2019年01月23日 (更新:2020年08月03日)
車関連でよく聞く「トルク」って何のこと?出力や「馬力」との関連もわかりやすく解説します!
車のスペック表に登場する、トルクや馬力、出力ってどれも同じに感じますよね。しかし、これらは似て非なるものなので、ここで違いを知っていただければと思います。違いを知ることで、車のスペックを見る目も変わってくると思いますよ。
トルクっていったい何のこと?
トルクとはねじりモーメントのことをいい、言い換えると軸を回す力とも表現できます。例を挙げると、エンジンのシャフトを回す力や、ボルトを締める時の力のがトルクという力にあたります。
イメージとしては、自転車を漕ぐ力とイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。ペダルを漕ぐ力が強いとトルクが高いということになります。ちなみにトルクを表す単位として、「kgf.m」と「N.m」があります。
どちらで表してもトルクの大きさは変わらないのですが、1993年以降は「N.m」で表記されています。
トルクと馬力や出力は何が違う?
まず、当然ですが単位が違います。馬力はPS、出力はkWとなります。トルクは上記で紹介した通りです。馬力というのは、持続して発生する力というイメージで、荷物を引っ張ったり運んだりするときの力が馬何頭分か?という単位になっています。
トルクは力強さを表す!
馬力とトルクは全くの別物。持続的な力が馬力で、トルクは車の加速力と考えてください。つまり、トルクが高いということは発進時の加速や、坂道での力強さが大きいということになります。
エンジンでは、ディーゼルエンジンの方が低いエンジンの回転数でトルクを発揮するので、ガソリンエンジンに比べて加速が良いと言われています。また、EVの場合、モーターは瞬時に最大トルクを発生させるので、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのいいとこどりといわれています。
タイヤ交換の時に必要!
車のエンジンスペックだけでトルクという単位が使われているのではありません。おさらいですが、トルクとは「ねじりモーメント」ですから、ねじを締める時の強さもトルクで表すことができるのです。
このボルトを締める時のトルクが重要視されるのが、タイヤ交換の時。強く締めすぎてもボルトやナットを痛めてしまいますし、逆に弱すぎても脱輪する可能性があります。
一般車であれば100~120N.mくらいで締めていきましょう。トルクを測るにはトルクレンチというツールも必要になるので、車好きな方は持っておいても良いかもしれませんね。
まとめ
トルクや馬力、出力と、似たような言葉が多くて、よくわからなかったという方も多いのではないでしょうか。決して馬力があるから速いという訳ではなく、トルクのような加速力も速さには必要な要素です。
馬力とトルクを見ると車の特性が分かってくるので、スポーツカーのスペックを見る時には気にしてみてください。愛車のスペック表を見直してみると、新しい発見があるかもしれませんよ。