その役割とは?インテークマニホールドとサージタンクの関係性

2019年05月20日

その役割とは?インテークマニホールドとサージタンクの関係性

labelインテークマニホールド labelサージタンク

4ストロークエンジンの大切な4つの行程の1つである「吸気」。それを担うインテークマニホールドとサージタンクは、エアクリーナーやインタークーラなどから入ってきた空気をエンジンに送るためについている部品ですが、この2つの部品にはどのような役割があるのでしょうか。今回はインテークマニホールドとサージタンクの関係性に迫っていきます。

サージタンクの役割・構造

サージタンクとは、スロットルボディからエンジンの吸気側までの間に設けられている広い空間を持つタンクの事で、エンジンに安定した空気を供給するために必要な空間となっています。

役割

各気筒に空気を均等に取り入れられるようにする目的と、回転数が変動する際の出力特性を安定させる役割を担っています。特にターボチャージャーを搭載した車では、サージタンクの大きさや形状が、安定したブースト圧を各気筒に供給するための重要な要素となっており、ターボチューンを進めていく上では大型のものに交換されることが多々あります。

最初にエンジン行程の「吸気」という言葉を出しましたが、サージタンクが小さいと各気筒のインテークマニホールド入り口付近で圧力の差が出てお互いに影響してしまい、適切な空気を吸入できない事態が起きてしまいます。

サージタンクが大きいと各気筒への影響を少なくすることができますが、大きすぎるとタンク内の吸気流速が落ちてしまいエンジン全体での吸気量は下がってしまいます。自然吸気エンジンではサージタンクの容量が大きすぎると吹けない・レスポンスが悪いエンジン特性になってしまいます。

サージタンク内部の形状によって、ある気筒だけ吸入量が多い・あるいは少ないといった現象も起こってしまいますが、そうなると各気筒でパワー差が出てしまうのでバラツキのあるエンジンになってしまいます。突き詰めていく上では、内部に壁を設置し抵抗を作って各気筒均一に空気分配できるよう設計されているものもあります。

構造

サージタンクにはとても強い圧力がかかるため、多くのものが金属で形成されています。吸気側には1つの入り口を持ち、エンジンの吸気バルブ開放と上死点にあったピストンが下降し、各気筒へ吸入する圧力を均等にするため、内部は筒状になっています。社外品ではエンジンへの空気吸入効率を上げるためにファンネルを取り付けているものも存在します。出口はエンジンの気筒数と同数が設けられています。

インテークマニホールドの役割・構造

インテークマニホールドとは、サージタンクで均一にされた空気をエンジンの各気筒に分配するための管のことで、太ければたくさんの空気を通すことができますが、空気の流速は遅くなります。エンジンに応じた長さや太さを設計することが重要になってくる部品です。

役割

空気には質量があり慣性の法則が働きますので、空気の流れをせき止めたとしても空気は流れ続けます。エンジンが高回転の時に素早くアクセルオフ・オンを行い再加速すると車の加速感が上がったような体験をしたことのある方もいると思いますが、「上がった感」ではなく、実際に上がっているのですす。

勢いよく流れていた空気はスロットルバルブが閉じられると行き場をなくし留まってしまいますが、後から入ってきた空気が留まっている空気を圧縮。圧縮された空気は再度開いたスロットルバルブから一気に流れ込み爆発力を増してパワーが上がる仕組みになっています。圧縮した空気がエンジン内部に入るので、ある意味ターボと同じですね。

これを応用した「吸気慣性効果」というものを効果的に使うために、圧縮空気を吸気行程でベストなタイミングでエンジン内に入るよう、インテークマニホールドの長さを調整すると、本来のエンジン以上にパワーを引き出すことができます。吸気慣性効果が働いてくれるのは一定以上の空気流速とインテークマニホールド本体の長さが一致した時のみとなっています。

構造

かつては鋳鉄やアルミ合金製のものがほとんどでしたが、エンジンの軽量化や吸気音の調整を行うために樹脂製のインテークマニホールドを使う車種も増えています。サージタンクとエンジンの気筒数と同数の吸入口となっていますが、基本的にはサージタンクとエンジンの中間に位置する渡り廊下だと思っていただいても良いかもしれません。

まとめ

インテークマニホールドとサージタンク、どちらも同じような役割の物なので呼び方や種類で困惑する方も多いのではないかと思いますが、キャブ車のようにインテークマニホールドを交換することもあまりないですし、最近の車ではインジェクター方式の車しかありませんので、サージタンクとインテークマニホールドが一体化されているものがほとんどです。

大切な吸気パーツのひとつであることは間違いありませんし、エンジンルームのアクセントとして見た目を変更できるパーツです。コンディションを下げないためにも時々メンテナンスを行なって、愛車の体調を整えてあげてみてはいかがでしょうか。