2018年10月09日 (更新:2022年07月20日)
プリウスのSUV的存在、トヨタ・C-HRの価格と燃費比較!カスタム例も!
激戦区であるコンパクトSUV界に現れた、プリウスのSUVであるC-HR。SUVの中でも大本命といわれているC-HRですが、一体どんな車なのでしょうか。今回は、C-HRのスペックや価格、CARTUNEユーザーによるカスタム例をご紹介します。
プリウスのSUVバージョン、トヨタ・C-HR
C-HRが世界で初めて登場したのは、2014年9月に開催されたパリモーターショーでした。この時の名称は『TOYOTA C-HR Concept』。日本仕様が発売されたのは2016年12月です。このC-HRはトヨタが力を入れる新世代プラットフォーム「TNGA」採用車としては2台目となっています。
そもそもSUVとは?
世界的に流行しているSUVですが、そもそもSUVとはアメリカで使用されていた車種をカテゴライズするための名称です。Sports Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の頭文字をそれぞれ取った呼び方であり、日本では「多目的空間を持った車両」「スポーツやアウトドア用多目的車」という風に訳されています。
SUVという名称を使っていたアメリカでは、本来トラックをベースにした2ドアの車だけを指してSUVと呼んでいましたが、現在ではその限りではありません。このC-HRのような乗用車ベースのSUVやラグジュアリーなSUVの登場もあり、今やSUVという言葉自体が広い意味を持つようになっているのです。
そのため、SUVだと言われている車は4WDである必要はなく、サイズ・デザインでもカテゴライズすることはできません。むしろ、その車両ブランドのコンセプトによって判断される場合がほとんどです。国産SUVの代表といえば、日産『エクストレイル』、トヨタ『ハリアー』、ホンダ『ヴェゼル』、マツダ『CX-5』などが挙げられます。
C-HRの特徴
こだわり抜かれた走り
C-HRは、トヨタの新世代プラットフォームである「TGNA」の恩恵を受けた、優れた走行性能を持っています。ボディ剛性の向上とプリウスではゴム製だったブッシュが金属製に変更されたことが滑らかなハンドリングに繋がり、コーナリングでも非常に安定した走りを見せてくれます。
また、フロントとリアの足回りには、ドイツの自動車部品メーカーであるザックス社製のSACHSアブソーバーを標準装備。スタビライザーの大径化やボールブッシュをロアアームに採用するなど、SUV化に伴う車重の増加や車高の変化にもうまく対応しています。さらに、車高が上がったとこにより前方視界が増加。ロングドライブ時にも疲れにくい設計となっています。
高い質感を追及したデザイン
エクステリアデザインも徹底的にこだわられていて、スピード感と彫刻的な造形を際立たせるためにダイヤモンドをモチーフにしています。その軽快でユニークなデザインは世界的にも高い評価を受けており、C-HRは2017年のワールドカーデザインオブザイヤーの最終選考まで残りました。
インテリアはアダルトなオーナーの感性に響くように、質感・色・形状などの意匠を追及。操作パネルをドライバー方向へ向けた配置など、運転に没頭できるドライバーズ空間を演出しています。
スペック(排気量、最大出力、寸法、乗車定員)
C-HRのボディサイズは以下のようになっています。
- 全長:4360mm
- 全幅:1795mm
- 全高:1550mm/4WD仕様車:1565mm
- 室内長:1800mm
- 室内高:1210mm
- 室内幅:1455mm
- ホイールベース:2640mm
- 車両重量:1400-1470kg
- 最小回転半径:5.2m
- 乗員定員:5名
エンジンは1.2L直列四気筒直噴DOHCガソリンターボエンジンと、1.8L直列4気筒DOHCハイブリッドエンジンの2つ。スペックをそれぞれ表にまとめました。
スペック | 1.2Lガソリンターボエンジン | 1.8Lハイブリッドエンジン |
---|---|---|
最高出力 | 85kW (116PS)/5,200-5,600rpm | 72kW (98PS)/5,200rpm |
最大トルク | 185N・m (18.9kgf・m)/1,500-4,000rpm | 142N・m (14.5kgf・m)/3,600rpm |
総排気量 | 1.196L | 1.797L |
また、1.8Lハイブリッドエンジンに搭載されているモーター単体の最高出力は53kW (72PS)となっており、トルクは163N・m(16.6kgf・m)となっています。
燃費
燃費は1.2Lガソリンターボエンジンがカタログスペックで16.4km/Lとなっており、1.8Lハイブリッドエンジンが30.2km/Lと、およそ倍ほどの燃費性能の差があります。これは、C-HRが新型車にしては珍しくアイドリングストップを搭載していないという点にも起因しているようです。
トルクや出力、新開発CVTによるアクセルレスポンスなど、走りの楽しさを追求したダウンサイジングターボエンジンと燃費性能を追求したハイブリッドエンジンという形になっています。
価格
では、C-HRの販売価格についてはどのくらいなのでしょうか。ハイブリッドエンジン搭載モデルの「S」と上級グレードである「G」、並びにそれらを1.2Lガソリンターボエンジンに置き換えた「S-T」と「G-T」についてまとめてみました。
グレード | メーカー希望販売価格(税込) |
---|---|
S | 2,614,000円 |
S-T | 2,290,000円~ |
G | 2,929,200円 |
G-T | 2,605,200円~ |
販売台数を争うライバルである、ホンダ『ヴェゼル』のハイブリッドモデルは240万円~という価格設定になっています。燃費性能に関しては『ヴェゼル』が27.0km/Lのため、『CH-R』は「販売価格がわずかに高いが、他車種に比べて燃費性能は上」だといえるでしょう。
CARTUNEユーザーのC-HRカスタム例を紹介!
CARTUNEには、C-HRをカスタムした車両の写真が数多く投稿されています。その中から、チョイスした3台をご紹介します。
イカツイ×レーシーなC-HR
純正イエローのボディカラーにMODELLISTA BOOST IMPULSE STYLEのキットを装備。HKS車高調でローダウンし、ホイールはM'z SPEEDの『ジュリアフルスロットル』のマットブラックポリッシュをチョイスして、足元を引き締めつつスポーティな仕上がりになっています。
まるでデモカー!?こだわりが詰まったC-HR
TRD Aggressive Styleのエアロキットに、追加されたダクトのフィンや、カナードなど小技が光るカスタム例です。足元のRAYS製『HOMURA』ホイールもキマっていますね。リアパンパーもディフューザー加工に4本出しチタンマフラーと、手の入っていない部分がないのでは?と思わせる一台です。
シンプルイズベスト、ゴテゴテしないC-HR
シンプルにスラリとまとめたスタイルですが、カーボンボンネット・可変式リアウィングなど、分かる人には分かるいぶし銀な一台。また、インテリアにも手が入っています。シートはBRIDEのデニムシートに換装されており、内装のレザーとスエードは張り替えられているという、思わず足を止めてしまうカスタムです。
まとめ
C-HRは、2018年の国内SUV市場で最も販売台数を伸ばした車です。年間販売台数は7万6756台であり、2位になったホンダ『ヴェゼル』に対して約1万7000台もの大差を付けて1位に輝きました。
トレンドであるSUV業界において、ここまで販売台数を伸ばしたC-HRは紛れもなく優れた一台であるといえるでしょう。同ブランドには『ランドクルーザープラド』『ハリアー』など、SUVの先輩が存在しています。
しかし、走行性能・デザイン・装備などにおいて、良い意味で〝異質〟ともいえるC-HRは、走りにも燃費にも妥協したくない人のベストチョイスとなりえるのではないでしょうか。