2019年01月14日 (更新:2020年06月30日)
徹底解説!車の塗装を修理してみよう!
車を所有するとどうしても気になるキズの数々。自分の車はいつまでも美しく保っておきたいものです。しかし、車を走らせていると飛び石が当たったり、洗車をしているときにもキズがついていしまいます。車はたとえ駐車場に停めっぱなしにしていても、キズがつくのです。車のキズが気になるあなたに、今回は塗装修理について徹底解説していきます。
塗装の仕組み
車は常に雨風にさらされていますので、いつまでも美しい外装を保つために、車の塗装は多層構造になっています。一般的には4層の構造になっていますが、高級車などは6層などになっていることもあります。ここでは塗装の仕組みについて見ていきましょう。
下塗り(プライマー)
下塗りは、車のボディの下地である鉄板に塗装するもので、ボディの腐食や防サビ効果があります。また、下塗りは中塗り塗料の付着性を上げるためのもの。一般的な生産ラインではボディ全体を塗料に沈めて塗装する方法が採用されています。
中塗り(サーフェイサー)
下塗りが終わったら、その上に中塗りを行ないます。表面の微細な穴を埋め、滑らかな塗装面を築くことが可能になります。同時に上塗り塗料との付着性も高めます。
上塗り(カラー塗料)
上塗りは実際のボディのカラーのことです。車にいきなり塗料をぬると塗装の強度が弱くなるため、先ほどご紹介した下塗り、中塗りを行なってから上塗りを行ないます。ボディー色によっては、上塗りを何色か重ねることがあります。
クリア(クリア塗料)
上塗りしたあとは、その塗料を保護する必要があります。また塗料の光沢を出すためにもクリア塗装が行なわれます。特殊な塗料を上塗りした場合はクリア塗装を何層にも重ねて使われるのです。
自分で修理ってできるの?
車の塗装を業者に依頼すると高額な費用が必要になるでしょう。いっそのこと自分でも塗装できそうな気がしますが、車の塗装修理は自分でもできるのでしょうか。ここでは自分で行なう塗装修理についてご紹介します。
タッチペン
タッチペンは、カー用品店やホームセンターなどで販売されています。タッチペンは塗装を修復したい部分に塗るだけ。
下地処理は汚れやサビを洗剤で落とし、耐水ペーパーで磨き上げます。その後タッチペンで色を塗ることで、キズや塗装の剥がれを目立たなくするようにできます。
ただし、タッチペンはあくまでも応急措置で、キズや塗装の剥がれの上に塗って「目立たなくする」ものです。ボディを近くでみるとタッチペンを使ったあとが分かりますし、綺麗に修復できるわけではありません。また修復範囲が広いとタッチペンでは対応できませんし、塗ったとしてもムラが出てしまい、かえって修復したところが目立つ可能性もあります。
スプレー
スプレーは、カー用品店やホームセンターなどで販売されています。手軽に購入できますが、綺麗に塗装を仕上げるためには、塗装の経験が必要です。単にスプレーを吹き付けるだけではムラが出たり気泡ができてしまい、かえって修復箇所を目立たせることになります。
スプレーでの塗装修理の手順
- まずは下地処理を行います。汚れやサビを洗剤で落とせるところまで落とし、耐水ペーパー(800番程度)を使って表面に均一なキズをつけます。
- 下地塗料にプラサフを使い、表面を整えていきます。この時、スプレー缶を人肌程度のお湯で温めてから使用すると、スプレーの圧力が均等になり、綺麗に塗ることができます。
- プラサフが乾燥したら、耐水ペーパー(800番以上)で軽く磨きます。これは塗装面の埃や凹凸を取り除いたり、この後のカラー塗料の付きを良くするためです。
- 同じ要領で本塗り、乾燥したらクリアと順番に吹き付けていけば完成です。
プラモデルの塗装の経験者はご存じだと思いますが、薄く吹き付ける作業を繰り返し行うと綺麗に仕上がります。スプレーメーカーの公式HPに詳しい手順がわかりやすく記載されていますので、参考にしてみてください。
塗装は失敗すると大変
塗装は失敗すると大変です。塗り直すためには、塗った塗装を剥離したり、塗料を購入し直したりと、全て見直さなければいけません。ましてや塗っているのは自分の車。中途半端な仕上がりでは走行できませんよね。
塗装修理はイメージほど簡単ではなく、経験がものをいう作業。塗装の経験がなければ、ムラができたり、塗料が垂れてしまったり、完璧に仕上げることはできません。少しでも心配な方は、業者に塗装修理を依頼したほうがいいでしょう。
塗装修理はどこへ持ち込む?
ディーラー
塗装修理はディーラーでも受け付けてくれます。ディーラーに塗装修理を依頼することのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
メリット
ディーラーに塗装修理を依頼した場合は、完璧といえるほど綺麗な状態で仕上げてくれます。もし仕上がりに不満がある場合は要望を聞いてくれることも多いです。
デメリット
ディーラーの塗装修理は、自社工場で修理するのではなく、ディーラーの提携指定工場に委託するケースが多いです。提携工場に委託するために、その分多くの時間がかかってしまう場合があります。
板金チェーン店
最近では、カーコンビニ俱楽部のように板金チェーン店が多く見受けられますが、ここでもメリット・デメリットについてみていきます。
メリット
板金チェーン店の塗装修理は、費用が安い場合が多いです。ディーラーと比較すると半値ほどになることもめずらしくありません。また修理にかかる日数も、ディーラーが1週間ほどかかる修理を、板金チェーン店では4日ほどで仕上げてくれます。
デメリット
先ほど修理にかかる日数が短いことをお伝えしましたが、板金チェーン店では速乾性の強い塗装を使用しているのが一般的です。板金チェーン店の塗装修理の完成度は高いものですが、速乾性の強い塗料は耐久性に欠けることが多く、ディーラーの塗料と比較すると色あせや劣化が早い場合があります。
町の修理工場
地元にも車屋さんがありますが、そこで塗装修理を依頼するとどのようなメリット・デメリットがあるのかご紹介します。
メリット
町の修理工場は個人経営の方が多く、長年経営されている修理工場であれば技術は確かです。実際に腕の良い職人が多く、塗装修理の完成度は高いものになっています。修理費用もディーラーほど高くはありませんし、交渉次第では融通をきかせてくれるところもあります。
デメリット
個人経営されている町の修理工場は、工場の面積が小さいところが多く、スタッフの数が少ないため、あなたが町の修理工場に駆け込んでもすぐに修理に取りかかれない場合があります。また代車を用意しているところも少ないですので、車を預けている期間は車なしの生活になってしまうことも。
塗装専門店
塗装専門店は、車の塗装を専門に業務を行なっています。では塗装専門店のメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット
塗装専門店は、塗装を専門にしているだけあって高い技術力を発揮してくれます。また外車を含むさまざまな車種の塗料を用意しているところが多く、他で塗装修理を受け付けてくれなかった場合は塗装専門店に依頼するといいでしょう。
デメリット
いざ塗装専門店に修理を依頼しようと思っても、店舗の少なさに驚くかもしれません。完璧な塗装修理を依頼するために、遠方の塗装専門店に出向いている方が多くいらっしゃいます。
どこまで直しますか?
ここまでで、どこで塗装修理を受け付けてくれるかお分かりいただけたと思います。では次に、どこまで直すかを考えましょう。例えばドアを塗装修理した場合、フェンダーや他のドアと色を比較すると、色の違いが発生することも。塗装修理を依頼する場合は、どこまで直すのかを自分なりに考える必要があるのです。
全体を再塗装?部分的に補修塗装?
車の部品で最もキズつきやすいのがバンパーです。「曲がるときにこすってしまった」「段差の高いところに乗り上げたときに当ててしまった」という経験がおありではないですか?
その際に目立つキズができてしまいますが、この場合はすべてを再塗装するのか、部分塗装するのかを考えなければいけません。再塗装すると他のパネルの色違いが気になるところですし、部分塗装するとバンパーに色違いが出てしまいます。どの程度の色違いが出るのかをポイントに塗装範囲を決めるのもいいでしょう。
コーティングのススメ
車はどうしてもキズついてしまうものですが、再塗装の前に、本当に塗装が必要かどうか検討してみましょう。車のボディについた浅いキズは、クリア層についたキズであることが多く、クリア層を研磨することでキズを消すことができるのです。
また、車の塗装は経年劣化がすすむと塗装に光沢がなくなります。
車のボディを守るためにはコーティング施工がおすすめです。コーティングはクリア層を保護するものですので、ボディにキズが付きにくくなり、長期間にわたって塗装を保護することができます。コーティングは新車時に施工してもらうことで、施工工程が短縮され安くなります。
究極の塗装修理、全塗装
完璧な塗装修理を求める場合は全塗装を依頼するといいでしょう。車を全塗装する場合は車の分解、マスキングなど、単に塗装するだけでなくさまざまな工程が必要です。
同色の場合の全塗装の相場は300,000円程度ですが、異色に全塗装する場合は、400,000円以上の費用が必要です。車種や下地の状態の悪さ、特殊な色を選択するとその分費用がかさみ、場合によっては1,000,000円以上の予算が必要になるときもあります。塗装修理を依頼する場合は、まずは業者に見積もりをとってから修理を依頼しましょう。
まとめ
今回は塗装修理について徹底解説しました。車にキズがつくとどうしても見栄えが悪くなるため、できれば修理したいですよね。自分で塗装修理する方法をご紹介しましたが、ムラが出るなど完璧な状態に仕上げることは難しいでしょう。業者さんと良く相談して、納得のいく塗装を施工してもらいましょう。