2020年11月25日 (更新:2022年08月04日)
こんなNA見たことない!快音奏でる唯一無二のロードスター!【オレンジMT】
2020年11月に開催されたオレンジMTに参加されていたNAロードスター。会場へ入ってきたときのエンジン音に、なんだか違和感が...? 見るからにただものではない雰囲気を放っていた1台、ボンネットを開けるとそこに鎮座していたのは!
愛車&オーナー情報
- 車種:マツダ ユーノス ロードスター
- 年式:1994年(平成6年)
- 走行距離:34,500km
- ボディカラー:YR536P ニューイモラオレンジパール(オールペン)
- オーナー:カワテック
- 所有年数:27年
ボンネットを開けるとそこには
NAロードスターのエンジンは直列4気筒のB6-ZEまたはBP-ZE。でも目の前のロードスターのエンジンルームには、なんと名機13Bが!
何を隠そう、このロードスターは13Bをスワップしたフルチューンマシン!!入場時のエンジン音の違和感も納得だった。
取材時はちょうどエンジンルームのスムージング作業を進めている段階で、特に写真向かって右側の助手席側のストラット付近が整えられているのがわかる。
オーナーも取材陣や参加者に対し「まだ運転席側はスムージングしてないから、助手席側から撮ってー!」と話していた。
それにしても見事なほどに綺麗なエンジンルーム。魅せることを目的とした”ショーカー”のようだが、この仕様のままサーキットを走っているというのだから驚きを隠せない。
13Bへ載せ替えたのは取材時の約3年前。なかなか簡単にはいかずかなりの苦労をしたそうだが、ショップや知り合いなどの協力もあって、車検証にはハッキリと「改」の1文字が刻まれていた。
ロードスターに13Bロータリーエンジンを搭載する記録がオーナーにより投稿されているので、ぜひ合わせてチェックしてほしい。
所有年数、27年。
オーナーがこのロードスターと出会ったのは27年前。1台の車をこれだけ長く乗り続けることは、決して容易なことではない。
当時新古車だったロードスターを18歳の時に購入し、今なお乗り続けている。走行距離は現在でも34,500kmと、まさに極上。オールペンされたNSXのニューイモラオレンジパールの輝きもあって、とても約30年前の車には見えない。
製作の苦労が伝わってくるワンオフマフラー
リアディフューザーの隙間からチラリと見えるマフラーはワンオフ製。見た目に拘ったというレイアウトは、仕上げこそプロの手を借りたそうだが、「パイプを輪切りにしてひたすら溶接してベースの形を作った」というまさに1点モノ。どういう構造になっているのだろうかと、思わず覗き込んでしまう。
このオリジナルマフラーも、13Bのインパクトや迫力あるボディメイクにも負けない存在感を放っていた。
足回りメイク
足回りには、お世話になっているショップが取り扱っているということもあって、サーキットユーザーからも評価が高いアラゴスタの車高調が装着されている。バネレートはフロント16kgf/mm、リア12kgf/mm。アーム類もフルピロ化されている。
ホイールはXXRのロングセラーモデルとなっている527。サイズは前後とも15x8.25J±0に、リアのみ+25mmのワイドとレッドスペーサーを装着。センターに向かってすっと落ち込んでいくスポークラインが気持ちいい。タイヤはTOYOプロクセスのR1Rで、195/50R15をやや引っ張りで組み合わせる。
まさに”コクピット”
必要な計器類、スイッチはセンターパネルに集約し、とてもシンプルにまとめられた室内。パネルもワンオフのはずなのに、純正と言われても違和感がないレベルの仕上がりとなっている。
無駄な装飾がなく無機質な雰囲気はまさに”コクピット”だ。
今後も目が離せない1台
今までロードスターにかけてきた費用は、具体的な金額は身内にも内緒だそうで、総額にするとうん百万円。でも「27年の年月をかけて使った金額と考えれば、実はそこまで無理な金額ではないですよ」とオーナー。確かに、車を買ってきて一気にそれくらい使う人も全然いそうだ。
目下の課題としてはエンジンルームの運転席側のスムージジングといったところだろうか。これ以上いじる場所がなさそうに見えるロードスターは、果たしてどのようにさらなる進化を遂げていくのか。今後も目が離せない1台だ。
- オーナーのマイガレージ
- 取材イベント:第2回 オレンジMT in 榛名
ギャラリー
(photo:CARTUNE運営 Hiroki)