。左右を間違えるとブレーキホースやABSコードの固定が出来ません。アッパーを固定したらジャッキの使用は終了となります。

➑ナックルとサスペンションの取付

kim_5さんのインプレッサ WRX STIGVBサスペンションの画像
kim_5さんのインプレッサ WRX STIGVBサスペンションの画像
引用元:kim_5さんの投稿

ここまで来れば後はサスペンション下部の固定です。他にも取り外したブレーキホースやABSコードを元の位置に固定すれば作業完了となります。サスペンションの取付等は安全性も考えトルクレンチを使用してしっかりトルクの管理を行って取付を行いましょう!

まとめ

りゅうさんの86ZN6サスペンションの画像
りゅうさんの86ZN6サスペンションの画像
引用元:りゅうさんの投稿

今回は主要サスペンションの基本的な説明と、サスペンションの方式により装着方法の違いや、代表的な車高調の取り付け方を解説しました。サスペンションはタイヤの接地感や乗りごことに大きく影響するものです。

高価な車には高性能のサスペンションが使われています。

純正に物足りなさを感じている方や車高を自分の好きな高さに調整したい!と感じている方の力に少しでもなれたら幸いです。サスペンションを交換して自分だけの車に仕上げて行きましょう!

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