2019年04月26日 (更新:2024年08月02日)
メルセデス・ベンツSLKクラスを初代から現在にかけて一挙紹介!
2015年までに販売されていたメルセデス・ベンツSLKクラスを初代からご紹介します。今まで販売されていたSLKクラスとは、一体どのような価格・スペックで販売されていたのでしょうか。
初代モデル
1996年から2004年までに販売されたR170という型番を持つ初代モデルですが、日本国内でも大きな人気を集めています。決して安くはない車種ではありますが、魅力はどこにあったのでしょうか?
特長・魅力
クーペカブリオレとして販売されたSLKですが、その初代にあたるモデルがR170です。1990年代のカブリオレブームがあり、日本でもユーノスロードスターやRX-7などのカブリオレが発売されていた流れがありました。
そこで、販売当初は2.2L直列4気筒という機敏さを持つエンジンに電動格納式バリオルーフを備えた、いわばベンツのオープンカーを発売したのです。さらに、足回りなどを強化したAMGモデルも存在します。
日本では、1997年に販売されるも予約台数が確保できず、翌年に納車されるなどのエピソードもSLKがいかに人気だったのかを物語っていますね。ベンツらしい乗り心地とカブリオレが融合したモデルですので、欲しい人が殺到するのも頷けます。
グレード・当時の新車価格
それでは、当時のグレードと販売価格を見ていきましょう。年式によって差が出ることもありますので、グレード、年式、価格をご紹介いたします。
グレード | SLK32 AMG | SLK320 | SLK 230 コンプレッサー | SLK230 AMG |
---|---|---|---|---|
年式 | 2000年〜2004年 | 1997年〜2004年 | 1997年〜2000年 | |
価格 | 770万円 | 610万円 | 490万円 | 760万円 |
グレードにより価格の差は開きますが、やはりAMGの値段が上がるというのはセオリーのようですね。
スペック
それでは、スペックを見ていきましょう。クーペカブリオレは走りも気になるところです。一体どんなスペックを持った車が人気を集めていたのでしょうか。
グレード | SLK32 AMG | SLK320 | SLK 230 コンプレッサー | SLK230 AMG |
---|---|---|---|---|
排気量 | 3.2L | 2.3L | ||
外寸(全長×全幅×全高) | 4010×1745×1280(mm | 4010×1745×1280(mm) | 3995×1745×1285(mm) | 3995×1745×1265(mm) |
重量 | 1470kg | 1400kg | 1350kg | 1370kg |
乗車定員 | 2名 | |||
馬力 | 353ps | 218ps | 193ps | |
トルク | 450N・m | 310N・m | 280.5N・m | |
カタログ燃費(10モード) | 8.4km/L | 9.3km/L | 9.9km/L | 8.9km/L |
3.2L AMGがなんと353psです!価格もさることながら、やはりAMGは一味違ったレスポンスを見せてくれそうですね!
中古車市場での相場
それでは、現在の中古相場を見ていきましょう。320、230共に最頻値は50万円弱のようです。しかしながら、320は全国でもあまり中古市場に出回っていないので購入を考える際は時間がかかる可能性があることと、選ぶ選択肢は少なそうです。
2代目モデル
2004年にSLKはフルモデルチェンジを行います。この2代目にあたるモデルがR171です。2011年まで販売されていたR171はいったいどのようなモデルだったのでしょうか。その魅力に迫ります。
特長・魅力
フロント部分は当時発売されたSLRマクラーレンをイメージさせるデザインです。2014年まではマクラーレンにメルセデスがエンジン供給したことからマクラーレンの名前をつけたスーパーカーも発売されていたのですね。
SLRマクラーレンがスーパーカーだったのに対し、もっとベンツらしさを出したモデルがR171だったのです。また、SLK55 AMGはF1のセーフティーカーに起用されるなど、SLKのブランドを一気に上げたモデルでもあります。では、そんなR171の細かい部分をご紹介します。
グレード・当時の新車価格
それでは、グレードと当時の新車価格を見ていきます。R170より値段が上がっているのは、パドルシフトなどの装備品が充実したことと、車の価格が徐々に上がっていることに関係していますね。
グレード | SLK55 AMG | SLK350 | SLK280 | SLK 200コンプレッサー |
---|---|---|---|---|
年式 | 2004年〜2011年 | 2005年〜2011年 | 2006年〜2011年 | |
価格 | 960万円 | 672万円 | 615万円 | 546万円 |
セーフティーカーとして走ったSLK55 AMGはかなり高級ですね。この後、マイナーチェンジで1000万円を超えることとなります。
スペック
それでは、スペックについて見ていきます。外装はもとより、排気量が最も大きいSLK55 AMGと、排気量が最も少ないSLK 200コンプレッサーではどれほどの違いがあるのかも気になります!
グレード | SLK55 AMG | SLK350 | SLK280 | SLK 200コンプレッサー |
---|---|---|---|---|
排気量 | 5.5L | 3.5L | 3.0L | 1.8L |
外寸(全長×全幅×全高) | 4095×1810×1285(mm | 4090×1810×1300(mm) | ||
重量 | 1550kg | 1490kg | 1470kg | 1420kg |
乗車定員 | 2名 | |||
馬力 | 360ps | 272ps | 231ps | 163ps |
トルク | 510N・m | 350N・m | 300N・m | 240N・m |
カタログ燃費(10モード) | 6.9km/L | 8.5km/L | 9.8km/L | 10.8km/L |
SLK55 AMGのハイスペックさは圧巻ですね!さらに、SLK 200コンプレッサーも1.8Lでこのスペックは目を見張るものがあります。さすがはベンツであると言えるでしょう。
中古車市場での相場
それでは、中古市場を見ていきます。今回、最も市場に出ているのがSLK350とSLK 200コンプレッサーです。いずれも最頻値は120万円前後。SLK280は市場に出ているのが数台しかなく、SLK55 AMGの値段は400万円台のものもあれば、ASKが並んでいます。しかし、こちらも台数は多くありません。
3代目モデル
いよいよSLKとして最終モデルであるR172のご紹介です。2011年にフルモデルチェンジが行われて販売されたR172は2015年まで販売され、後継機のSLCへと受け継がれることになります。
特長・魅力
R172では、座席後ろに衝立が出現し、首元に温風を吹き付けてくれるエアスカーフや、サンルーフ部分のガラスの色が変化するマジックスカイルーフなどが装着されました。これにより、オープンカーとして楽しみながらも快適性が向上されたわけです。
エンジンも強化され、R171よりもさらに快適に、より力強い走りを実現させたのがR172なのです。
グレード・当時の新車価格
それでは、まずはグレードと当時の価格から確認しましょう。様々な仕様の違いによるグレードが販売されたR172ですが、ベースグレードを確認していきます。
グレード | SLK55 AMG | SLK350 | SLK200 |
---|---|---|---|
年式 | 2012年〜2015年 | 2011年〜2015年 | |
価格 | 109万円 | 770万円 | 580万円 |
様々な最新の装備が設定され、価格はさらに上がりました。オープンカーでありながら過ごしやすいその車体は、さすがのお値段です。
スペック
それでは、R172のスペックを確認します。R172は走りの性能も高いため、どんなスペックなのかも楽しみです!
グレード | SLK55 AMG | SLK350 | SLK200 |
---|---|---|---|
排気量 | 5.5L | 3.5L | 1.8L |
外寸(全長×全幅×全高) | 4145×1845×1300(mm) | 4145×1845×1295(mm) | 4145×1845×1300(mm) |
重量 | 1640kg | 1560kg | 1440kg |
乗車定員 | 2名 | ||
馬力 | 422ps | 306ps | 184ps |
トルク | 540N・m | 370N・m | 270N・m |
カタログ燃費(JC08モード) | 11.2km/L | 12.4km/L | 11.4km/L |
エンジン性能の向上もさることながら、SLK史上最も燃費の良い仕様になっています。R172からはJC08モードでの記載となっていますので、厳しい基準の中でも前回の燃費を超えているのです。これは素晴らしい技術革新です。
中古車市場での相場
中古市場ではSLK350であれば250万円から300万円、SLK200では200万円から250万円が最頻値のようです。SLK55 AMGはあまり中古が出てきていません。こう見ると、やはりSLK55 AMGはどの年式も中古では出回らないようですね。
SLCクラスについて
2015年にSLKの意思を継いで発売されたSLCです。こちらは、現行で販売されているタイプになります。それでは、一体どのようなモデルなのかをご紹介いたします。
SLKクラスとの関係
もともとSLはSport Leichtの頭文字でした。これは軽量スポーツカーという意味であり、SLKにはぴったりのイメージだったのです。そのSLにドイツ語の短いというKurzの頭文字をつけたのがSLKです。
しかし、ベンツのグレードを見てもお分かりの通り、A、C、E、Sの順番で車体が大きくなっていきます。つまり、SLCという改名はベンツに馴染みのあるCクラスと車体がほぼ同格であることから、SLCという名前になったのです。
また、エンジンも3代目SLKと比較すると小さくなりました。これも、現行のCクラスはC180で排気量が1.6L、AMGが3Lであることから、Cクラスに乗っている人でも、SLシリーズを連想しやすくなったと言えます。
特長・魅力
SLCの魅力は、なんといっても機敏さにあります。ダウンサイジングしたエンジンと適度なボディから繰り出す走りは走りの楽しさを思い出させてくれます。また、SLK時代から引き継いだ9速ATも加速の良さに一役買っています。
CVTが流行の中、スパスパと切れるトルコンATはまさにスポーティーな走りを演出してくれるだけでなく、低速の街乗りでは滑らかなドライビングを演出してくれるあたり、さすがベンツと言えるでしょう。
グレード・価格
それでは価格とグレードを確認します。ダウンサイジングしたからといっても、安くなるわけではないようです。エンジンが小さくなっても、パワーはSLKに負けないようにしっかり開発されているのです。それでは、価格を見ていきましょう。
グレード | AMG SLC 48 | SLC200スポーツ | SLC180スポーツ | SLC180 |
---|---|---|---|---|
価格 | 1008万円 | 707万円 | 608万円 | 552万円 |
スペック
各グレードの価格はSLK時代とほぼ変わりません。この秘密はエンジン性能をご覧いただくとわかりますが、さほど大きなパワーダウンは見られません。まさに、最新技術を結集した車だと言えるでしょう。
グレード | AMG SLC 48 | SLC200スポーツ | SLC180スポーツ | SLC180 |
---|---|---|---|---|
排気量 | 3.0L | 2.0L | 1.6L | |
外寸(全長×全幅×全高) | 4140×1820×1305(mm) | 4145×1820×1295(mm) | 4140×1845×1305(mm | |
重量 | 1620kg | 1540kg | 1520kg | 1480kg |
乗車定員 | 2名 | |||
馬力 | 390ps | 184ps | 156ps | |
トルク | 520N・m | 300N・m | 250N・m | |
カタログ燃費(JC08モード) | 10.9km/L | 14.2km/L | 14.9km/L |
中古車市場相場
それでは、SLCの中古相場を調査します。現在、180であれば200万円代前半でも取引されている車種はあるようです。しかし、200などはあまり出回っておらず、出てきても400万円前後です。さらにAMGは出てこないため、中古をお考えの方は出てくるまで待つことが必要になりそうです。
ディーラーの認定中古車を探ってみると、AMGも700万円ほどで手に入りそうです。認定中古車はディーラー保証に加入できるため、万が一を考えた際にも安心できるので利用してみるのも良いかもしれません。
SLKクラス向けのカスタムパーツ
SLKをカスタムするにあたり、どのようなパーツがいくらくらいであるのかを探ってみましょう!SLKを手に入れたら、自分らしくカスタムすることも外せません!
外装部品
輸入車においてデイライトを装着した車は増えています。そんな中、SLKもR172であってもデイライトはまだついていません。昼間にスモールが点灯していると「切り忘れたのかな?』と思われてしまいます。
しかしこのキットをつけることで、ヘッドライトのLEDのみが点灯するようになるのです。OBDに差し込むだけなので自分でも簡単に装着できます。気になる方にはオススメです。
ホイール
AMGなどの走りの運動性能を向上させるためには、ホイールを変えたくなるものです。VOLK RACING TE37 SAGAなどの、タイヤ性能を最大限に引き出すホイールも良いでしょう。
また、カルーソンなどのホイールでインチアップを行い、20インチまで大きくするのも良い選択です。足元の存在感をアップさせることで、見た目の印象も大きく変わります。
サスペンション
車高をもう少し下げたい方にも、しっかり車高調は販売されています。Largusの車高長であればストローク幅が変わらないので、ローダウンによる底付きもありません。タイヤとボディの間が気になる方にはオススメです。
その他
カブリオレならではのパーツです。走行中に電動でルーフを操作することは本来できませんが、低速であればこれをつけることによって操作できるのです。渋滞などで雨が降ってきた際、路肩に停車するよりもこれをつけていれば安心ですね!
まとめ
カブリオレという流行の中で生まれたSLKでしたが、ベンツとしての個性を出しながら確固たる地位を確立しつつ、そのDNAをSLCへと引き継いでいきました。国産車では見られないハイパワーなエンジンだけではなく、小さいエンジンでもベンツらしさをだすのはさすがです。
カブリオレがお好きな方にはもちろん、2シーターのクーペをお考えの方にはオススメめできる車種だと思います。中古でSLKを探すも良し、SLCに乗るのもよし、日常を楽しくするために一役買ってくれる車種です。