2019年09月14日 (更新:2022年06月16日)
スポーツ・サーキット走行用ブレーキパッドメーカーのまとめ特集!
スポーツ走行をしたいと考えているあなた。数あるブレーキパッドの中からどれを選べばいいのか、種類がありすぎてわからない!ということはありませんか?今回は、色々なメーカーのブレーキパットをご紹介していきます。
スポーツ・サーキット走行を考えている方必見!!運動性能に特化したブレーキパッドへ交換しよう!
そもそも、ブレーキパットの違いってなに?と思われている方も多いでしょう。まずは、ブレーキパットの種類についてご説明します。
ストリート用
ストリート用(純正ブレーキパッド)は低ダスト、低ノイズの製品が多く、初期制動の効きがいいのが特徴です。
スポーツ用
スポーツ用は、ワインディングから街乗りでの性能を向上させたモデルで、低温時の性能も重視されています。競技用とまではいかないまでもスポーツ走行を楽しみたい方にオススメです。
サーキット用
サーキット用は、モータースポーツ専用のパッドです。レースのカテゴリー別に専用設計されており、最適のブレーキパットを選ぶことでパフォーマンスを向上させることができます。低温時に制動力が上がりにくく、ストリートでの仕様は危険といえます。
ブレーキの事故は人の命に関わること。ブレーキパットの交換は適切な取り付けのできる業者での作業を推奨します。
ブレーキパッドの選び方・注意点
ブレーキパッドを選択する際は、使用する車種とシチュエーションを考えることが大切です。全てに万能なブレーキパットはありません。
街乗りメインだけど、休日にワインディングも行きたい!という場合、ストリート用ではなくよく止まるスポーツ用パッドを選ぶと、よく止まる反面ブレーキ鳴りが出てしまうことがありますし、スポーツ用のパッドでサーキット走行をすると、熱ダレでなかなか止まらなかったりもします。シチュエーション別に選択するようにしましょう。
スポーツ・サーキット走行をする上で、ブレーキローターの交換を忘れてはいけません。激しい走行を行っていると、ローターもブレーキパッドと同じくらい磨耗します。併せて交換がオススメです。
ブレーキパッドメーカーの紹介
各メーカーのブレーキパッドを紹介していきます。
Project μ (プロジェクトミュー)
スポーツモデルのブレーキパットを数多く販売するメーカーで、全日本GT選手権やスーパーフォーミュラーなどにも参戦しています。ブレーキパッドからブレーキキャリパーまで総合的に販売していて、ドリフトやジムカーナ専用パッド、86、ヴィッツ専用など専用設計されたものをパフォーマンス別に選ぶことが可能です。また、レースドライバーのサポート活動もおこなっています。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
低価格でスポーツ走行まで対応できる制動力と耐フェード性を向上させたB SPECや、低ダスト・低ノイズでスポーツ走行が可能なTYPE PS。メタル入りのブレーキパットTYPE HC-CSやTYPE HC+など、スポーツ用ブレーキパッドも複数ラインナップされています。高い制動力とコントロール性を発揮し、全領域で安定感を持続するモデルです。
商品名 | 特徴 |
---|---|
B SPEC | スポーツ走行も可能なベーシックパッド |
TYPE PS | スポーツ走行可能な低ダスト・低ノイズパッド |
TYPE HC-CS | 全領域で安定した性能を発揮するパッド |
TYPE HC+ | 広温度域で優れたコントロールを実現したパッド |
HC+ R3 | サーキット走行も考慮したパッド |
HC+ XC | 4×4、ピックアップ専用スポーツパッド |
競技・サーキット走行モデルのラインナップは?
GAZOO RACING 86/BRZ RACE専用モデルや、FIT 1.5CHALLENGE CUP専用モデルなどワンメイクレース専用ブレーキパッドなど販売しています。N1仕様のブレーキパッドや、スプリント・セミ耐久レース用のパッド、軽自動車レース専用パッドなど、カテゴリー別の専用設計です。ワンメイクレースに出場する方には選びやすい商品設定となっています。
商品名 | 特徴 |
---|---|
D1 spec ZERO | ドリフト中のコントロール性に特化した低ミューモデル |
D1 spec | ドリフトに適したリアブレーキ専用モデル |
D1 spec EXTREME | リアロックを誘発させるリアブレーキパッド専用モデル |
SL-METAL | ドリフトやジムカーナなどでロック性能を向上したモデル |
ENDLESS (エンドレス)
ENDLESSはチューニングカー用ブレーキ部品の製造販売では国内最大手で、高性能ブレーキメーカーとしても有名です。GT選手権やスーパー耐久などにも参戦しており、WRC、ニュルブリンク24時間、ダカール・ラリー、F1など世界中のカテゴリーにも幅広く部品を供給しています。ブレーキキャリパーも有名で、種類も豊富です。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
価格帯を抑えたブレーキパッドが多く、低ダストでブレーキ鳴きを抑えたモデルもあります。Super StreetのY-Sportsはいかなる状態でも効く制動力を重視したモデルで、純正パッドからのグレードアップにオススメ。S-Portsは鳴きを抑え初期制動高めたモデルでブレーキの効きを感じることができるでしょう。M-SportsはS-SPortsと同じ機能にプラスして超低ダストを実現したモデルです。
商品名 | 特徴 |
---|---|
Super Street Y-Sports | ベーシックスポーツパッド |
Super Street S-Sports | 低ダスト・低ノイズを実現したパッド |
Super Street M-Sports PLUS | 超低ダストをを実現したモデル |
競技・サーキット走行モデルのラインナップは?
走行会など、普段はストリートメインの方向けのブレーキパッドや、本格的なレースで使用するブレーキパッドまで多数あります。セミメタパッドの定番MX72もあり、ストリートからサーキットまで使えるモデル。MX72PLUSはサーキットで周回を重ねると起きる熱ダレを遅らせることができます。
他にも、86/BRZパーティーレース用のブレーキパッドやドリフト、耐久レース用など、カテゴリー別のブレーキパッドも多数あります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
MX72 | セミメタル走行会ユーザーにおすすめのモデル |
NEW TYPE R | 高次元のコントロール性を実現したパッド |
MX72K | セミメタル走行会ユーザー向け軽自動車用モデル |
MX72PLUS | 高温特性を強化したMX72の上位モデル |
CC-Rg | 玄人向けパッド |
ACRE (アクレ)
ライトウェイトスポーツからレースカーまで幅広く手掛けるメーカーで、輸入車のブレーキパッドの設定もあります。GT選手権、全日本ラリーにも参戦経験があり、ブレーキパッドの供給も行なっており、創業当時から「全てのアマチュアドライバーのために」という経営理念のもと、低価格で高品質なブレーキパッドを提供しています。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
低価格でコントロール性に優れたモデルが多数あり、街乗りとスポーツ走行を両立できるブレーキパッドです。ライトスポーツはアクレの中でも有名なモデルで、あらゆる走りに対応したモデル。
他にも軽自動車専用コンパクトシューや、欧州車用ユーロストリートなども販売しており、低ダストで鳴きを抑えたブレーキパッドなどもあります。ストリートメインで純正ブレーキパッドからのグレードアップにはオススメです。
商品名 | 特徴 |
---|---|
コンパクトアクレ | Kカー専用スポーツブレーキパッド |
スーパーファイター | 低価格スポーツブレーキパッド |
ライトスポーツ | ベーシックもアデル |
ダストレスリアル | 低ダストパッド |
競技・サーキット走行モデルは?
耐久性の高いサーキット用ブレーキパッドを多数ラインナップしています。
カーボンメタルブレーキパッドのフォーミュラー700Cと800Cがあり、こちらは軽量車と中型車向け。低温時から効いて高温時でも使えるので、自宅からサーキットまで使用できるモデルです。ZZCは2000ccクラスの中型車に最適なオールラウンドモデルで、ストリートからサーキットまでどんな路面でも対応可能。
レース専用ブレーキパッドも揃っており、国際レース専用のブレーキパッドやポルシェ専用、Nゼロ用などがあります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
フォーミュラ700C | ストリートでの扱い易さを追及したベストセラーモデル |
フォーミュラ800C | ワイドレンジでの高い制動力を発揮 |
ZZC | ストリートから使えるオールラウンダーモデル |
ドリパ | ドリフト専用リアメタルパッド |
制動屋 (せいどうや)
ストリートモデルからサーキットモデルまで、セッティングの細かいブレーキパッドを多数ラインナップ。サーキット走行などでセッティングを煮詰めたい方にオススメできるメーカーです。
全体的にサーキット走行に重点を置いているメーカーで、ブレーキパッドのストリートモデルから使用温度域が高く設定されているのも特徴です。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
コントロール性がいいブレーキパッドが多く、0°〜800°まで対応できるモデルもあり、ストリートからサーキットまでしっかり使えます。RM551とRM551+はロースチールとセミメタルの違いで、コントロール性も良く、踏んだ分だけ制動力が立ち上がります。
SM400はワインディングモデルで、セミメタルながらローターへの攻撃性、鳴きを抑えたモデルになっています。SPは純正からのアップグレードにオススメです。
商品名 | 特徴 |
---|---|
RM551 | コントロール性を追求した走り屋支援パッド |
RM551+ | コントロール性と効きを高めたRM551の上位モデル |
SM400 | コスパに優れたスポーツパッド |
SP | 低ダスト性に優れたダストフリーモデル |
競技・サーキット走行モデルは?
パッドごとにコンセプトが決まっているのが特徴で、それぞれ以下のように分かれています。
商品名 | 特徴 |
---|---|
RM550 | バランス重視のオールラウンドモデル |
GT600 | コントロール性能を高めたモデル |
GT700 | ハイパワー重量車に焦点をあてたモデル |
GT800 | 連続使用しても制動力が変わらない安定のモデル |
SP300 | FF車のリア専用パッド |
その他にもツーリングカー用、フォーミュラーカー用など細かなセッティングがしやすいモデルを多く用意してあります。
DIXCEL (ディクセル)
創業当時からスーパーGTなどに部品を供給しており、モータースポーツのイメージが強いディクセル。しかし量販店などでもよく見かけ、価格帯も安く性能のいいものが多いので手が出しやすいメーカーでしょう。消耗品では珍しく、摩耗保証などがあるのも魅力の一つ。ディクセル摩耗保証制度は2016年用品大賞特別賞を受賞しています。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
日常使いできるストリート用パッドとワインディング用で分かれています。日常使いで嬉しいのが低ダストモデルのECとM-type。純正パッドからの交換にオススメです。高速走行やワインディングでは耐熱性と制動力をアップしたES。ワインディングからサーキットまで走行できる対応できるZ-type。ほか、大口径ホイールと重量ボディを確実に制御するSUV、クロスカントリー用のX typeがあります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
Z type | オールラウンドパフォーマンスパッド |
S type | スポーツ走行も想定したストリートモデル |
EXTRA Speed | 制動力、耐熱性を向上させたスポーツパッド |
競技・サーキット走行モデルのラインナップは?
サーキット専用モデルで、高い耐熱性と強度を実現しています。適正温度も200℃〜で、生粋のレーシングパッドになります。ABS対応型のRE type.限界でのコントロール性を上げたRA type。超熱伝導リアルレーシングスペックのR01 typeなどがあります。
軽自動車専用ブレーキパッド、スペコムKもあり、ミニサーキットや国際サーキットでの5時間以上の耐久レースには必須になります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
RE type | ABS対応型レーシングパッド |
RA type | 制動力とコントロール性を高めたモデル |
R01 type | リアルレーシングスペックパッド |
RN type | FF車・サーキット専用リヤ アンチロックパッド |
RD type | リヤ専用ハイミューパッド |
ADVICS (アドヴィックス)
アイシン精機、デンソー、住友電工、トヨタ自動車のブレーキ部門の統合によって誕生したメーカーで、ABSシステムからブレーキブースターなど、ブレーキに関わる部品全般的に設計、製造販売、OEMなどを行なっています。
ストリートスポーツモデルのラインナップは?
ストリートスペックは国内の適合車種のほとんどを網羅しています。OEMを提供してるメーカーなだけに、ブレーキの効き、フェード・摩耗・鳴き・振動・異音という相反する要素を持つブレーキ性能を最大限向上させ、バランスのとれた製品を提供しています。
商品名 | 特徴 |
---|---|
ストリート・スペック | 安定性を重視したストリートモデル |
競技・サーキット走行モデルのラインナップは?
アドヴィックスのサーキット・スペックは、ガレージからサーキットまで常温域〜800°までワイドレンジに使用できるブレーキパッド。高速域でのコントロール性に重点を置き、最高速域から安定した制動力を得ることができます。
サーキットでの使用のみならず、ストリートでも違和感なく使用できるモデルです。
商品名 | 特徴 |
---|---|
サーキット・スペック | ストリートからサーキットまでを考慮したモデル |
ワインディング・スペック | ワインディングでの制動力を高めたモデル |
レーシング・スペック | レース専用パッド |
まとめ
ブレーキパットは、メーカーごとに、性能や特性、価格帯も違います。選ぶ際にも、種類が多く迷うこともあるでしょう。そんな時は、オールラウンドモデルのブレーキパッドを使ってみるのがオススメ。まずは基準となるブレーキパッドの感覚をつかみ、そこからシチュエーションを決めていけば自分にあったブレーキパットを絞り込めます。そうなればドライビングの楽しさも増すはず。
是非、色々なブレーキパッドを試してみてください!