ポルシェ987ボクスターの維持費を調査！中古車価格やその魅力を紹介！

ポルシェ・987ボクスターは2004年12月から2012年5月に新車販売されていたボクスターの2代目モデルです。ボクスターはポルシェのオープンモデルであり、フラッグシップである911のジュニア版のような存在です。当時の新型911と共同で開発され、多くのコンポーネントを共有しています。初代ボクスターと比較するとサスペンション、ボディ剛性などがタフになり、性能面でも最高出力、加速などの面で進化が見られます。

987ボクスターのエンジン性能などを紹介します。2011年6月の最終マイナーチェンジ時点での各グレードを基準にしています。

先代986ボクスターのシャシーを踏襲しているものの、同時期に新しく追加された2シーターモデルの「ケイマン」をベースにして開発され、スタイリングはかなり一新されました。ヘッドライトは、先代で酷評だった涙目の形状から、往年のモデルを彷彿させるような丸目のものへ変更されて、タイヤも「ボクスター」は17インチで「ボクスターS」は18インチと、インチアップをしています。走行性能も大幅に向上しているため、「先代とは全く別物」といっても過言ではありません。

肝心のパワートレインですが、エンジンはポルシェ伝統の「水冷式水平対向自然吸気6気筒エンジン」を搭載し、「ボクスター」には2.7Lの260馬力、そして「ボクスターS」には3.2Lの280馬力のものが用意されました。この数値は先代よりもそれぞれ12馬力・20馬力アップしています。そして駆動方式はいずれも、シートの真後ろに配置する「ミッドシップレイアウト」を採用しています。

トランスミッションは「ボクスター」には5速マニュアル、「ボクスターS」には6速マニュアル、そしてどちらにも5速ATの「ティプトロニックS」が用意されました。

987の走行性能を飛躍的に向上させたシステムが2つあります。1つ目が「PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)」です。これは、車がドライバーが意図しない横滑りをしたと検知した場合に、車速や横Gなどをコンピューターが即座に計算し、車の四輪全てにブレーキ等の制御をかけるシステムです。元々先代にもオプションにて選択可能でしたが、「987ボクスター」では標準装備になりました。

もう一つが「スポーツクロノパッケージ」です。予め用意された「ノーマル」「スポーツ」という異なる2種類の走行モードをドライバーが任意で選択できるシステムです。選択に応じて、エンジンレスポンスや足回りを変更してくれます。

さらにオプションでは、走行している道路状況や運転状況に応じてサスペンションの減衰力を自動的に制御し乗り心地を良くしてくれる「PASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント)」が用意され、987ボクスターの走りの質が飛躍的に進歩しました。

987ボクスターの維持費が気になる人も多いでしょう。それでは987ボクスターの年間維持費相場について推察していきます。

自動車税は総排気量が大きいほど高くなります。987ボクスターの場合、2.9Lのベースグレードは51,000円、それ以外のグレードは58,000円です。

987ボクスターの平均燃費はハイオクで約8km/Lです。通勤に使い、休日にもレジャー目的で運転する場合は10,000km～15,000kmが目安になります。987ボクスターの場合、1,250～1,875Lが必要です。記事執筆時点の全国平均ガソリン価格は約152円であり、987ボクスターなら年間約19～29万円はかかる計算です。

自動車保険の代表例には自賠責保険と任意保険があります。

自動車を所有するには、自賠責保険の加入が法律で義務付けられています。987ボクスターは普通車に分類され2年間で25,830円がかかります。

任意保険は車にかける保険のひとつで、自賠責保険と違い加入するかしないかはドライバーの自由です。しかし、事故やイタズラなどのトラブルに備え、加入しておくことが理想です。任意保険は等級制度があり、無事故で1年経つたびに1つ上がっていき、事故などで保険を利用すると3つ下がります。

等級が高いほど保険料の割引額が増えますが、事故を経験すると同じ等級でも割引額が少なくなるので注意してください。任意保険に関する金額相場は、車種や保険会社だけでなく特約の内容によって変動するので出しづらいのが実情です。今から任意保険に加入しようとしていて料金が気になる人は、保険会社に見積もりを出してもらいましょう。

987ボクスターに限らず、所有している車は2年に1回車検に出さなければいけません。車検費用は自動車の重量に比例します。987ボクスターは約1,300～1,400kgなので、中型自動車に分類され、7～9万円が相場になります。

部品のメンテナンス、交換、修理にも都度お金がかかります。予期せぬ事故やトラブルで修理や部品交換を強いられる場合もあるので注意しましょう。

エンジンオイル、バッテリー、タイヤ、ブレーキ関連などは消耗品であり、定期的な交換が必要です。以下に消耗品を交換すべきタイミングと費用相場を表にまとめました。

(ここでの金額は大体の目安とお考え下さい）

987ボクスターの当時の新車価格をグレード別に紹介します。中古車でもこれより高いケースがあるので、価格情報の参考にしてください。こちらも2011年6月の最終マイナーチェンジ時点での各グレードを基準にしています。7AT、6MTはトランスミッションの種類です。

987ボクスターの中古車相場価格をグレード別に紹介します。価格は支払い総額で、大手中古車情報サイト調べです。

987ボクスターをお得に買うには、状態と価格のバランスを見極めることが大切です。表を見る限り、新車当時の価格よりも中古車価格相場が半分以上安くなっているグレードが多いです。ポルシェの中古車はほかのメーカーと比べて作り込みが精巧なので頑丈といわれています。

しかし、「ポルシェだから」と過信して、価格の安さだけにこだわると、状態が悪いために修理などでかえって費用がかさみ、コストパフォーマンスが悪いことがあります。987ボクスターをお得に買うには、価格だけでなく、状態を隅々までチェックし、わからないことは店員などに相談しましょう。

987ボクスターはポルシェ・ボクスターの2代目モデルです。生産終了から約7年が経った今も、ポルシェらしい攻撃的な走りは健在です。987ボクスターを所有している人または購入を検討している人は、維持費を計算しておく必要があります。

同車種に限らず、自動車税、車検、保険、車の部品代など様々な要素が「維持費」としてかかりますので、内訳も含め年間費用を想定することが重要です。購入をお考えの方は、この記事を参考にしていただき素敵なボクスターライフを送ってみてはいかがでしょうか