2019年08月30日 (更新:2024年08月26日)
ターボタイマーって何?その必要性やオススメ商品を紹介
車好きやターボ車に乗っている人なら、「ターボタイマー」というものを一度は耳にしたことがあると思います。ターボタイマーの詳しい役割や必要性がわからない人は多いと思うので、今回はターボタイマーの基礎知識をご紹介したいと思います!
ターボタイマーって絶対必要?
エンジンをオフにしてから一定時間の経過後にエンジンを切ってくれるターボタイマー。ターボチャージャーの冷却や保護を目的とした同パーツですが、そもそもターボタイマーは絶対に必要なパーツなのでしょうか。
自動車メーカーが純正品として用意していない以上、必須のアイテムではないことがわかります。しかし、車種によっては「高速道路を走行したあとは、すぐにエンジンを切らず数分間アイドリングをしてください」と注意書きが記載されている車種もあるのです。
ターボタイマーは「一定時間アイドリングをすることで、ターボチャージャーを保護する」ことが目的なので、自分自身でアイドリングの管理を行うことができるのであれば、ターボタイマー自体は絶対に必要なアイテムではありません。
最近のターボ車は特にターボタイマーは必要ない
自動車メーカーがターボ車にターボタイマーを標準装備していなかったとはいえ、ひと昔前のターボ車に乗っている人にとっては、ターボタイマーの存在を非常に重要視していました。アイドリングを怠るとターボチャージャーが故障してしまうことがあったからです。
エンジンおよびターボチャージャーの冷却・保護の役割を担っているのは、皆さんもご存知エンジンオイルです。しかし、エンジンオイルの循環はエンジンをオフにしてしまうと、循環が停止してターボチャージャーが冷却されず焼き付いてしまう恐れがあります。
ターボチャージャーの故障を防ぐために、ターボ車乗りの多くは愛車にターボタイマーを装着していました。しかし、最近のターボ車はターボチャージャー自体が進化していることもあり、ターボタイマーがなくても困ることはありません。
ターボタイマーの基本を解説
ターボタイマーがどのようなパーツなのか知らない人のために、ターボタイマーの基本を解説します。そもそもターボタイマーとはエンジンをオフにしたあとでも、予め設定した時間になるまでエンジンをストップさせないようにする装置のこと。
一定時間アイドリングを続けたあと、自動でエンジンをオフにしてターボチャージャーを保護してくれます。アフターアイドリング自体は自分でもできますが、「アイドリングをしたあとエンジンをオフにする」というひと手間を自動化してくれる優れものです。
ターボタイマーの役割
ターボタイマーの役割はターボチャージャーの保護です。具体的には、エンジンオイルの潤滑によって冷却しているタービンのベアリングを保護するために用いられています。なぜターボタイマーがあれば、タービンのベアリングを保護することができるのでしょう。
アフターアイドリングをせずにエンジンを急に止めると、同時にエンジンオイルの循環も止まってしまいます。そうなると、ターボチャージャーを冷却することができず、最悪の場合は焼き付いたり主軸に傷が入ったりする恐れがあるのです。
ターボタイマーがあれば、エンジンをオフにしたあとも一定時間アイドリングを続けてくれるので、ターボチャージャーを保護・冷却することができます。ターボチャージャー自体の信頼性があまり高くないひと昔前は、高い人気を誇るパーツでした。
高負荷をかけた後はアフターアイドリングが必須
一般的な走行時、ターボチャージャーは常に作動しているわけではありません。しかし、耐久レースなどサーキット走行をするときはターボに強い負荷がかかります。負荷がかかっている時間も長いので、過給機を含むエンジン周りが高音になってしまうのです。
高音になったターボチャージャーやエンジン、エンジンオイルを労わるためにもアフターアイドリングは必須。一般道の走行が中心の人はともかく、サーキット走行やドリフト走行などのスポーツドライビングを楽しむときは絶対にアフターアイドリングを行いましょう。
特に1980年代、1990年代の車は現代の車ほど信頼性や耐久性が高いわけではありません。エンジン周りはもちろんのこと、ターボチャージャーの故障による余計な出費を抑えるためにも、ひと昔前の車にはターボタイマーがあった方が安心です。
ターボタイマーの取り付け方法
ターボタイマーの取り付けは車用品店や整備工場に依頼するようにしましょう。これまでに電装系のDIYをしたことがある人なら、DIYでも簡単に取り付けることができます。以下がターボタイマーの取り付け方法です。
- 運転席下部のパネルを外し、キーシリンダーに接続されているハーネスを外す
- ターボタイマー用のハーネスを取り付ける
- ターボタイマーのアースをとる
- サイドブレーキからの信号をとり,サイドブレーキが解除されたときターボタイマーも止まるように配線する(安全装置となるので、必ず行うようにする)
- パネルを元に戻す
- ターボタイマー本体を操作しやすい場所に取り付ける
上記を見るとわかるように、ターボタイマーの取り付け自体は難しい作業ではありません。DIY初心者の人は、これを機に電装系のDIYにチャレンジしてみると良いと思います。複数の動線を束ねたワイヤーハーネスを用意すると、取り付けが楽になります。
人気ターボタイマー5選!
最後に人気のターボタイマーを5つご紹介します。ターボタイマーにはメーカーによって様々な機能が備わっている製品もあります。必ずしも多機能である必要はないので、自分の用途に合ったターボタイマーを購入するようにしてください。
HKS TURBO TIMER
日本最大手のチューニングメーカーであるHKS。同社が販売中のターボタイマーは、販売数累計30万台の超ロングセラーモデルとなっています。現在販売されているHKS製ターボタイマーは10代目にあたり、発売したての最新モデルです。
ターボタイマー本来の目的を追求したシンプルな設計が魅力。アフターアイドリングのみに機能を絞っているため、スイッチはひとつしかありません。設定できるタイマー時間は1分~30分となっています。価格は9,800円(税抜)です。
PIVOT SECURITY AUTO TIMER
信頼性の高い追加メーターで定評のあるPIVOT。同社が販売しているSECURITy AUTO TIMERはターボタイマーとしての機能はもちろん、セキュリティシステムも備わっています。価格も5,800円(税抜)とリーズナブルです。
アフターアイドリングのための時間は30秒~15分設定することができます。セキュリティシステムはエンジンを停止したあとブルーLEDが点滅してから作動。窓やボディに強い振動を感じたとき、ブルーLEDが強力発光および高速点滅して周囲を威嚇します。
ARK-DESIGN Rev Shift Timer
続いて、Amazonで販売されているターボタイマーを3つご紹介します。まずはじめにご紹介するのは、ARK-DESIGNが販売しているRev Shift Timerです。こちらはアフターアイドリング機能をはじめ、多彩な機能を搭載したマルチターボタイマーとなっています。
ターボタイマー機能はオートで作動。ムダなアイドリングを防いでくれるオートアフターアイドリングタイマー機能が備わっています。シフトランプ機能やエンジンの負荷状態をチェックできる簡易A/F機能など、スポーツ走行にうってつけの機能も豊富です。
永井電子機器 ( ULTRA ) ターボタイマー
続いてご紹介する製品は、永井電子機器(ULTRA)が販売しているターボタイマーです。ターボタイマーの機能のみを追求した製品に仕上がっています。10秒~9分50秒の範囲内であれば任意にアフターアイドリング時間を設定することが可能です。
さらに、こちらの製品にはマニュアルモードだけではなくオートモードも備わっています。オートモードは走行状況に応じて3段階から演算レベルを選択でき、まさにターボタイマーのベストバイモデルです。価格は8,551円となっています。
APIO アピオ ジムニー [JB23-5~10型] ULTRA ターボタイマー
最後にご紹介するのは、APIOが販売しているULTRA ターボタイマーです。前述した製品はすべて様々な車種に適合する汎用モデルですが、こちらの製品はジムニー専用品。適合する型式はJB23型ジムニーの5型~10型のモデルになります。
同じJB23型ジムニーでも1型~4型には適合していないので注意しましょう。機能自体はターボタイマーのみに絞られていて、アフターアイドリングの設定時間をマニュアルもしくはオートで設定可能です。簡易的なセキュリティ機能も搭載しています。
まとめ
今回はターボタイマーに関する基礎知識をご紹介しました。ターボタイマーは必ずしも取り付けておきたいアイテムというわけではありません。ひと昔前の車であれば取り付けをおすすめしますが、2000年代以降のターボ車であればターボタイマーは必要ないでしょう。
ただし、スポーツ走行を楽しんでいるユーザーは万が一のためにも、ターボタイマーを取り付けておいた方がいいかもしれません。また、ターボタイマーは内装のドレスアップ効果も抜群です。ターボタイマーがあるだけで愛車の内装がスポーティーに仕上がります。
アフターアイドリングや内装カスタムのためにも、ターボタイマーはあれば嬉しいアイテムのひとつだと思います。ひと昔前と比べてターボタイマーを取り付けている人は多くないです。そんな現在だからこそ、あえて取り付けてみるのも面白いかもしれません。