2018年12月11日 (更新:2020年07月13日)
ホンダに新型オープンカーが登場!S2000の再来か!?
走りの性能を重視した車を多数開発してきたホンダ。ホンダは数々の名車を世に送り出していますが、その中でもS2000の人気は特に凄まじいです。販売終了から10年が経過した今もなお、大勢のファンに親しまれています。そんなS2000の後継モデルにあたる新型オープンカーの情報をキャッチしました。そこで今回はホンダの新型オープンカーがどんな車なのか、予想してみたいと思います!
ホンダのオープンカーの歴史
ホンダのスポーツカーとオープンカーは切っても切り離せない関係にあります。ホンダはクローズドボディのスポーツカーを数多く手掛けていますが、オープンボディのスポーツカーもまた数多く手がけているのです。
一時期はスポーツカーの開発を最小限にとどめていたホンダですが、昨今は軽スポーツの「S660」からスーパーカーの「NSX」まで、スポーツカーを多数ラインナップしています。その上、ホンダがS660に続く新型オープンカーを開発しているという噂もあるようです。
そんな新型オープンカーの詳細に迫って行く前に、まずはホンダのオープンカーの歴史を振り返ってみましょう。大勢の車好きを虜にした名車がたくさん登場するので、ホンダファンではない人もぜひチェックしてみて下さいね。
S500
S500はホンダが四輪事業に参入する際に開発したオープンスポーツカーです。S500が登場する以前は軽トラックの「T360」しか販売していなかったので、S500はホンダ初の普通乗用車になります。
発売からすぐに後継者のS600が登場したので、S500の販売期間は1963年から1964年のわずか1年間です。そのため、国内登録された車両はたった500台前後。とても貴重な車種として中古車市場ではプレミア価格で流通しています。
S600
S500の後継モデルとして登場したオープンスポーツカーがS600です。S500から排気量が拡大されたものの小排気量であることに変わりはなく、エンジンを高回転まで回して高い出力を発生するオートバイのような特性を持っています。
S500と同様、当時としては珍しいDOHCと4連キャブレターを採用。最高速は当時の1200ccクラスに匹敵する145km/hを実現しました。モータースポーツで輝かしい成績を収めるなど、小排気量ながらハイパフォーマンスなスポーツカーに仕上がっています。
S800
S800はホンダのコンパクトスポーツ第3弾として登場した、S600の後継モデルにあたるオープンスポーツカーです。当時としてはとても高性能だったS600からさらに排気量を拡大することで、最高速はS600を大きく上回る160km/hを記録しました。
全体的にはS600のキープコンセプトです。Sシリーズの大きな特徴であるDOHCと4連キャブレターは引き続き採用されています。S500とS600は販売期間が1年程度と短かったのですが、S800は4年間にわたって販売されていたため、中古車市場での流通量も比較的多い部類に入るようです。
CITY CABRIOLET(シティカブリオレ)
シティカブリオレは1984年に登場したオープンカーです。大勢の人から高く評価されていた人気コンパクトカーの「シティ」をベースに開発されています。オープンカーの代名詞であるマツダ・ロードスターが登場するまでは、オープンカーとして国内トップクラスの販売台数を記録していました。
全高を高く設計することで、従来のコンパクトカーよりも広大な車内空間を実現。オープンカーでありながら車内の快適性もしっかりと確保されています。また、軽量コンパクトなボディが幸いして、走りを楽しめるコンパクトカーとしての需要もありました。
BEAT(ビート)
MRレイアウトを採用したホンダのスポーツカーといえばやはりNSXが思い浮かびます。国産初のスーパーカーとして開発されたNSXとほぼ同時期に開発・発売されたのが、軽オープンスポーツカーのビートです。
ビートは軽自動車ながらNSXと同様のMRレイアウトを採用。高回転型のエンジンは過給機に一切頼らず、NAエンジンの軽自動車として唯一の64馬力を達成しています。
決して速くはないスポーツカーですが、運転が楽しい軽スポーツカーとして今もなお大勢のファンに親しまれているようです。
CR-X del Sol(CR-Xデルソル)
CR-Xデルソルは1992年に登場したオープンカーです。CR-Xデルソルが登場する前の「CR-X」といえば、ボディのリアを切り落としたようなファストバッククーペでしたが、CR-Xデルソルは以前のCR-Xの面影が一切ないスタイリングを採用して話題になりました。
スイッチ操作でルーフをトランクルームに収納できる「トランストップ」と呼ばれる個性的な開閉方法を採用しています。従来のCR-Xファンからは賛否両論あったものの、スペシャリティクーペとして新たな顧客層を開拓することに成功しました。
S2000
S800の販売終了によって、長らくSシリーズの開発は途絶えていました。S800以降は駆動方式がFFの車を中心に開発していたホンダですが、29年ぶりにFRオープンスポーツかつSシリーズの後継モデルを満を持して発売します。それがS2000です。
S2000の超高回転型エンジンは2.0Lの自然吸気エンジンでありながら、最高出力250馬力という圧倒的なパワーを生み出します。また、クローズドボディと同等以上の高剛性ボディを採用するなど、高いパフォーマンスを実現していて、大勢の車好きを虜にしました。
ホンダ唯一の現行オープンカーS660
ビートの後継といわれている
様々なオープンカーを開発してきたホンダ。現在ではS660と呼ばれる軽オープンスポーツカーをラインナップしています。
ホンダのコンパクトスポーツの冠である「S」の名を受け継いでいるので、Sシリーズの第5弾に該当しますが、そのキャラクターはSシリーズの後継モデルというよりは、ビートの後継モデルに近いです。なぜならS660はMRレイアウトを採用した軽オープンスポーツカーで、ビートのコンセプトと類似しているから。
MRレイアウトを採用したことで、高い運動性能を有しています。S660が搭載しているエンジンはホンダの次世代軽自動車シリーズであるNシリーズと同型のS07A型エンジン。
新設計のターボチャージャーを採用したS07A型エンジンは最高出力64馬力、最大トルク10.6kgmを発生します。本格的なスポーツカーとしてはやや物足りない数値ですが、軽自動車としては十分に高出力な数値。
パンチに欠けるエンジンではありますが、スポーツカーとしての完成度は全体的に高いです。車両重量が830~850kgとやや重いものの、MRマシンならではの高いコーナリング性能は車両重量が大きいことを一切感じさせません。
販売台数が見込めないぶんメーカーの利益に直結しない車ではありますが、軽自動車初の6MTを採用するなど、新開発の部品がふんだんに盛り込まれた贅沢な車に仕上がっています。
貴重なオープンスポーツカー
S660の最大の魅力は「軽自動車なのに本格的なスポーツカーを堪能できる点」ですが、オープンドライブを楽しめる点も魅力のひとつです。
S660は脱着式ソフトトップ「ロールトップ」を採用しています。ルーフ全体をフルオープンできるわけではなく、頭上のルーフだけを脱着できるタルガトップ方式です。
S660は本格的なスポーツカーとして開発が進められていますが、快適なオープンドライブを楽しむこともできます。趣味性の高い車が少ない昨今、S660の存在は本当に貴重です。
ホンダの新型オープンカーはS2000!?
近年のホンダはスポーツカー部門に力を注いでいます。現在販売されているラインナップの中には先述したS660に加えて、高級スーパーカーのNSX、 市販FF車最速のシビックタイプ Rという魅力的なスポーツカーが存在しているのです。
価格帯の異なる3種類のスポーツカーが販売されていますが、ホンダはそこに新たなオープンスポーツカーを豆乳したいと考えています。それこそが、かねてから噂されている2シーターオープンスポーツ「新型S2000」です。
新型S2000はまだまだ噂段階で、決して信憑性が高いものではありません。しかし、ホンダの精力的なモータースポーツ活動やスポーツカーのラインナップに穴がある(シビックタイプRとNSXの価格差が大きすぎる)ことを考えると、一概に可能性が低いともいえません。
今回は新型S2000がどのようなオープンスポーツカーに仕上がるのかを予想していきたいと思います。有力な情報を参考にしますが、あくまで予想にすぎません。それをご了承いただける人はぜひチェックしてください。
デザイン
まずは、新型S2000のデザインについて予想していきたいと思います。S2000はロングノーズ・ショートデッキで、スポーツカーとしては正統派のデザインを採用していました。走りを重視した、いかにもFRスポーツカーらしいスタイリングです。
フェンダーが大きく盛り上がったロー&ワイドなボディに対して、スポーツカーらしさを感じない人はいないといっても過言ではありません。フロントマスクのデザインは発売当時としては攻撃的で、全体的に素直にカッコいいと思えるデザインに仕上がっています。
それでは新型S2000はどのようなデザインを採用するのでしょうか。賛否両論あると思いますが、新型S2000ではこれまでのS2000のイメージを大きく覆すスーパーカールックのデザインを採用するという説が非常に有力です。
現在のホンダのスポーツカーラインナップは、FFスポーツカーのシビックタイプRを除くと、スーパーカーのNSXとエントリースポーツのS660の2モデル。新型S2000は、NSXとS660の大きすぎる隙間を埋めるミドルクラスのスポーツカーとして登場します。
NSXのようなデザインに!?
スーパーカーのNSXはもちろんですが、エントリースポーツのS660もスーパーカーのようなスタイリングを採用していますよね。そのため、それらの間を埋める役割を担う新型S2000もスーパーカーのようなスタイリングを採用すると予想されているわけです。
よりコンパクトになったNSXを頭に思い浮かべると新型S2000の姿がイメージしやすいと思います。フロントマスクは、ホンダの統一デザインであるソリッドウイングフェイスを採用。スポーツカーらしく攻撃的な顔つきになることは間違いありません。
詳細は後述しますが、新型S2000はMRレイアウトを採用する可能性が高いです。そのためボディサイドには大型のエアインテークが採用されることになるでしょう。
スポーツカーとしては正統派でスパルタンなイメージのあるS2000ですが、新型S2000はうってかわって高級スポーツカーのような雰囲気を醸し出すことになります。駆動方式やパワートレーンも大きく異なることが予想されている以上、新型S2000は従来のS2000と別物だと考えた方がいいのかもしれません。
エンジン・スペック
もし仮に、新型S2000が発売するのであれば最も気になるのはやはりそのスペックですよね。S2000は2.0L自然吸気エンジンとしては驚異的な250馬力を叩き出す高回転型エンジンを搭載しています。その圧倒的なパワーに大勢の人が魅了されました。
従来のS2000もハイパワーなマシンでしたが、新型S2000はそれをさらに上回るパフォーマンスを実現するでしょう。新型S2000が搭載するエンジンは、シビックタイプRにも搭載しているK20C型2.0L直列4気筒ターボエンジンです。
シビックタイプRのK20C型エンジンの最高出力は320馬力、最大トルクは40.8kgmを発生。現時点でも十分にパワフルなエンジンですが、このエンジンが新型S2000に搭載される際は更なるパワーアップが施されるという噂が一部では囁かれています。
駆動方式はNSXとS660と同じMRです。上記で紹介したK20C型エンジンをキャビン後方に搭載して後輪が駆動します。そのため、加速性能だけでなくコーナリング性能も従来のS2000を大きく上回るでしょう。
その他
トランスミッションは8速DCTを採用。シビックタイプRにも搭載されている6速MTは採用が見送られるとのことですが、真相は定かではありません。スポーツカーが好きな人はMT操作を好む人が多いので、万が一採用が見送られたとしても後に追加設定される可能性は十分にあります。
新型S2000の車両重量に関しては未だ不明です。ちなみにS2000の車両重量は1,240から1,270kgでした。現在の保安基準への適合や安全装備の追加などを考えると従来のS2000よりも車両重量が大きくなることが予想できます。
同型のエンジンを搭載するシビックタイプRの車両重量は1,390kgです。新型S2000の車両重量は1,300kg前後となるでしょう。
また、新型S2000はオープンボディを採用します。従来のS2000のようなフルオープンボディではなくS660のようなタルガトップを採用する模様です。そのため、オープンの開放感に関しては従来のS2000の方が新型S2000よりも上回っています。
価格と発売日は?
新型S2000の価格はどの程度になるのでしょうか。これまでホンダが販売していたS2000の新車価格は360万円から399万円となっています。
当時のスポーツカーとしてはやや高めの価格帯で販売されていたS2000。新型S2000も従来のS2000と同じように、スポーツカーとしてはやや高めの価格帯で販売される可能性が高いです。具体的には500万円から800万円程度の価格帯になると予想されています。
この価格帯は、トヨタのフラッグシップスポーツカーとなる新型スープラと競合する価格帯です。新型スープラがハイパフォーマンスかつプレミアム感を強調したモデルとなっているように、新型S2000も高性能と特別感を両立することが予想されます。
新型S2000の発売日については未だ不明です。ホンダの創業70周年に当たる2018年に発表されることが予想されていましたが、結局2018年内の発表はありませんでした。
ただし、今年は10月に東京モーターショーが開催されることになっています。そのため、東京モーターショーの舞台で新型S2000のコンセプトモデルが発表されるのではないかと予想されています。
まとめ
今回は新たに登場が予想されているホンダの新型オープンスポーツカーである、S2000の詳細をお届けしました。S2000は販売終了からすでに10年が経過していますが、その人気が衰える様子は一切ありません。
S2000の中古車価格がプレミア価格となっている現在、新型S2000の登場を今か今かと待ち望んでいる人は多いはずです。次に新型S2000の情報が期待できる場は2019年10月の東京モーターショーだと思います。
新型S2000の登場に期待している人は、これからのホンダの動向と東京モーターショーの情報を欠かさずチェックするようにしましょう。スポーツカー開発に力を注いでいるホンダの渾身の一作を早く目の当たりにしたいところです。