2019年05月13日 (更新:2024年08月06日)
S660をパワーアップするには?チューニング方法を紹介!
軽スポーツの代表格であるS660。やはり660ccということで、普通車と比べると非力なイメージが付いて回ってしまいますが、少し手を加えるだけで劇的に変化をしてくれます。パワーアップするためには、どのようなチューニング方法があるのかご紹介します。
S660のエンジン
元々ホンダの軽自動車のエンジンとして使用されてきたのが、S07A型エンジンです。S660はN-WGNやN-BOXのエンジンとして搭載されていたものをベースに、新設計のターボチャージャーが搭載されています。
吸排気バルブがそれぞれ2つずつ付いている直列3気筒エンジンとなり、DOHC化されています。吸気カムシャフトには、連続可変バルブタイミング・コントロール機構(VTC)が装着されて、吸気効率を高めています。また、ホンダ車のV6に採用されているラッシュアジャスターが搭載されて、静粛性やメンテナンスフリー化も図っています。
S660に搭載されているS07A型エンジンは、これまでホンダで搭載してきたE型エンジンと比べると、最高出力が低下していますが、軽量化を行いフリクションロスが低減されています。
エンジン型式 | S07A型 |
---|---|
種類 | 直列3気筒DOHCターボ |
総排気量 | 658cc |
最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
最大トルク | 104N・m(10.6kgf・m)/2,600rpm |
S660をチューニングしよう!
軽自動車のスポーツの代表となっているS660。そのポテンシャルの高さは、ノーマル状態でも垣間見ることができますが、チューニングをすることでさらに引き出すことができます。エンジンの出力を上げるためには、排気効率を良くするために「マフラー」の交換が欠かせませんし、「タービン」を交換することで、吸気によって出力を上げることができます。
少し、難易度が高く感じますが、「ECU」のチューニングをすることで、カスタマイズした車両に合わせた燃料調整を行うことができて、出力を適正な状態にすることができたり、副次的な効果で燃費がよくなったりもします。
マフラー
音や見た目のお洒落の為にマフラーを変えることがありますが、せっかくライトウェイトスポーツに乗っているので、出力アップも見込めるマフラーに変えてみましょう。サーキットを走るだけなら、保安基準に適応していなくても問題ありませんが、街中を走るのであれば、保安基準も気にしておく必要があります。
柿本改 GTbox06&S
JASMA認定のS660用マフラーです。音の規制や排ガスの規制に適応しているので、街中で走るのも問題ありません。テールエンドをカールさせることによって剛性を上げつつも、見た目のよいチタン焼き入れの風貌となっています。このマフラーにすることによって、中低速でのトルクが向上し、なおかつ高回転域では気持ちの良いサウンドを聞くことができます。
HKS ハイパワースペックL2
純正のマフラーの取り回しを変えずに、そのまま取り付けることができます。見た目の派手さはあまりありませんが、元気なサウンドを奏でてくれるマフラーです。排気の抜けが良くなり、高回転域では出力が上がってくれますし、なにより軽いのが特徴です。軽さによって、車の機動力は大きく変わりますので、そういった面でも貢献してくれます。
タービン交換
純正のタービンでもブースト圧を変えることで出力アップは見込めますが、全体としてみると吸気や排気の効率が悪くなってしまったり、耐久性に問題が生じてしまったり、温度の関係で出力があまり上がらないといったことも出てきます。それならば、いっそのことタービンを交換して、気持ちよく回るエンジンにしてあげましょう。
HKS GT100R PACKAGE
S07Aのポテンシャルを最大限引き出すことで、高回転まで伸び伸びと回るエンジンにすることができます。このタービンにすることで、なんと100psオーバーを実現しています。キットでの販売なので、補機類に取り付けるホースやパーツも同梱されており、装着はボルトオンで完了することができます。
ボルトオンターボで取り付けることができても、空気量に対して燃料が足りずに出力がそこまで上がらないという事態が起こってしまわないように、燃圧を上げたり、燃料ポンプを純正の1.8倍に容量を上げることで対応できるようにしています。
ECUチューニング
コンピューターのセッティングを書き換えたりすることは、本来であれば必要ありません。しかし、吸気や排気をチューニングすると、それまで取れていたバランスが崩れてしまうことがあります。それによって出力の低下や、燃費の低下を引き起こしてしまうので、やっておくと良いチューニング方法です。
また、純正パーツだけであったとしても、それぞれの車両によって個体差や癖があるので、それらを適性にすることも出力アップに繋がります。
HKS FlashEdior
車両情報を知るためのOBDⅡのコネクタに接続することで、純正のECUステータスを読み込んだり、カスタムデータに上書きすることができるものです。本体1つにつき1台が使用可能となっており、本体にはあらかじめ3つのカスタムデータがインストールされています。純正状態のノーマルデータを保存しておけるので、カスタム後にまた元に戻すことができます。
セッティングをすることによって、速度リミッターのカットや燃料噴射、ブーストの最適化を行い、低回転から高回転までストレスなく回るようになってくれます。また、HKS製品を取り付けている場合は、その取り付けてあるパーツに応じてのセッティングをすることも可能となっています。
CARTUNEユーザーを紹介
S660に乗って駆けているCARTUNEユーザーのカスタム状況や愛車をご紹介しましょう。
まとめ
軽自動車のスポーツカーは十数年前に衰退し、長い時を経てS660がホンダから販売されました。ミッドシップの2シーターは、走る喜びを教えてくれ、さらには車への情熱もより強いものにしてくれる車両です。走ることが好きだからこそ、エンジンにも手を加えて更なるパワーアップをすることで、もっと愛車が好きになれることでしょう。