2019年05月14日 (更新:2020年06月05日)
取り外し厳禁!ナンバープレートの封印の役割
ナンバープレートには「封印」という物が取付けられています。目立たない物であり初耳な方もいらっしゃることかと思います。しかし、実は大事な役割があり、取外し厳禁な物なのです。今回は、封印がどういった物なのかご紹介したいと思います。
ナンバープレートの封印の役割
まず始めに、封印がどういったもので、どういった役割があるのかをご説明します。
外観は、シルバー色(アルミ製)でキャップのような外観をしていて、センター部分に地域毎で決められた文字が刻印されています。
取付ける場所は決められていて、後部ナンバープレートの左側となっています。刻印は「台」と「蓋」の2つの部品で構成されており、台をナンバープレートの取付ボルトと共締めして固定し、その後、台に蓋を組付けて完成となります。
運輸局によって登録を認められた車の証
封印は新規の登録や名義変更での登録等、ナンバープレートを発行する各地の陸運支局にて検査・登録が完了した後、係員にて取付が行われます。すなわち、正式に登録された車両であることの証明になる訳です。
役割はナンバープレートの盗難防止
封印の役割は「ナンバープレートの盗難防止」、「車両の盗難防止」になります。一度組付けると、基本的には壊さないと外せない構造となっているので再利用はできません。しかも、簡単には壊せない様になっているのでナンバーの盗難防止として効果を発揮しています。自分のナンバープレートが盗まれて、知らない所で犯罪に使われていたら嫌ですよね!?まさか外れていることはないと思いますが、一度マイカーの封印を確認してみてはいかがしょう!
後述しますが、外さなければならないシチュエーションもあり、脱着する方法もあったりします。
地域によって異なる封印のデザイン
封印に刻印されている文字は、地域により決まっています。各都道府県や地域に因んだ文字が打刻されています。どういったものがあるでしょうか?少しご紹介したいと思います。
都道府県の頭文字が打刻されていることが最も多いです。
- 青森県:青
- 新潟県:新
- 東京都:東
- 岐阜県:岐
- 京都府:京
- 高知県:高
頭文字が重複している都道府県は、そのまま打刻されています。
- 山梨県:山梨
- 山口県:山口
- 福井県:福井
- 福島県:福島
北海道は特殊で、市町村によって分かれています。
- 札幌市、千歳市、江別市等:札
- 函館市、北斗市、松前郡等:函
- 旭川市、士別市、富良野市等:旭
- 室蘭市、登別市、苫小牧市等:室
- 釧路市、根室市、川上郡:釧
- 帯広市、河東郡、上川郡:帯
- 北見市、網走市、紋別市:北
封印を外す場合
刻印は外さなければならないシチュエーションがあります。大別して下記の2つの場合があります。いずれの場合もナンバープレートを外す必要がありますので、封印を外してから行わなければなりません。
- ナンバープレートの変更が必要な場合
車の譲渡(管轄の陸運支局が変わる場合)にはナンバープレートの変更が必要となります。いわゆる、名義変更変更の場合ですね。
車両を抹消する場合
車の一時抹消や永久抹消を行う時には、ナンバープレートの返却が必要となります。これは、車両を廃車にする時にしなければならないことです。
封印の外し方
上述したように封印を外さなければならないことがありますが、ガッチリと固定されている封印をどのようにすれば外すことができるのでしょうか?ここで、簡単に外す手順をご紹介しておきます。
- マイナスドライバーを、文字が打刻されている「蓋」の端の部分へ突き刺します。
- そのまま突き刺したドライバーで「蓋」をエグるようにコジッて外します。
- 蓋が外れるとナンバープレートの取付ネジが出てきます。出てきたネジをプラスドライバーを使って外します。
このように、マイナスドライバーとプラスドライバーを使うことで簡単に外すことができます。ドライバーが突き刺さらない場合は、ハンマー等を使って叩けば、ほぼ確実に刺すことができるでしょう。自信がある方は、プラスドライバーを「蓋」の中心に突刺し、感覚でネジのプラス穴へドライバーを合わせてネジを緩めることも可能です。
もし、ご自身で封印を外す際には参考にしてみて下さい。
封印の上にアクセサリーを付けるのは違反行為!
封印を付ける事は道路運送車両法で義務付けられており、外れた状態で公道を走行する事は違反となります。また、封印の上にキャップ等を被せて隠してしまうことも違法となります。
盗難車がナンバープレートを偽装されていたりすることがある為、隠していると間違われる恐れもあります。ネットショップ等で、封印に被せるアクセサリーとしてペットボトルキャップが売られていますが、装着したまま走行することは違反になりますのでご注意下さい。
封印が外れた状態で走行してしまうと、50万円以下の罰金が課せられます。
まとめ
封印という非常に目立たない物についてご紹介させて貰いました。「そんなの付いていたんだ!?」という方も、いらっしゃったのではないでしょうか?しかし、ナンバープレートの盗難を防止してくれたりする目的があり、目立たなくても大事な部品です。たまには、この目立たない部品の存在を確認してみるのも良いかもしれませんね。