ロータリー搭載車のおすすめエンジンオイルは？ユーザーレビューまとめ

ロータリーエンジンは、ハウジングの中をおにぎりとも称される三角のローターが回りながら動力を生み出す軽量コンパクトなエンジン。潤滑のためにハウジング内へエンジンオイルを噴射しており、エンジンオイルがガソリンと一緒に燃やされるという特殊な燃焼環境をもちます。

そのためエンジンオイルの選定はより重要。オイルによって燃焼状態やカーボンの付着状況が変化する難しいエンジンです。

通常、車種別に人気のあるエンジンオイルを挙げると大手メーカーのオイルがズラリと並びますが、RX-7・RX-8のオーナーにはチューニングメーカーやロータリー専門ショップが独自開発したエンジンオイルが多く採用されています。

また、モータースポーツに強い海外製エンジンオイルも人気。世界の過酷なレース環境で支持を得ているインポートオイルもピックアップされています。

RE雨宮 REsuperGは、高温酸化安定性によって油温上昇にもしっかりと対応、街乗りからサーキットまでフルカバー可能なオイル。オイルフリクションロスを出来るだけ低減して高トルク化を実現し、ターボエンジンからNA(自然吸気)エンジンまで、あらゆるタイプのロータリーエンジンのポテンシャルを引き出します。

TRUST F2 RE-SPECは、強固な油膜を形成するエステルの高温油膜特性によって、ロータリーエンジンの燃焼室内の気密性を保持し抜群の油圧安定性を発揮するオイル。ハウジング壁面のスラッジ発生を抑制しつつ鋭いレスポンスを実現する、ハイパワーかつハードチューンなロータリーターボ車に最適なモータースポーツオイルです。

HKSのベストセラー「HKS SUPER OIL」シリーズをロータリーエンジン対応にアレンジ。100% Syntheticのベースオイルを用いながら、低灰分処方によりロータリーエンジン特有の燃焼生成物によるデポジット発生を抑えています。

REAL-TECH RT-01は、NUTECとのコラボによって生まれたREAL-TECHフラッグシップオイル。気密保持、潤滑、ローフリクションなどすべての特性を盛り込みつつ、燃焼室内の金属修復効果も付加。フリクションを徹底的に抑えることで、特有の滑らかなフィーリングをより一層高め、ポテンシャルをフルに引き出せるオイルです。

R Magic Racing Energy for NAは、ロータリーに求められる低灰分性能をさらに高めたオイル。カーボンの出にくさを第一目的に開発し、ベースオイルにハイドロカーボン系とエステル系を採用することでノンポリマーオイルを実現。気密性を高めてトルクを向上させるとともに、急激な粘度低下を抑えています。

Royal Purple HPSは、鉛とリンの耐摩耗添加剤と、金属表面とオイルを強固に結び付ける独自添加剤Synerlec®によって優れた潤滑性能を発揮。油膜がエンジンの摩耗を劇的に削減するとともに、馬力とトルクを最大化し本来のパフォーマンスを引き出します。

Royal Purple XPRは、さまざまなモータースポーツで使用されているエンジンオイル。独自添加剤Synerlec®によって優れた潤滑性能を発揮し、始動時はもちろん、エンジンへの負荷の大幅な低減を実現します。

ロータリーエンジン搭載車でも特に旧型のSA22型などは、当時のスペックに合わせて鉱物油を入れているオーナーも。海外製の鉱物油は質が良く、熱による劣化こそ早いものの、十分な潤滑とスムーズな回転をもたらします。

Valvoline VR1 RACINGは、スラッジの発生とオイルの泡立ちを最小限に抑え、高温時のエンジン保護性能に優れた鉱物油エンジンオイル。特殊フリクションモディファイヤーによってフリクションロスやパワーの低下を抑え、添加剤によって摩耗を防止し回転をスムーズにします。

Chevron Supreme Motor Oilは、米国の巨大石油資本であるシェブロンが販売する鉱物油。デポジットやスラッジの生成を防ぎ、優れた摩耗保護性能を発揮します。高品質のベースオイルと基本的かつ堅牢な添加剤を配合することで、通常の鉱物油のレベルを超えた品質を実現しています。

特殊な構造をもつロータリーエンジン、良好なコンディションを保つ秘訣はオーナーの深い理解とこまめなメンテです。選択するオイルこそそれぞれのオーナーで異なりますが、損耗を最小限に抑えつつパフォーマンスを引き出したいのは皆同じ。エンジンコンディションに直結するエンジンオイル、じっくりと選ぶのも楽しみのひとつです。

また、マツダはロータリーエンジンを量産したメーカーであり、いまだ開発を続けるロータリーのスペシャリストでもあります。マツダ純正のロータリーエンジン専用オイルを味わい尽くすというのも、また一興でしょう。