2019年05月06日 (更新:2022年10月26日)
GT-R R35を徹底解説!中古車価格や維持費、ユーザーのカスタムも紹介!
日本が世界に誇る日産・GT-Rですが、気が付けば販売開始から10年が経過しようとしています。もちろんマイナーチェンジを何度も行っており、現在も高い戦闘力であることは変わりないですが、そろそろフルモデルチェンジも気になりますので見ていきましょう。
GT-R R35ってどんな車?
2000年に予約開始され、翌年の2001年にコンセプトカーが誕生しています。そして、ワイルドスピードなどでも人気車種の、スカイラインGT-R(R34)の後継車種として2007年の12月に発売開始されました。海外展開を意識して「スカイライン」という名称はなくなりました。
その後も、イヤーモデル制として1年から2年くらいのスパンでマイナーチェンジを繰り返し、熾烈な世界との競争に立ち向かい続けています。さらに、2014年には最強モデルでもあるNISMOモデルが発売され、R35GT-Rとしてもかなり成熟したモデルになっています。
GT-R R35のスペック
NISSAN GT-R(R35 GT-R)には新規に開発された3.8L V6ツインターボエンジン、VR38DETTが搭載されています。この車の特徴的な所として「イヤーモデル制」を採用していることが挙げられます。
これは、通常の車のように数年おきにマイナーチェンジをしてフルモデルチェンジまでを繋ぐのではなく、毎年アップデートを施すことにより常に「最新=最強のGT-R」をユーザーの元へ送り出せるというものです。
これにより、2007年デビュー当初は480ps/60.0kgfmというパワーでしたが、2017年投入の最新モデルでは570ps/65.0kgfmにまで戦闘力が向上しています。大パワーを伝えるトランスミッションには6速デュアルクラッチトランスミッションを採用し、スカイライン時代のGT-Rと異なりクラッチペダルを持たないパドルシフト式のセミATとなっています。
これらの組み合わせにより、NISSAN GT-R(R35 GT-R)の最高速はノーマル状態でも309km/hに達するとされています。これは新車価格2000万円オーバーの新型ホンダNSX(280km/h)を軽く凌ぐ数値です。今回はトップの性能を誇る、NISMOモデルと初期型モデルを例に見ていきたいと思います。
その加速も凄まじいもので、最新モデルでは100km/hまでなんと2.7秒で到達するそうです。
モデル | NISMO | 初期型 |
---|---|---|
エンジン | VR38DETT | |
最高出力 | 600PS | 480PS |
最大トルク | 652Nm | 588Nm |
総排気量 | 3799㏄ | |
エンジンの種類 | V型6気筒DOHC | |
過給器 | ツインターボ | |
燃料供給装置 | ニッサンEGI(ECCS) |
このNISMOモデルの車体価格は、18,700,200円となっています。乗り出し価格は2000万円近い価格になり、フェラーリすらも射程に入る金額になります。もちろん、エンジンや制御系は普通のGT-Rモデルとは別物になっており、足回りもダンパーなど社外のレーシング仕様になっている最強モデルです。初期型と大きく違うのは、最大出力でしょう。480PSからNISMOモデルは120PSもパワーアップしているのです。
GT-R R35のグレード・価格
現在販売されているモデルを紹介していきます!
GT-R Pure edition | 1,023万円 |
---|---|
GT-R Premium edition | 1,170万円 |
GT-R Black edition | 1,213万円 |
GT-R Track edition engineered by nismo | 1,396万円 |
大坂なおみ選手 日産ブランドアンバサダー就任記念モデル | 1,260万円 |
GT-R50 by Italdesign | 13,742万円 |
GT-R NISMO | 1,870万円 |
1億3000万円のGT-Rは、イタルデザインの限定車なので市販は行われていません。とはいえ、エンジンは720PSでNISMOモデルを上回るなど、かなりのスペックとなっているので、GT-R好きにはたまらないモデルになっています。また他にも過去に販売されていたモデルがあるので数モデル紹介して行きます。
SpecV
2009年から2011年まで設定されていたパワーアップモデル。専用チューニングとなるエンジンや、ブレンボ製カーボンセラミックブレーキ、ビルシュタイン製のサスペンションを装備する他、リアシートの廃止やリアウイングのカーボン化などでベースグレード比60kgの軽量化を実現しています。
一時的に最大トルクを向上させる「ハイギヤードブースト」スイッチが付いているのも特徴です。
For TRACK PACK
SpecVの廃止に伴い追加されたモデルで、SpecVに準じた内装のほか、カスタマイズされたスポーツサスペンション、レイズ製のアルミ鍛造ホイールが標準となっています。
NISMO
日産のモータースポーツ部門「NISMO」の名を冠し、サーキットでの走行性能を極限まで高めた仕様です。レースで活躍する「GT-R NISMO GT3」に搭載されているのと同じタービンを採用し600ps/66.5kgmというパワーを発揮。
足回りも専用設計となり、このモデルにしか与えられないエアロパーツを取り付けることでダウンフォースも向上させています。2013年にはこのNISMOをベースに補強パーツを施したGT-Rがニュルブルクリンクでのアタックで7分8秒679というタイムを記録。このタイムアタック仕様と同一パーツを装着した「N Attack Package」が翌年発売されています。
EGOIST
2011年11月に加えられたグレードで、本革を多用した内装(20色から選択可能)、輪島塗の「GT-R」エンブレム、プレミアムなサウンドシステムなど、贅沢を極めた仕様です。
車両価格は約1500万円と、デビュー時のベースグレード価格の2倍にもなっています。日本向けの設定は2013年に終了しました。中近東の富裕層向けには更に特別仕様車「VVIP」が追加され、純金製のフロントグリルやサイドパネルが装備されます。
Track edition engineered by nismo
2015年モデルで設定された「Premium edition」をベースに「NISMO」の専用部品の一部を装備したグレードです。
Club Track edition
2010年に受注生産されたモデルです。公道での走行も可能な「NISMO」と異なり、こちらは完全にサーキット走行専用に開発されたレースベース仕様です。
専用サスペンションにアンダーカバー、スリックタイヤ、ロールケージ等が標準装備となります。購入には入会金100万円、年会費200万円という「The Prestige Club of GT-R」への入会が必須となり、プロドライバーによるレーシングスクールや独自のレースプログラムなどの特典が用意されています。
45th Anniversary
「Premium edition」をベースにかつてのR34型スカイラインGT-R「M・Spec」に設定されていた特別色「シリカブレス」をあしらった限定モデルで、2015年に初代GT-Rの誕生から45周年を記念して45台限定で販売されました。
GT-R R35の中古車相場や維持費
どうしてもR35GT-Rが欲しいという方も多いのではないでしょうか。実際に販売開始から12年が経過しているので、中古車の球数としては多くなっています。
中古車相場
現在、大手中古車サイトの日産・GT-Rの相場としては650万円となっています。予算は少ないけどGT-Rに乗りたいという方は、500万円台で購入可能な前期型をおすすめします。年式でいうと2007年~2010年モデルとなります。この初期型GT-Rの最安値は、なんと380万円。決して安い金額ではありませんが、なんとか手が届く価格帯といえるかもしれません。
維持費
R35の維持費については、保険の等級や駐車料金、さらには燃料代がどれだけ掛かるのかによって変わってきます。確実に変わらない支払いとして税金がありますが、自動車税については年額66,500円は確実にかかります。
また、車検の年であれば異常がなくても23万円はかかりますし、タイヤ交換となれば15万円は最低見ておきたいところでしょう。この他に自動車保険の等級や、燃費が7.6㎞/Ⅼですので通勤に使ったり、遠出する回数にもよりますが、年間の維持費としてはだいたい、トータルで100万円は見積もっておきたいです。
CARTUNEユーザーのカスタムを紹介
qbさんの日産 35GTR プレミアムエディションカスタム事例
外装はVARISで、足系はブリッツ車高調〜BBSのLM238.239です。完全ノーマル状態の35を購入して1年たちますが、パーツ代だけで暫く金欠が続きます〜〜
ひこさんの日産 35GTR MY08 プレミアムエディションカスタム事例
TE37の19インチ。タイヤチョイスがよりどりみどり。作業は基本的にDIY。エンジン/タービンノーマル、ECU/TCM書き換え、カーボンパーツチョイチョイ。排気系をストレートにした程度のライトチューンだけどめちゃ速いので俺には必要にして充分。
gtr35.no9さんの日産 35GTRカスタム事例
gtr35.no9さんのGT-Rはフルカスタムと呼べるほどのカスタムが施されています。記載されている内容のみで次の様なカスタムリストになります。
外装系
- エアロパーツ:Fスポイラー/Sステップ/Sステップディフューザー/Rフローティングディフューザー/Rセンターダクトディフューザー/Rアッパーディフューザー
- GTウイング:KUHLRACINGスワンネックGTウイングTYPEⅡ
- トランクスポイラー:KUHLRACINGトランクスポイラー(KUHLRACING可変バルブ付きワンオフマフラーセンターパイプ90パイ)
足回り
- サスペンション:AIR-FORCEデジタルエアサスペンション
- ホイール:VERZ-WHEELS KCV01 20インチ(F)10.5J+17 (R)11J-22クリスタルゴールドディスク&ブラッシュドリム
- タイヤ:アゼニスFK453 (F)255/40R20 (R)R275/35R20
その他
- ECUセッティング:ブーストアップ&現車セッティング
- TRUSTインテークパイプ&ブローオフバルブ&サクションキット
- OKUYAMA・アルミリザーバータンク
- TOPSECRET・ボンネットダンパー(Fグリル・Fバンパー・Rバンパー部分塗装)
「てしお」さんのGT-R カスタム例
「てしお」さんのGT-Rは一見最強スペックを誇る「NISMO」のようですが、じつは徹底的にNISMOルックにされた2007年モデルです。本人はGT-R "NISEMO" なんて自虐的に呼んでおられますが再現度の高さに驚きです。
「yasu」さんのGT-R カスタム例
レッドのボディカラーも鮮烈な印象な「yasu」さんのGT-R。要所々々に用いられたカーボンパーツやブラックのホイールが全体を引き締めています。
「gtr35.no9」さんのGT-R カスタム例
クールレーシングのド派手なエアロパーツとair forceのエアサス搭載により限界まで攻めた車高が迫力満点のgtr35.no9さんのGT-R。なんと普段の通勤の足にしているとか・・・羨ましい限りです。
「macsuminoe」さんのGT-R カスタム例
「macsuminoe」さんのGT-Rもフロントスポイラーやカナードの追加でカッコよくカスタマイズされています。その外見に負けず劣らずチューニングショップ「フェニックスパワー」によるECU改造など内部もカスタムの手が加えられています。
「Puuken」さんのGT-R
「リバティーウォーク」のフルエアロ仕様のGT-Rです。特徴的なボディカラーは2017年モデルで新たに設定された「Ultimate Shiny Orange」仕様です。オーバーフェンダーにより生まれる流れるようなボディラインが美しい1台です。
GT-R R35で人気のカスタムパーツ
だいごろうさんの日産 35GTR MY17カスタム事例
だいごうろうさんは、ボディをマットグレーにフルラッピングして、ブレーキパッドはディクセルスペコンβに変えたそうです。サーキットでの効きは抜群だそうです!だいごろうさんが装着したディクセル(DIXCEL)はブレーキパーツ専門の会社です。ディクセル スペコンベータ(Specom-β)は、耐久レース用に開発された高い耐摩耗性を持つブレーキパッドです。
Cocoa35さんの日産 35GTRカスタム事例
Cocoa35さんはパワーハウス・アミューズのマフラーにチェンジしたようです。存在感抜群ですね!Cocoa35さんは焼き色が気に入っているそうです。パワーハウス・アミューズのマフラーを1つご紹介します。R1チタンEXTRA90spec STTIマフラーです。触媒交換時の音割れを解消できるスペックになっています。
まとめ
日産・GT-Rがフルモデルチェンジすると思いますが、2020年以降になる確率はかなり高いでしょう。なので、それまでGT-Rの中古車を乗るという選択肢もアリかもしれません。
ただ、年間維持費が100万円近くになるので、余裕がある方向けの車であることは間違いないでしょう。