2021年09月25日 (更新:2024年07月30日)
ヘッドライトの黄ばみ取り&コーティング方法を紹介します!
車のヘッドライトが黄ばんできた!くもって来た!ふと気づく時があります。ヘッドライトは車のフェイス部分にあるため黄ばんでいるだけで車が古く見えてしまいます。そこでこの記事では簡単に黄ばみや曇を除去する方法と、本格的にコンパウンドで綺麗に仕上げる方法を紹介して行きます!
愛車のヘッドライト、くすんでいませんか?
あなたの車も、写真のようにヘッドライトが黄ばんでいたりくすんでいませんか?車のボディが綺麗なのにヘッドライトがくすんでいると、どうにも車全体の印象がみすぼらしく見えてしまうもの。愛車をきれいに見せるためにも、ヘッドライトの黄ばみやくすみはなんとか落とし切りたいものです。ヘッドライトの黄ばみやくすみは、どうしたら落とすことができるのでしょうか。
ヘッドライトの黄ばみの原因とは?
年式が経った車の悩みのひとつ「ヘッドライトの黄ばみ」。愛車を古臭く見せてしまう原因のひとつです。ヘッドライトがクリアでぴかぴかになると、それだけでも愛車がよみがえったような気がするのですが、そもそもなぜヘッドライトは黄ばんでしまうのでしょうか。
ヘッドライトが黄ばむ原因は、レンズの材質「ポリカーボネート」という樹脂の劣化による変色です。ヘッドライトのレンズ以外では、CDやDVD、水泳ゴーグルやスーツケースなどに使われている材質です。ポリカーボネートは以下の理由によって劣化し、変色してしまいます。
走行中の車両のヘッドライトは常に外気の影響や様々な環境要因の影響を受けやすいということが関係しています。さらに言えば、これらの影響を受ける素材がヘッドライトの材質として使われているということも忘れてはなりません。
ヘッドライトの材質
今日の自動車のヘッドライトに使われている材質のほとんどは樹脂製で、ポリカーボネートと言う種類の樹脂です。ヘッドライト材質に樹脂が使われていることが、ヘッドライトの黄ばみの原因の根本的な原因となっています。
主な劣化の原因は4つ
- 紫外線による劣化
- 熱による劣化
- キズによる劣化
- 高温多湿な環境での劣化
それでは劣化の原因となる4つをそれぞれ見てみましょう!
紫外線による劣化
太陽光に含まれる紫外線。車の塗装も人間のお肌も劣化させる紫外線は、ヘッドライトのポリカーボネートにもダメージを与えます。ポリカーボネートは透明度や耐衝撃性を高めた反面、紫外線によって劣化しやすい材質です。
新車の時には紫外線によるダメージを抑えるコーティングがされていますが、コーティングも紫外線によって劣化し、年数をおうごとにコーティングをこえてポリカーボネートにも紫外線のダメージが及ぶようになります。
紫外線からのダメージを防ぐには、ガレージやカーポートのある駐車場を利用したり、コーティングを定期的にしなおす必要が出てきます。
熱による劣化
ポリカーボネートはガラスとプラスチックの中間なので、耐熱性もプラスチック以上ガラス以下というようになっています。その温度は120~130度前後といわれています。ヘッドライトに熱ダメージを与える要因は、ハロゲンやHIDのバルブを点灯したときに発する熱です。
新型車に採用が標準化されてきているLEDバルブの発熱はそれほど高温ではありませんが、HIDやハロゲンのバルブから発せられる熱は思っているよりも高温です。夕暮れ時の帰宅渋滞にはまっている通勤に使用している愛車や、夜間に高速道路や峠をドライブするのが趣味という方の愛車では特にこの熱ダメージを受ける時間が長くなります。
また、サーキットなどの昼間でもライトONで走行するモータースポーツが趣味の方も同様に熱によるダメージを与えやすいので注意が必要です。
キズによる劣化
日々の洗車や走行中の飛び石などで車の表面には目に見えない小さなものでも、キズが付いていることがあります。この傷の中に汚れが詰まったり、キズが多くなることで表面の滑らかさが失われて曇って見えたりすることがあります。
衝撃には強いですが、傷には強くないのがポリカーボネートの特徴でもありますので、傷を防ぐことが黄ばみを抑える為に有効になってきます。
高温多湿な環境での劣化
ポリカーボネートを劣化させるのは紫外線だけではありません。高温多湿な環境において、ポリカーボネートは少しずつ劣化してしまいます。このような環境ではポリカーボネートを使ったものに加水分解と呼ばれる分解反応が発生しやすくヘッドライト(材質)に曇りや変形が発生してしまうのです。樹脂製品などで色が黄ばんでしまうものを見かけたことがある方もいらっしゃると思いますが、それも加水分解による劣化になります。
ヘッドライト材質に樹脂が使用される理由
ポリカーボネート製ヘッドライトが今では主流ですが、以前はガラス製ヘッドライトが多く使われていたのです。ポリカーボネートをヘッドライトの材質とする場合、黄ばみは避けることのできない経年劣化の1つとなりますが、ここで気になることは、何故ヘッドライトの材質にポリカーボネート(樹脂)が使われているのかということです。これにはいくつかの理由が存在します。
樹脂製ヘッドライトはコスパがいい
まず1つめの理由は樹脂製ヘッドライトのコストパフォーマンスの高さです。樹脂製ヘッドライトはガラス製ヘッドライトよりも安く製造することができます。そして、製造コストを抑えることができるだけでなく、軽量・高強度・製造が比較的に容易・透明度などでガラス製ヘッドライトよりも優れているということが決め手です。ヘッドライトに求められている多くのスペックを満たすことができるという点が、今日の自動車のヘッドライトがポリカーボネート製で製造されることへとつながっています。
樹脂製ヘッドライトは耐衝撃性が高い
2つめの理由は自動車の安全性を高めるためです。ガラス製ヘッドライトよりもポリカーボネート製ヘッドライトのほうが耐衝撃性に優れています。ポリカーボネートは数ある樹脂素材の中でもトップレベルの耐衝撃性を備えていることで有名で、ポリカーボネートの特長でもあるのです。
これらの理由が合わさって、今日の自動車のヘッドライトにはポリカーボネートが材質に採用されています。ポリカーボネート製ヘッドライトには経年劣化による黄ばみが発生しますが、この樹脂を採用することによってそれ以上の恩恵をメーカーとユーザーの両方が受けていることに間違いありません。
ヘッドライトの黄ばみ・くもりを簡単にDIY除去!
ヘッドライトの材質にはポリカーボネートが使われています。昔のヘッドライトの材質にはガラスが使用されていましたが、透明性が高く重さも軽いと言うことからポリカーボネートが使われるようになりました。
ですが、ポリカーボネートは樹脂。プラスチックと同じですから、直射日光に含まれる紫外線を浴び続けるたり、熱を受け続けることによって樹脂の劣化が進み、ヘッドライトの黄ばみやくすみといった現象としてあらわれてくるのです。
このようなヘッドライトの黄ばみやくすみは、磨くことによってきれいになります。では具体的にどのように磨けばヘッドライトをきれいにすることができるのでしょうか。
ヘッドライトクリーナー・コーティング剤で簡単に黄ばみを除去!
店舗に黄ばみ取りを依頼することなく自分でヘッドライトの黄ばみ取りを仕様と考えている方のために、ここではヘッドライトの黄ばみを取る一般的な方法を紹介します。
カーコーティングショップなどで実践されているヘッドライトコーティングでは、その店舗にもよりますが、最初にマスキング作業を行い、ヘッドライトの研磨、ポリッシャーによる研磨、コート吹きかけおよびその乾燥作業、と言う流れが一般的です。自分で作業する場合には設備や予算そして時間に制約があることは間違いないので、できる範囲内で作業することが必要となります。
シュアラスター・ゼロリバイブ
シュアラスターのゼロリバイブはカスタムカーのDIYでも有名なYoutubeチャンネルでも紹介されていましたので、ご存知の方は多いかもしれません。私も自分の愛車に使用しましたが、見違えるようにきれいになりました。
ヘッドライトだけでなくドアバイザーなどの透明な樹脂製品にも使用することが出来ます。コンパウンドが含まれているので、使用する際はヘッドライト周辺に付着させないように気をつけましょう。また、クリーニングと同時にUVカットトリプルコーティングで劣化も防止してくれます。
ヘッドライトの黄ばみを除去する手順は以下のとおりです。
- まずは軽くカーシャンプーなどで洗車し、ヘッドライトの水滴を拭きます
- ボディに傷がつかないようにヘッドライトの周りをマスキングテープなどで保護する
- ヘッドライトクリアを付属のクロスに適量つけ、ヘッドライトを磨いていく
- クロスのきれいな部分で余分な液をふき取る
メーカーの公式動画もあるので念の為確認しておきましょう!
CARTUNEユーザーの使用レビューも参考に見ておきましょう。簡単に使用できる割に効果はすぐに実感できそうです。
ウィルソン(WILLSON) ヘッドライトクリアmini
お手頃価格でサイズも小さめで思い立った時にすぐに使えるヘッドライトクリア。付属のクロスに適量をつけ、付属のスポンジをあてがいながら利用するだけなので施工も簡単です。UVカット成分が配合されているので、処理後の再発を抑えてくれます。
こちらも手順は同じで以下のとおりです。
- まずは軽くカーシャンプーなどで洗車し、ヘッドライトの水滴を拭きます
- ボディに傷がつかないようにヘッドライトの周りをマスキングテープなどで保護する
- ヘッドライトクリアを付属のクロスに適量つけ、ヘッドライトを磨いていく
- クロスのきれいな部分で余分な液をふき取る
基本手順はたったこれだけです!効果を長持ちさせるには、黄ばみ除去後のヘッドライトにクリアコートとしてクリア塗装や、樹脂にも使用できるガラス系コーティングなどを行っておくと良いでしょう。
マスキング無しでも施工は出来ますが、ボディに細かな傷がついてしまったり、ヘッドライトクリアが付着した部分が白っぽくなってしまうことがあるので気をつけましょう。
CARTUNEユーザのレビューも確認しておきましょう!
施工前の左のヘッドライトと施工後の右のヘッドライトの違いは一目瞭然。こちらのアイテムでも十分な効果を得られそうです。
プロスタッフ・ヘッドライトガチコート
クリーナーと専用クロスで黄ばみを取ることができます。透明感を12ヶ月は持続することができ、紫外線をカットする成分も含まれているのでオススメです。
CARTUNEユーザのレビューも確認しておきましょう!
CARTUNEユーザーのレビューは下記の通り。1枚目は施工前で2枚目が施工後。
ヘッドライトをコンパウンドで磨いて根こそぎ黄ばみを除去!
ヘッドライトをきれいにするためには、以下のものを準備して作業する必要があります。
用意するもの
作業する前に以下の6点を準備してください。
- 水
- ウエス
- マスキングテープ
- 耐水ペーパー(粗目・細目・中間の3種類)
- コンパウンド
- コーティング剤
作業の流れ
作業工程は多くはありませんが、綺麗に仕上げるには各工程を丁寧に行うことで綺麗な仕上がりになります。
- 水洗いでホコリなどを除去
- 耐水ペーパーで磨く
- コンパウンド剤を使用して磨く
- コーティング剤で仕上げ
1.水洗いでホコリなどを除去
ヘッドライト黄ばみ取りで最初に行う作業はヘッドライトを水洗いすることです。ヘッドライトに水を流してヘッドライト表面に付着した埃や土などを確実に落としておきましょう。ヘッドライトを洗い終えたらヘッドライト縁部分にマスキングテープを貼りつけてください。ここまでできたら黄ばみ取りの準備は完了です。
2.耐水ペーパーで磨く
次に行う作業は耐水ペーパーを使ったヘッドライト磨きです。目の粗い耐水ペーパー(番数の小さいもの)から磨き始めて、最後に最も目の細い耐水ペーパーで磨くという流れとなります。磨き始める前に、使用する耐水ペーパーには水を付けておきましょう。
力まず(力を入れすぎず)ヘッドライト全体を耐水ペーパーで磨いてください。黄ばみを耐水ペーパーで磨くと黄色の液体(黄ばみが混じった水)が出てきます。この液体が出てこなくなったら、目の細い耐水ペーパーで同じように作業してください。耐水ペーパーは1000番・1500番・2000番くらいを用意しておくと良いでしょう。
ヘッドライトを磨くときは円を描くように磨くのではなく、縦横の順番に磨いていきながら傷を消していくことを意識します。耐水ペーパーを使う時は水を切らさないように磨いていきましょう。先ほどご紹介したように耐水ペーパーの種類についても意識することが大切です。
3.コンパウンド剤を使用して磨く
耐水ペーパーでの作業が終わったら、コンパウンド剤を使って磨きを行います。コンパウンド剤も3種類くらい用意して、番数の小さいものから順に使ってください。耐水ペーパーでは落とすことのできなかった傷をカバーすることができ、ヘッドライトを鏡面仕上げすることもできます。
4.コーティング剤を使用して磨く
ヘッドライト磨き作業が終わった後は、ヘッドライト表面を守るためにもコーティングを施工しましょう。先ほどまでの磨いたり削ったりする作業をすることで、もともと施工されていたコーティングも一緒に剥がれてしまっています。コーティングを施工しなければ紫外線の影響を強く受け、ヘッドライト表面の劣化が進んでいきますので、コーティング施工を忘れないようにしましょう。
ヘッドライトの曇りや黄ばみを起こさないための予防策
ヘッドライトをきれいにリペア・コーティングしたら、なるべく長期間効果を持続させたいものです。曇りや黄ばみを起こさないためには、劣化の3つの原因「紫外線」「熱」「キズ」への対策が必要となります。手軽に取り入れられる対策としては以下のようなものがあげられます。
- 駐車する際は屋根のある駐車場や立体駐車場などを利用する
- 平面駐車場ではカバーをかける
- ボディのコーティング同様、余計な研磨や水垢落としのようなケミカル類の使用を避け、水洗いを頻繁に行い、水分をしっかりとふき取る
- 洗車機をなるべく使わない
- 手洗い洗車は水をたっぷりと使い、水洗いによる砂落としと水分をたっぷり含ませたスポンジで泡をしっかりと立てて優しく洗う
- 長時間のライトの点灯を避ける
まとめ
今回は黄ばんだヘッドライトをコンパウンドでピカピカにする方法をご紹介しました。これらを諦めていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。ですが、しっかりと磨くことで黄ばみが取れるということがお分かりいただけたかと思います。
今回の記事を参考に、コンパウンドやコーティングを使いながら車のヘッドライトをピカピカにしてみてはいかがでしょうか。
今回はヘッドライトの黄ばみを取る簡単な方法から、本格的なくもりの除去方法までを紹介しました。最近のほとんどの国産車はポリカーボネート製ヘッドライトとなっているので、黄ばみが気になり始めた方は、業者に依頼するのか自分でやるのかどうかを決めて、気になった時点で着手することをおすすめします。
ここで紹介した方法以外にも黄ばみを取り除く方法が存在していることも事実です。自身が作業しやすいものを取捨選択してください。
もし、DIYではなくプロに依頼をしてみたい方は次の記事で紹介していますのでご覧ください。