2019年06月10日 (更新:2020年06月08日)
ホイールがツライチ状態のまま車検を受けても大丈夫なのか
車をドレスアップする時、カッコイイいじり方の代名詞として「シャコタン、ツライチ」と昔から言われています。それ程までに車好きを魅了する「ツライチ」ですが、ツライチ具合によっては車検がパスできるか心配な事もあります。今回は、ツライチの意味から車検の適用についてまでをご説明致したいと思います。
ツライチとは
ツライチとは、どういった意味でしょう?
一言で言うと、ホイールとフェンダーの面が揃っている状態の事を言います。主に、ドレスアップをする人の間で用いられる用語です。ノーマルの状態ではフェンダーのラインに対してホイールは内側に入っていますが、その状態では迫力に欠けるので、ホイールをアウト側へ出してドレスアップする訳です!
ツライチの定義ツライチの定義は、前述の通り「フェンダー」と「ホイール」との面が揃っている状態であることです。
しかし、人によってツライチの拘りは多様で、タイヤ上部とフェンダーの面が揃っている状態をツライチと言う事もあります。引っ張りタイヤでこれをするとホイールはフェンダーから出てしまう場合もあります。また、全く引っ張っていないタイヤでフェンダーと合わせると、ホイールは内側に入っています。
この様に、基本は「フェンダーとホイールの面」ですが、解釈は幅広いのでどこで合わせるかは人それぞれになります。
ツライチにするメリット・デメリット
ツライチのメリットとデメリットは次の様なものがあります。
- メリット
見た目がカッコ良くなる:タイヤが車体に対して端の位置になるので迫力のあるワイドな立姿となります。
踏ん張りが効く:トレッドが広がるのでコーナーでの踏ん張りが効きます。
- デメリット
泥跳ねが増える:サイドスカートやリアバンパー等への泥跳ねが増えてしまいます。
タイヤのグリップが変化する:サスペンションのレバー比が変わってしまったりする為、ハンドリングに変化が見られる場合があります。
フェンダーとタイヤの接触:ギリギリを狙い過ぎると、サスペンションがストロークした際に接触してしまう事があります。
この様に、メリットもあればデメリットもあります。カッコよさを追求するにはデメリットも付いてきてしまいますので、十分に調べてからドレスアップに取り掛かりましょう!
ツライチのまま車検を受けても問題はないのか
最後に、気になる車検についてお話をしていきたいと思います。せっかくカッコよくチューンナップできても車検が通らない様な状態では非合法になってしまいますので、しっかりとチェックしていきましょう!
車検で定められている条件を満たせばツライチのままでも大丈夫
結論から申しますと、フェンダーからのハミ出しを判定する部分が決められていますので、その箇所のタイヤがフェンダーの内側に収まっていれば車検は通ります。決められている部分というのは、具体的には以下の様になっております。
「ホイール中心より真上に線を引き、その線より前側に30°、後側に50°」
この部分において、タイヤ及びホイールがフェンダーの内側に収まっていれば車検は通すことが可能です。
この点をしっかりと理解して、合法チューンで納得のツライチに仕上げていきたいですね!
ホイール外径が変わっている場合にはスピードメーター誤差に注意
少し余談的な話になりますが、理想的なツライチを狙う為にタイヤを引張る場合があります。引張りタイヤにする為にロープロファイルなタイヤ(低扁平タイヤ)を履いた時にタイヤの外経が変わってしまっている時があります。タイヤ外径がノーマルの状態から変わってしまうとメーターと実速度に誤差が生まれます。
車検の検査項目には、スピードメーターの誤差を測定する項目があり、決められた範囲から外れると車検が通らなくなります。その為、タイヤ外径には注意しなくてはなりません。
ちなみに、スピードメーター誤差の範囲は次の様に取り決められています。
- 平成19年1月1日以降製造の車
スピードメーターが40km/hの時点で、実速度が30.9km/h〜42.55km/hの範囲内に収まっていること。
平成18年12月31日以前製造の車
スピードメーターが40km/hの時点で、実速度が30.9km/h〜44.4km/hの範囲内に収まっていること。
この範囲に収まる様なタイヤ外径を選ばなくてはなりません。純正相当の外径となるように、ただタイヤの扁平だけを下げるのではなく、ホイールのインチアップも一緒にしていかなければなりません。
まとめ
今回は、愛車をドレスアップするには欠かすことのできないツライチについて、最も気なる車検への適合にも触れながらご説明させて頂きました。如何でしたでしょうか?車検適用の範囲もしっかりと押さえたうえで、合法なドレスアップで愛車をカッコ良くして楽しんでいきましょう。