2019年05月03日 (更新:2020年08月07日)
自動車ナンバーの仕組みを知ろう!基本事項から最近のトレンドまで
公道を走っている自動車には必ずナンバープレートが付いています。もちろん皆さんの愛車にも付いている事と思います。それ程までに一般的であり、普通に見かける物ですが一体どういった意味を持つ物なのか理解されている人は少ないのではないでしょうか?今回は、ナンバープレートの役割、明記されている文字の意味合い、更には最近のトレンドまで詳しく掘り下げてご紹介します!
車のナンバープレートの役割
自動車のナンバープレートは、個々の車両を識別する意味合いで装着されています。車へ付ける名札の様なイメージでしょうか。犯罪や事故が発生した時にもナンバープレートが付いていることで車両識別が迅速に行われるので、犯人の特定が早まることもあるようです。また、交通ルールを違反した車両の特定にも一役買っています。
歴史について
ここで、少しナンバープレートの歴史について触れたいと思います。ナンバープレートの歴史は古く、明治時代まで遡ります。明治初期に日本へ自動車が登場した頃は装着義務は無かったようです。義務化されたのは1907年(明治40年)。
当時は信号機や道路標識などの安全設備が全く発展しておらず、自動車の台数が増加するにしたがって交通事故が多発するようになった事が主な原因のようです。
装着による活用例
交通ルール違反に対しては非常に有効活用されています。オービスで撮影された違反車も、ナンバープレートを照会することで所有者がすぐに割り出すことができるので、後日しっかりと連絡がきます。
かと言って、ナンバープレートを隠したり、改ざん等の行為をしてしまうと、道路運送車両法違反になり罰金が課せられますのでこのような行為は厳禁です。一昔前に流行っていた、ナンバープレートへ被せるクリアプレートも違反対象になりますのでご注意を!
車検を取得したことの証明
当たり前ですが、公道を車で走行する為には車検を取得している必要があります。車検を受けるには陸運局の検査ラインを通らなければならず、所定の検査を合格した後にナンバープレートが交付されます。
その際、リアのナンバープレートには「封印」という物が陸運局の職員によって取付けられ、封印を外すには壊さなければなりません。よって、ナンバープレートが付いている車両は車検を取得している証明にもなる訳ですね。
ナンバープレートに記載されている情報
ナンバープレートに載っている文字や数字は、適当に決められている訳ではなく、それぞれに意味があります。一目で分かり易い「地域名」から、ちょっとマニアックな数字の意味まで、項目毎に順を追って説明していきます。
地域名
ナンバープレートの左上に明記されている地名です。文字数は原則1〜4文字で記されていて、自動車の所在を管轄する陸運支局別で決められています。簡単に言うと、その車両が日本のどこで登録されているかが記されています。2006年以降は規制緩和により「ご当地ナンバー」が導入され、種類は100を超えています。
分類番号
地域名の横に記入されている1桁~3桁の数字が類別番号に当たります。自動車の用途や種類による分類を示しているものであり、上一桁の数字によって自動車の大まかな用途や大きさが分かるようになっており、分類は以下のようになっています。
- 「1」:大型特殊自動車内の建設機械に該当するもの
- 「1」:普通貨物自動車
- 「2」:普通乗合自動車
- 「3」:普通乗用自動車
- 「4」:小型貨物自動車
- 「5」:小型乗用自動車及び小型乗合自動車
- 「6」:小型貨物車
- 「7」:小型乗用自動車及び小型乗合自動車
- 「8」:特殊用途自動車
- 「9」:大型特殊自動車
このように多くの分類がされていますが、普段私達が使用している自動車は殆どの場合、普通乗用自動車(3ナンバー)と小型乗用自動車(5ナンバー)のどちらかになると思います。最も身近なナンバーですので、分類の基準を少し紹介しておきます。
3ナンバーと5ナンバーでは税金も異なっていて維持費に関わってきますので、これから車の購入を検討されている方等は調べてみるのも良いと思います。長さ4700mm、幅1700mm、高さ2000mm、総排気量又は定格出力0.66L以上2.0L以下。これらのいずれか1つでも超える項目がある場合は普通乗用自動車(3ナンバー)、全て超えない場合は小型乗用自動車(5ナンバー)に分類されます。
平仮名等
ナンバープレート左下に、平仮名やアルファベットが一文字記されています。これにも意味はあり、事業用、自家用を区別しています。一体どうした割り振りをされているのか?その分類についてご説明したいと思います。
分類について
分類は次のようになります。
- 事業用:「あいうえかきくけこを」 塗装「緑地、白文字」
- 自家用一般:「さすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆらりるろ」 塗装「白地、緑文字」
- 自家用賃渡用:「われ」 塗装「白地、緑文字」
- 駐留軍人軍属私有車両:「EHKMTYよ」 塗装「白地、緑文字」
自家用一般が、日常生活で使っている車に該当します。自家用賃渡用は聞きなれない名称ですが、レンタカーを意味してします。軍用車にも分類があるのには驚きですね!
使用していない文字
実は全ての平仮名が使われている訳ではなく4文字だけ使用していない文字があります。一般的には知られていないと思いますので、文字の種類と使われない理由をご紹介しておきます。
- 「お」:似た字形の「あ」「す」「む」との読み誤りを避ける為。
- 「し」:「死」を連想させる為。
- 「へ」:「屁」を連想させる為。
- 「ん」:発音がしづらい為。
一連指定番号
ナンバープレート下側に大きな数字で記されているものになります。数字1~4桁で表わされ、3桁以下の場合、数字が無い桁には「・」が入ります。表わされる文字は「・・・1~9999」の9,999通りの番号があり、希望番号以外は順番に払い出されていきます。
この一連指定番号でも、先程の平仮名と同様に演技の悪い番号は使われないようになっています。一体どのような番号があるのでしょうか?払い出されない番号と連想されるワードについても少し紹介します。
- 「42」「49」:「死に」「死苦」
- 「42-19」:死に行く
- 「・427」:死にな
- 「49-89」:四苦八苦
- 「96-46」:苦しむ
- 「・893」:ヤクザ
- 「59-10」:極道
こうして見ると、縁起の悪い数字については、いろいろと配慮されていることが分かります。せっかくなら、ゴロの良いナンバーを愛車に付けたいですよね!?
最近のナンバープレート事情
ナンバープレートが我が国に導入されて早100年以上が経っています。現在まで表記内容に変化があったようですが、ここ数年はどのような変化が起こっているのでしょう?最近のトレンドも併せて紹介していきたいと思います。
アルファベットが載っている
2018年から分類番号にアルファベットが使用されるようになりました。まだ町中ではあまり見ないので、見かけて不思議に思われた方も多いのではないでしょうか?手数料を払えば一連指定番号を希望の数字とすることができるのですが、この「希望ナンバー制」で特定の番号に人気が集中して類別番号を使い切ってしまったことがアルファベットを設定した理由のようです。
ちなみに、類別番号はナンバープレートが設定された当初は「1桁」でしたが、1967年以降は「2桁」、1997年以降は「3桁」というように変更されてきた歴史もあります。今後も自動車の登録台数が増えてきたり、制度改正等で変更が加わる可能性もありもそうですね!
語呂合わせが相変わらず人気
希望ナンバー制度が導入されて以降、一連指定番号を自分の気に入った番号にすることが出来るようになりました。ゲン担ぎの番号や覚えやすい番号にしている方も多いのではないでしょうか?その中でも、語呂合わせで面白かわいい番号にするのことが人気高ですね!
どのような語呂合わせがあるのか見てみましょう。女性に人気なものでは「・810‥ハート」「・310‥ミント」「・910‥キュート」かわいいワードが特徴ですね!車種をそのまま番号にする「・911‥ポルシェ911」「・・86‥トヨタ86」「・・19‥日産ジューク」車好きならこれですね!
想いを込めたナンバー「25-74‥事故無し」「・625‥無事故」「47-71‥死なない」絶対起こしたくない事故をゲン担ぎで回避しましょう!この他にも面白い語呂合わせナンバーを設定している人は沢山いらっしゃいます。皆さんも自分だけの語呂合わせを発見して、オリジナリティ溢れるナンバープレートにしてみてはいかがでしょう!?
まとめ
ナンバープレートの基本情報から、少しマニアックな内容までご紹介致しました。ナンバープレートについての知識、深めて頂けましたでしょうか?。街を走っている車達のナンバーを、また違った角度から見ることができて更に楽しいカーライフが送れるかもかもしれませんね!