2022年07月03日 (更新:2024年02月29日)
車高調にスラストベアリング取り付け、異音とスムーズさ向上に効果あり!
車高調にスラストベアリングを取り付ける人が増えています。今回はスラストベアリングのメリットや注意点、実際の装着例をご紹介します
車高調にスラストベアリングを追加!
スラストベアリングとは、水平方向に転がすことができるベアリングのこと。これを車高調に追加することで、異音を低減し、リニアかつスムーズに伸縮する乗り心地の良いサスペンションにすることができます。
スプリングは縮むとわずかに回転する
サスペンションはスプリングが伸び縮みすることでショックを吸収しますが、このときスプリングは少しだけ円周方向に回転しています。
この回転方向のスプリングのよじれは、スプリングがスプリングシート上で滑ることによって逃がされますが、摩擦力が強かったりシートに砂を噛み込んでいたりするとうまく逃すことができず、スプリングが縮みたくても縮むことができない、サスペンションが突っ張ったような状態となります。
スプリングとスプリングシートとの間に滑りの良い素材で作られたスラストシートというパーツを挟むことで解消する方法もありますが、このスラストシートも砂や経年で壊れたり、比較的早期に滑りが悪くなってしまいます。
おすすめスラストシート
スラストベアリングのメリット
スラストベアリングを追加することで、荷重を受けながらもスプリングとスプリングシート間に発生するよじれをスムーズに逃すことができます。その結果、足回りの動きにさまざまなメリットがあります。
スムーズな伸縮で乗り心地が良くなる
スプリングのよじれをスムーズに解放できない場合、細かな段差ではほとんど伸縮しない、ゴツゴツとした乗り心地のサスペンションとなってしまいます。
動きの良いスラストベアリングを取り付けることで、スプリングがストレスなく縮むようになり、小さな段差でもすんなりと伸縮する、追従性が高く乗り心地の良いサスペンションに仕上がります。
縮むときにもスプリングは回転するから初期の硬さがマイルドに。いい感じー♪ 足回りスムーズに動くと気持ちイィー♪
ステアリングの操舵がラクになる
例えば、ステアリングを右へ操舵すると、足回りのキャスター角によってフロント右側のタイヤが地面へ押し付けられ、車体の右側が持ち上がります。このときフロント右側のサスペンションは地面と車体に挟まれて縮むため、ここでもスプリングに回転方向のよじれが発生。突っ張ったような状況になり、ステアリングのスムーズな動きを阻害してしまいます。
スラストベアリングを取り付けることで、スプリングのよじれをスムーズに受け流すことができるようになり、ステアリング操舵がより自然なものとなります。
異音もなくなりステアリングのストレスも無くなったので満足👍
異音を防ぐことができる
スプリングが縮むとき、ゴンゴン、バインバインという異音が発生することがあります。これはスプリングの回転方向の動きによるよじれが滑りの悪いスプリングシートとの間で解放されるときに鳴る音。ステアリングを操作したときにも発生することがあります。
スラストベアリングを取り付けることで、スプリングがスプリングシートとの摩擦がなくなるため異音が発生しなくなります。
スプリング上部のみ入れます。取り付け後は異音はなくなり、気持ちハンドルが軽くなった気がします(´∀`)
スラストベアリング取り付けの注意点
車高調専用のベアリングを選択する
スラストベアリングは車高調専用のものが販売されているため、そちらを購入するのがオススメです。工業用のものも手に入りますが、車高調専用はサスペンションにかかる負荷に対応した設計となっています。
ベアリングは上側に入れる
スラストベアリングは、スプリングの上側に入れるようにしましょう。異音対策のため下側に入れることも可能ですが、荷重をより多く受けるのはスプリングの上側です。
グリスをしっかりと充填する
スラストベアリングはグリースが必須。ベアリング装着時にはしっかりとグリースを封入しましょう。リチウムグリースを使用し、隙間なく充填します。
定期的に砂を噛んでいないか確認
スラストベアリングは、定期的に砂などを噛んで動きが悪くなっていないかを点検し、同時に清掃してグリスを再充填するようにしましょう。これをサボってしまうとスラストベアリングの早期劣化を招き、異音の原因になるなど本末転倒となってしまいます。
スラストベアリングでなめらかな足回りに
スラストベアリングを取り付けることで、よりスムーズに動く足回りにすることができます。ストラットサスペンションの車は特に効果的。車高調専用のスラストベアリングを購入して、試してみると面白いかもしれません。