2019年01月15日 (更新:2020年08月19日)
多種多様なデザイン!ホイールの種類やメーカーを紹介します!
. 「ファッションは足もとから」と、いわれるように、車も足もとであるホイールを変えるだけで見た目の印象が大きく変わります。見た目の印象を大きく変えるホイールはドレスアップ効果が高く、カスタムには欠かせないパーツです。ただ、ドレスアップ効果の高いホイールは非常に多くの種類があり、メーカーも様々です。そこで今回は、ホイールのメーカーやその種類など、ホイールについて詳しくご紹介していきます。
車のホイールは奥が深い
たとえ同じ車であっても、違うホイールを履かせるだけで車の印象がガラリと変わります。そのため、ホイールはドレスアップのためだけにあるものだと考えている方も多いことでしょう。確かにそういった考えも間違ってはいませんが、ホイールはそれ以外にも重要な役割を担っているのです。
ホイールの役割【走行性能】
車体とタイヤの橋渡し役
ホイールは、車体とタイヤを繋ぐ大事な役割を担っています。つまり、ホイールのおかげでエンジンからの適度なチカラをタイヤに伝えることができ、走ったり停止したり曲がったりと、車本来の動きができるようになるわけです。
ブレーキの熱を管理
また、ホイールは摩擦によって生じる熱を放出する役割も担っています。ブレーキを踏んだ際に発生する摩擦熱を放出することができないと、ブレーキの故障に繋がってしまうのです。
ブレーキは、ディスクローターにブレーキパッドを押付けて摩擦を起し、その摩擦力によって車を減速させ停車させます。摩擦エネルギーは熱に変換されますから、放出しないとブレーキが燃えてしまいます。そこで、ホイールが回転することによって外気を送り、熱を放出することによって熱を冷やしているのです。
ホイールの役割【ドレスアップ効果】
前述のとおり、ホイールには車の見た目を大きく変えるといった効果があり、車をドレスアップするには今や欠かせないパーツとなっています。
特に現在の主流はインチアップですよね。車のデザインスケッチはタイヤやホイールを大きく描いていますが、実際に生産する段階になると乗り心地や価格を考え、どうしても小さいサイズになってしまします。そのため、インチアップすることでデザイナーが思い描いていた当初の車のイメージに近くなることが多いのです。
デザインだけでなくカラーも豊富
車のドレスアップに欠かせないホイールですが、現在主流となっているデザインは「スポーク」「ディッシュ」「メッシュ」「フィン」の4タイプ。また、現在はカラーバリエーションも豊富で、シルバーやメッキ、ポリッシュやメタリックなどの定番カラーだけでなく、レッドやブラックなど、好みのカラーでコンビネーションを指定することなども可能になっています。
車のホイールの種類
さて、ホイールにはどういった役割があるのか、ということが概ね分かってきたところで、次にホイールの種類について解説していきます。ホイールには素材や規格、デザインなど、それぞれ様々な種類のホイールが存在しています。
ホイールの素材
まずホイールに使用されている素材は主に3種類。「アルミ」「スチール」「マグネシウム」が使用されています。
スチールホイール
スチールは、ホイール素材で使用されている3種類のなかでももっとも頑丈な素材で、なおかつ製造コストが安いのが最大の特徴です。しかし、スチールホイールは放熱性が低く重くなる傾向にあり、さらに錆びやすいというデメリットもあるため、スポーツ仕様の車には向きません。逆に、スチールホイールは頑丈な素材であることから、悪路を走行するようなオフロード車には最適なホイールです。ちなみに、スチールホイールのことを、通称「鉄っちん」とも呼んでいます。
アルミホイール
アルミホイールは、アルミ合金を使用したホイールのことで、スチールホイールに比べて軽量かつ放熱性が高く、加工しやすい素材なので、デザイン性にも優れています。一方で、スチールホイールに比べてコストが高くなるほか、強度が落ちるといったデメリットもあります。
なおアルミホイールの製造方法には2種類あり、アルミ合金を溶かしたあと金型に流し込んで成型する「鋳造」と、溶かしたアルミ合金を鋳型に流し込み、高圧力で押し潰して成型する「鍛造」との2種類の製法があります。ちなみに、現在はアルミホイールがもっとも人気のあるホイール素材です。
マグネシウムホイール
マグネシウムホイールは、マグネシウム合金を原料として作られるホイールで、アルミホイールに比べて剛性がありながらも重量が圧倒的に軽いのが特徴です。しかし、マグネシウムホイールはアルミホイールに比べて加工が難しく、全般的にデザイン性は低いです。また、原料となるマグネシウム自体が高価であるほか腐食しやすいといったこともあるため、一般乗用車にはあまり浸透していません。
規格(PCD・穴数・サイズ)
ホイールには規格というものがあります。この規格にはPCD・穴数・サイズなど全部で6つの項目があり、それらはすべて数字とアルファベットで記載されております。なお、ホイールの規格は、ホイールを変更する際に自分の車にマッチするかを見極める大事な判断材料となるのでとても重要です。規格表示の見方はしっかり覚えておきましょう。
たとえば、ホイールの規格の記載が「18×7.0 J 5 114.3 48」のように記載されていたとすると、左から「18(リム径)」「7.0(リム幅)」「J(フランジ形状)」「5(ボルト穴の数)」「114.3(P.C.D)」「48(インセット)」と表わされています。なお、ホイールの規格の見方は下記のとおりです。
ホイールの規格の見方
リム系 | リム系はホイールの直径を示し、直径を表す単位はインチです。 |
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リム幅 | リム幅は、ホイールの奥行(幅)を表しており、こちらも単位はインチです。 |
フランジ形状 | ホイールのリム先端の形状を表し、J・JJ・B・Kなどがあります。ちなみに、現在ではJかJJの2パターンが一般的となっています。 |
ボルト穴数 | ボルトの穴の数を示し、普通乗用車では4穴もしくは5穴が一般的となっています。ハイエースなどは6穴です。 |
P.C.D | PCDは、ホイールの中心からボルト穴の中心を線で結んだ際に出来る円の直径を表し、単位はミリメートルで表します。なお、国産車の殆どは114.3か100のどちらかです。 |
インセット(アウトセットゼロセット) | リム幅の中心線とホイール取り付け面との距離のことを表し、ホイールの取り付け面が中心線よりも外側にある場合は「インセット」、中心よりも内側にある場合は「アウトセット」、中心線上にある場合は「ゼロセット」となります。なお、以前では「オフセット」と表記していましたが、2008年より上記「インセット・アウトセット・ゼロセット」といった3つの表記に変更となりました。 |
ホイールメーカーの紹介
前述のとおり、ホイールには多くのメーカーから、様々なデザインのホイールが販売されています。ホイールは自分が気に入ったものを選ぶことが一番良いですが、ドレスアップ初心者の場合、ホイールがたくさんありすぎて、どれを選んで良いのか悩んでしまうといったことも少なくないでしょう。そこで、人気のホイールメーカーをいくつか紹介していきますので、ホイール選びの参考にしてみてください。
WORK
ワークは1977年に誕生したホイールメーカーで、これまで数多くのホイールを世に送り出し、今なお人気の絶えないホイールメーカーです。ワークは長年培ってきたノウハウを活かし、2ピース/3ピースの組み付けホイールなど、通常では製作技術が難しいとされるものを得意としています。
そのため、ホイールのインセットなど繊細なセッティングが可能となり、豊富なリムバリエーションでフェンダーとのベストマッチングが実現します。さらにカラーやPCDもオーダーメイドで製作することが可能なので、より理想に近いホイールを手にすることができます。現在ワークが展開しているホイールブランドは20種類以上と多岐にわたりますが、そのなかでも人気のホイールは下記の「SCHWERT(シュヴァート)/SC4」です。
RAYS
レイズは、ホイールに対してとにかくメイドインジャパンにこだわりを持っており、デザインから製造まで、ホイール製作のすべての行程を自社で行っています。そのため、すべてが高品質です。また、レイズは日本をはじめアメリカやヨーロッパで開催されるレースにも積極的に参加しており、これまで数々のタイトルを獲得してきたという実績を持っています。
こうした、レースという厳しい環境で積み上げられた経験とノウハウは、しっかりとホイール製作にも注ぎ込まれ、鍛造ホイールや鋳造スポーツホイールをはじめ、セダンやミニバンなど様々な車種のドレスアップホイールを数多く供給しています。もちろんドレスアップホイールであっても軽さと強さを得るためのレイズ独自のノウハウが注ぎこまれています。なおレイズも数多くのホイールブランドを展開しており、そのなかでも人気となっているホイールは、下記の「GRAM LIGHTS(グラムライツ)/57 FXX」です。
BBS
現在市場で販売されているホイールの多くは、アルミ合金を溶かしたあと、鋳型に流し込んで冷やして固める「鋳造製法」が一般的です。この鋳造ホイールは大量生産が可能なうえ、安価で製作できることから多くのメーカーは鋳造ホイールを販売しています。しかしBBSでは、製造が非常に難しく大量生産に向かない「鍛造製法」にこだわりを持っています。この鍛造は、アルミ合金を溶かす鋳造製法とは違って、アルミ合金の固まりを専用のプレス機にて何万トンという巨大な圧力をかけ、押しつぶしながら成形していきます。
BBSのホイールは、BBSがこだわった独自の鍛造製法にて製作され、鋳造ホイールに比べて強度や耐久性が遥かに高く、そのうえ軽量なホイールとなっているのです。BBS以外のメーカーでも鍛造ホイールは販売されていますが、そのなかでもBBS製のアルミ鍛造ホイールは、世界的にも非常に高い評価を得ています。ちなみに、BBSのホイールのなかで人気となっているモデルは、アルミ鍛造1ピースホイールの「RF」です。中心部から伸びる細身の5本クロススポークデザインが非常にスタイリッシュです。
今回は上記の3社を紹介しましたが、その他のメーカーも非常に人気があります。じっくり探してみてください!
まとめ
今回は、ホイールの種類や人気メーカーなどを詳しく解説してきました。
ここでご紹介していたように、一言でホイールといっても様々な種類やメーカーが存在し、さらにホイール自体にもそれぞれ規格が定められているなど、非常に奥深いものです。また、人が履く靴にもサイズがあるように、ホイールにもその車にあったサイズというものが存在します。
ホイールを選ぶ際は、見た目のカッコ良さはもちろん、自分の愛車にあったサイズのものを選ぶ必要があります。そのようなことを念頭に入れて、ホイール選びをすると良いでしょう。