2019年01月15日 (更新:2022年11月17日)
ミニのディーゼルモデルの魅力をご紹介します! 力強い走りが特徴!
新車を購入するにあたり、どうしても頭をチラつくのが維持費です。MINIにはディーゼルエンジンの設定もありますが、実際のところ維持費や性能はどうなのでしょうか。今回は、MINIの購入を考えている方のため、ディーゼルエンジンの燃費やメリットについてご紹介します。
そもそもディーゼルエンジンとは
ディーゼルエンジンとは、ドイツの技術者であるルドルフ・ディーゼルが1892年に発明した、軽油を燃料とするレシプロエンジンのことです。単体としての熱機関では最高効率を誇るエンジンであり、石油系のみならず液体燃料であれば広範囲にわたって応用が可能な、汎用性の高いエンジンです。そのため、自動車や大型船舶用などさまざまな用途に使用されています。
また、欧州においては小型車においても全体の販売台数のうち、約40%ほどがディーゼルエンジン搭載の車両です。日本国内においても環境に対する法整備が進められ、新たな基準に適合するディーゼル車が徐々にシェアを伸ばしています。2015年に発生したフォルクスワーゲンによる排出ガス規制不正により、一時は厳しい視線を向けられていたディーゼルエンジン搭載車ですが、現在ではクリーンかつエコなエンジンであるとして再び注目されているのです。
ミニのディーゼルモデルは?
BMWミニにもディーゼルエンジン搭載車は数多くラインナップされています。3ドアの「クーパーD」・「クーパーSD」。また、クラブマンの「クーパーSD」、そしてクロスオーバーの「クーパーD」・「クーパーD 4ALL」・「クーパーSD 4ALL」などです。
各モデルでボディサイズの違いなどはあるものの、ディーゼルエンジン自体の特性などは基本的に同じものとなっています。
BMW製ディーゼルエンジン
また、BMWミニのディーゼルモデルには、基本的に「B47C20A」型エンジンが搭載されています。このエンジンはB型と呼ばれる新型のエンジンであり、ガソリンエンジンとも構造を共有しています。2.0L直列4気筒のロングストローク型であるため、低回転域でのトルクに優れており扱いやすいエンジンとされています。
ディーゼルターボモデルであるBMWミニクーパーSDなどの他にも、BMWブランドとして「2シリーズ」のグランツアラーやアクティブツアラー、「X」シリーズの「X1 18d」にも同型のエンジンが搭載されています。
ミニのディーゼルモデルを選ぶメリット・デメリット
メリット
高燃費・高効率
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりも燃費が良いです。これは、圧縮比が高く燃焼室内の空気過剰率が多いため。投入したエネルギーに対して、燃焼ガスの温度上昇に使われる割合が低いためです。
大型で低速であるほどディーゼルエンジンの効率はさらに上がりますが、近年では排出規制を満たすためにその差はかなり縮まっていると言われています。特に、負荷が一定の状態である場合にはさらに燃費の良さが際立ち、本来の熱効率が示す通り、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べ3割ほども効率が良く走行することが出来ます。
BMWミニでは、様々な走行モードを設定することができるため、それらを上手く使うことで一層燃費の向上が期待できます。
燃料代・維持費が安い
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンとは違い、軽油を燃料として走行します。
2019年3月24日時点でのガソリンの全国平均価格はレギュラーガソリンが139.4円/Lであるのに対し、軽油は119.8円/Lという価格。1Lあたり、約20円ほど低価格となっています。
一例として現行BMWミニクーパーSを挙げるならば、燃料タンクの容量は満タン時で44L。これを踏まえて計算すると、タンクが空にするまでエンジンを稼働させたとして、かかる金額はガソリンエンジンであれば139×44で6.116円、ディーゼルエンジンならば120×44で5280円となり、約1000円ほどの差が出ます。
一度の満タン給油でこれだけの差が出るのであれば、かなり大きな差であると言えるでしょう。
走行性能・エンジントルクの大きさ
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに対してトルクが高いため、発進加速性に優れている点もメリットです。
トルクとは大雑把に言ってしまうと「タイヤを回転させるための力」のことです。ディーゼルエンジン車両のアクセルレスポンスの良さはここから来ています。
前述した4車種のトルクを一覧にまとめてみました。
モデル | ガソリンエンジン | ディーゼルエンジン |
---|---|---|
『F56』クーパー | 220Nm/1250rpm | 116ps/4000rpm |
『F56』クーパーS | 280Nm/1250rpm | 360Nm/1500-2750rpm |
『F54』クーパー クラブマン | 220Nm/1250rpm | 330Nm/1750rpm |
『F54』クーパーS クラブマン | 280Nm/1250rpm | 400Nm/1750-2500rpm |
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて、高回転・高トルクなエンジンなのです。
デメリット
ただし、ディーゼルモデルにもデメリットは存在します。それが、まず車両本体価格がガソリンモデルに比べて高いということ。BMWミニでれば、全モデルにおいて20万円ほど高い料金設定になっています。
これは、ディーゼルエンジンは内部構造がシンプルな代わりに高価な燃料噴射装置などが使用されているためです。エンジン自体のコストが高いため、車両価格が高くなってしまうのです。
また、エンジン自体のノイズや振動もデメリットです。
防音をしっかりと施した車両であれば気になることは少ないですが、車外に出てエンジン音を聞いてみると特有の「カラカラ音」が気になる場合があります。
現行型ミニ・ディーゼルモデルの燃費
現行型BMWミニのディーゼルモデルの燃費を、ガソリンエンジン車と比較した一覧がこちらです。
モデル | ガソリンエンジン | ディーゼルエンジン |
---|---|---|
『F56』クーパー | 17.9km/L | 23.9km/L |
『F56』クーパーS | 17.6km/L | 23.8km/L |
『F54』クーパー クラブマン | 15.0km/L | 22.0km/L |
『F54』クーパーS クラブマン | 15.6km/L | 22.7km/L |
どの車両も、おおむね5~7km/Lの燃費向上が期待できます。
ホンダ『フィット ハイブリッド』の実燃費が25~26km/L前後であることを考えると、国産ハイブリッドカーにも負けずとも劣らない燃費性能を持っているのです。
これまでの外国車のイメージであった、「お洒落だけど燃費が悪い」というイメージをがらりと覆す結果になっているのではないでしょうか。
まとめ
BMWミニのディーゼルモデルには、デメリットを差し引いても有り余るメリットがあります。燃費を気にせずに、ロングドライブを楽しみたい!という方にはもってこいのチョイスであると言える車です。
これまでディーゼルモデルという選択肢がなかった方も、これを機会にカーライフの相棒としてBMWミニのディーゼルモデルも視野に入れてみてはいかがでしょうか。