触媒は排ガスを浄化する大事なパーツ!触媒が必要な理由や効果を解説! | CARTUNEマガジン
触媒は排ガスを浄化する大事なパーツ!触媒が必要な理由や効果を解説!

2018年12月15日 (更新:2022年12月29日)

触媒は排ガスを浄化する大事なパーツ!触媒が必要な理由や効果を解説!

普段見える所に無い為、一般の方が知らない部品かと思います。しかし現代の車にとって無くてはならないとても大事な部品のひとつです。そんな触媒についてご紹介致します。

そもそも触媒とは?

saburoさんの4シリーズ グランクーペF36触媒の画像
saburoさんの4シリーズ グランクーペF36触媒の画像
引用元:saburoさんの投稿

写真が現物の触媒です。触媒とは別名キャタライザーとも言われ、排ガスの中に含まれる有害な成分を害の少ない成分に変える働きをすることと消音効果がある装置です。触媒は排気系部品であるマフラーのひとつで、エンジンの排気管からマフラー出口の間にある少し膨らんだ筒が触媒です。

触媒が付いている理由

TERU!さんの180SXRPS13の画像
TERU!さんの180SXRPS13の画像
引用元:TERU!さんの投稿

触媒が日本で注目されたのは1970年

1970年に東京都で起きた光化学スモッグがきっかけです。光化学スモッグに含まれる窒素酸化物が光を浴びる事で化学反応を起こし、猛毒成分に変化した事で、国内で甚大な被害を及ぼしました。

原因は自動車だった

光化学スモッグに含まれる窒素酸化物を大量に排出しているのは、自動車の排気ガスと断定されました。この一件を重く見た国は自動車メーカーに対策を求めた事と共に、自動車メーカーも対策に追われる事となりました。

同時期に先進国でも対策がされ始めていた

同時期に大気汚染に対する世界的懸念が広がっていました。アメリカで成立したマスキー法を手始めに、欧州など先進国は、相次いで独自のガソリン自動車排ガス規制を導入されました。これにより日本も独自の排ガス規制を設ける事となり、自動車に窒素酸化物を分解できる触媒装置を取り付ける事が義務付けられました。

新型触媒は効果が絶大だった

自動車メーカー各社が触媒装置を取り付けた事で、数年後には光化学スモッグによる被害は10分の1にまで減少し、窒素酸化物を分解できる新型触媒装置の効果が絶大であった事を証明しました。

触媒の効果は?

TOHRU.200さんのハイエースTRH200Vの画像
TOHRU.200さんのハイエースTRH200Vの画像
引用元:TOHRU.200さんの投稿

有毒成分が除去できる

触媒装置の画期的な進歩は、有毒成分である炭化水素・一酸化炭素・窒素酸化物の3成分を同時に除去する三元触媒が開発された事で、厳しい排ガス規制基準をクリアできている主となる装置です。

三元触媒の主成分は、ロジウム・白金・パラジウム

ロジウムが窒素化合物を窒素に還元する効果を持っています。白金とパラジウムは炭化水素を無害な水に変化させ、一酸化炭素を二酸化炭素に酸化させます。それぞれの役割と効果により、クリーンなガスに変化させて排出されます。また、触媒がある事で低・中回転域のトルク増量と消音にも貢献しています。

触媒が壊れるとどうなるのか?

FJ20ETさんのスカイラインDR30の画像
FJ20ETさんのスカイラインDR30の画像
引用元:FJ20ETさんの投稿

触媒が壊れる原因

触媒はフィルターとは違い、通常根詰まりなどを起こしたり浄化機能が低下することはほとんどありません。よって触媒が壊れる原因は以下の通りが考えられます。

  • 外部からの衝撃や腐食などによる破損。
  • 燃調不良などで煤煙が大量に出たことによる根詰まり。

通常の使い方をしている限りでは、メンテナンスの必要がありません。破損や根詰まりが原因で浄化性能が衰えてしまう事があります。

触媒が壊れている、もしくは無い場合どうなるのか?

車検に通らない

触媒が機能していない、もしくは無い場合、排ガスが基準値に収まらない為、整備不良もしくは不正改造車とみなされ、車検に合格できません。また一般公道で使用する自動車は触媒を外して走行することが禁止されておりますので注意が必要です。

スポーツ走行でも触媒レスは注意が必要

触媒が排気抵抗になる事で低・中回転域のトルク増量に貢献しているので、安易に触媒レスにすると排気抵抗が無くなって逆に車が遅くなってしまうケースがあります。スポーツ走行向けのスポーツ触媒というものがある為、それを使用することをお勧めします。

まとめ

ゆみきち。さんのNSXNA1の画像
ゆみきち。さんのNSXNA1の画像
引用元:ゆみきち。さんの投稿

いかがでしたでしょうか?触媒は世界規模での大気汚染対策から生まれた部品です。日本国内でもその効果は絶大で、現在のニュースなどで光化学スモッグという言葉を聞かなくなったのは、三元触媒の登場により環境に優しい車があるからです。

しかし、その触媒に使われる材料は希少価値が高く、安定供給が難しくなってきています。ユーザーの方々の知らない所で自動車メーカーが努力して材料調達を行い、なんとか安定的な自動車の製造を行っています。また、触媒に使われる希少材料に変わる新材料の開発も行われています。

まだまだ触媒は開発途上にあり、ユーザーに安定的で環境に優しい自動車を提供出来る様、自動車メーカーは日々努力されています。排ガス規制により、点検や車検の時に触媒の検査が必ず行われます。万が一、点検等で触媒の不具合が見つかった場合は、速やかに交換し・修理を行って下さい。

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