2019年08月13日
逆輸入車の「逆」って何?日本で買える海外モデルを紹介!
現在、クルマは当たり前の様に輸入・輸出されています。では、「逆輸入」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?また、その意味をご存じでしょうか。今回は、「逆輸入」の意味と、「逆輸入」で購入できるモデルについてご紹介します。
そもそも輸入車とは?
輸入車とは、主に輸入したクルマに対して使われる名称です。海外で生産された車両を日本国内に輸入したものは、基本的に全て輸入車と呼ばれます。
ただし、一口に輸入車といっても、いくつかの種類に分けられます。代表的なのが、輸入元を経由する正規輸入車。
これは、その車両を製造するメーカーと契約している輸入元(インポータ―)を経由して販売される輸入車です。ディーラーや販売代理店を通して購入する正規輸入車は、今の日本において最もオーソドックスな輸入車です。
逆輸入車の「逆」って何?
逆輸入車とは、日本国内で製造され、海外の現地ディーラーにより販売された後、再び日本国内へ輸入された車両を指します。
直接海外の現地ディーラーから車を購入する場合も逆輸入といいます。輸出目的で生産・販売した車両を海外から日本に輸入するため、逆輸入と呼ばれているのです。
逆輸入には2種類ある
メーカーで販売しているもの
逆輸入車の一部モデルの中には、メーカーが独自に正規逆輸入を行っているモデルも存在しています。過去には日産の『マイクラ』やホンダの『アコードツアラー』、三菱の『エクリプス』などが逆輸入されていたこともあります。そういったモデルを購入するのも、日本国内で逆輸入車を購入する方法の一つです。
また、海外で現地のメーカーが販売しているモデルを購入して日本国内に輸入する手段も存在します。
ただし、これは一個人で行おうとすると、輸送・通関などをはじめとする多くの手続き。さらに、そのための書類や時間と手間が必要になるため、基本的には並行輸入業者に委託して行うことになるでしょう。
輸入業者が販売しているもの
また、こちらは並行輸入車の販売を得意としている業者や並行輸入ディーラーが、すでに国内に輸入しているモデルを購入する方法。
すでに日本国内へ持ち込まれているため、車体の仕様が日本向けにされていることが多く、国内の道交法に適合させるための部品交換や購入後の登録手続きが最小限で抑えられる方法です。探しているモデルがすでに国内に持ち込まれていれば、とても幸運なことだといえます。
逆輸入車のメリット・デメリット
メリット
- 日本未発売モデルが購入できる
- 正規輸入されているモデルでも、海外専売の設定・仕様を購入できる
- 他とは一味違うモデルに乗ることが出来る
- 円高の時は割安になる場合がある
デメリット
- ローンや保険の適用に工夫が必要
- 保証の条件が正規輸入車と異なる場合が多い
- 修理交換のためのパーツが正規輸入車のように簡単ではない場合がある
- 下取りの際にマイナス査定に働く場合が多い
- 逆輸入したままの状態では日本の道路交通法に適合していない場合がほとんど
- 諸経費を含めて乗り出し価格に大きな差が出る可能性がある
逆輸入車にはどんな車種がある?
日産・7代目『セントラ』
セントラは、北米を中心に製造・販売を手がけているモデル。初代がデビューしたのは1982年。サニーの北米版として誕生しました。
現行モデルとなるのは、2012年より販売されている7代目。「NISMO」等パフォーマンスモデルの追加が行われました。日産が先日「グローバルに新型セダンのラインナップを充実させる」と発表したことからも、日本へ正式導入される日が来る…かもしれません。
三菱『パジェロスポーツ』
パジェロスポーツは、三菱自動車が海外で販売しているモデル。パジェロといえば、日本人にはおなじみのネーミングですが、イギリスではSHOHGUN SPORT(ショーグンスポーツ)と呼ばれ、ラダーフレームで本格的なオフロード走行も可能なことから、高い人気を誇っています。
現行モデルとなるのは3代目であり、タイとロシアの工場で生産されています。
インフィニティ・2代目『Q60』
ラグジュアリーなラインナップを誇るインフィニティブランドの中で、グランドツアラーとして人気なのがQ60です。セダンであるQ50こそ日本ではスカイラインV37として販売されていますが、2ドアクーペのQ60は日本国内未導入のまま。
シャープなボディラインとグラマラスなシルエットの奥に、直4/直6のエンジンを搭載。特に、直6ユニットは日産が約30年ぶりに開発した3.0Lツインターボエンジンとなっています。
トヨタ・2代目『タンドラ』
タンドラは、北米を中心に販売されているトヨタのピックアップトラックです。現行モデルとなる2代目は2007年に登場して以来、現在でも販売が続けられています。
全長5.3m(一部グレードでは6.3m)、全幅も2mを超える圧倒的な巨体で、まさにアメリカンサイズなモデル。日本国内でもフルサイズピックアップトラックとして知名度は高く、入手困難ながら高い人気を誇る一台です。
トヨタ『アイゴ』
アイゴは、トヨタがヨーロッパでPSAグループと共同で開発した低価格なAセグメントに属するコンパクトカーです。生産はチェコの工場で行われており、車格としてはヤリスのワンランク下のモデルにあたります。
2014年にフルモデルチェンジを受けてデビューした現行モデルは、鉄腕アトムと卵をモチーフとしたデザインで、存在感とバランスのとれたプロポーションを持つ優れたモデルです。
まとめ
逆輸入は、通常ならば日本国内で所有することができないモデルを手に入れることができる数少ない方法の一つです。海外専売モデルは、国産車にはない魅力を持つモデルが数多く存在しています。
今回紹介した逆輸入車はまだほんの一部です。日本未導入のモデルにお乗りになりたい方は、是非お気に入りの一台を探してみてはいかがでしょうか。