2019年09月01日 (更新:2020年08月21日)
タイヤの選び方、知ってますか?基本情報を紹介します!
タイヤの選び方って難しいですよね?スポーツ性を重視したタイヤ、静粛性・乗り心地にこだわったタイヤ、オフロードや雪道など特別な用途に合わせたものまで、その種類はさまざま。ここではどんな性能を重視してタイヤを選べばよいのかを紹介していきます。
タイヤのもつ基本的な役割
タイヤには重要な4つの役割があります。
荷重を支える
車重はもちろんのこと人や荷物などすべての重さを支えられる強度を備えています。
力を伝える
駆動や制動力を路面に伝えなければ、車が走ったり止まったりすることはできません。タイヤは加速・減速・ブレーキの性能に大きくかかわっているのです。
方向転換をする
ハンドルの動きに応じて曲がることや、真っ直ぐ進むなど方向を導きます。
衝撃を和らげる
路面の凹凸からの衝撃をタイヤのゴムや空気の弾性を使って、クッションの役割を果たすことで快適な乗り心地を実現しているのです。
タイヤ選びの重要性
同じメーカーで製造しているタイヤでもコンセプトによって違いがあるように、タイヤにどのような性能を求めるかによって選び方が変わってきます。
例えば、基本的な性能を重視する場合、静粛性・乗り心地を重視する場合、ハンドリング性やグリップ性能を重視する場合など、選択肢は様々です。
タイヤの性能
タイヤは、その性能を考えると7つに分類できます。これは数ある種類の中から最適なタイヤを選ぶための基準となります。
- 直進安定性
- ドライ性能(グリップ性能)
- ウェット性能(グリップ性能)
- 低燃費性
- ライフ(耐摩耗性)
- 静粛性
- 乗り心地
どの性能を一番に考えるかは車のタイプとドライバーの好みによるところ。カタログで違いをチェックしたりお店のスタッフに尋ねたりすると、ピッタリのタイヤが見つかのではないでしょうか。
タイヤの種類と特徴
ここではタイヤの特徴と種類について調べてみました。
スポーツタイヤ
主にグリップ性能の高さを重視しています。加速時の食い付きやブレーキング、コーナリング時の高い接地性を実現するためのタイヤと言えます。スポーツタイヤには大まかに3種類あります。
- ピュアスポーツ:ドライ路面での高いグリップを誇る。
- プレミアムスポーツ:トータルバランス重視で全体的なグリップ性能をアップ。加速やコーナリングまで安定させた走りを実現。
- ストリートスポーツ:スポーツカーだけではなくセダンやミニバンにも使用できる。ふらつきや偏摩耗の抑制を図り安定した走りを追求。
コンフォートタイヤ
スポーツタイヤとは反対で、負荷のおおきな運動走行が苦手。しかし路面からの衝撃吸収や静粛性といった快適性能に優れたタイヤです。発進、曲がる、停止という基本性能だけでなく、走りや低燃費までをバランスよく兼ね備えているといえます。
コンフォートタイヤの中には、スポーツをベースにしたスポーツコンフォートと高速安定性と静粛性を考えたプレミアムコンフォートがあります。
ミニバンタイヤ
ミニバンは一般的にふらつきやすいので、タイヤが偏摩耗を起こしやすいという問題があります。
室内空間の快適性重視による背の高さが原因といわれていますが、これを解決するために、トレッド面のINとOUTそれぞれに剛性強化のパターンを取り入れ、異なる強度にすることで安定性能を高めたタイヤです。
スタンダードタイヤ
バランスの良い基本性能の標準モデル。サイズバリエーションが豊富で軽自動車からミドルセダンやミニバンまで様々です。コストパフォーマンスも良く、購入のしやすさにも定評があります。
SUVタイヤ
重量のあるボディを支え、乗り心地や静粛性に加えオフロードを走ることができる高性能なタイヤです。SUVは大きく分けるとオンロードとオフロードになります。その種類は3種類。
- H/T(Highway Terrain)=オンロード高速走行対応
- A/T(All Terrain)=オン・オフ対応のオールラウンド
- M/T(Mud Terrain)=オフロード対応
最近では運動性能に優れたSport terrainと街乗りのオンロードの快適性を高めたものもあり、S/Tと表示されているものも多く見かけます。
エコタイヤ
低燃費に優れ、燃費向上によるCO2の排出量を削減する、環境に優しいタイヤです。車の走行時には、下記の3つの抵抗が発生するといわれています。
- 走行時のタイヤの変形によるエネルギーロス
- トレッドゴムが路面との設置摩擦を起こすエネルギーロス
- 回転による空気抵抗が起こすエネルギーロス
これが、最近よく耳にする転がり抵抗です。エコタイヤはこの3つの抵抗をより少なくすることを実現したタイヤなのです。
オールシーズンタイヤ
ドライやウェット、さらにはちょっとした雪道まで走行を可能にした、季節を問わない新しいタイヤのことをいいます。
ホイールサイズとタイヤ性能の関係は?
いろいろな種類のタイヤがあり、その性能にはかなり違いがあることを見てきました。中でもスタッドレスタイヤは購入される人も多いかも。スタッドレスタイヤはホイールサイズが大きいと高額になってしまうことが多いですよね。
実は、価格を抑えるためにはタイヤの外径を変えないでホイールのサイズを小さくするインチダウンという方法があります。そのメリット・デメリットをみていきましょう。
インチダウンのメリット&デメリット
メリット
- タイヤの価格が安く買える
- 接地圧が上がり、滑りにくくなる
- ハンドル操作が軽くなる
- 轍(わだち)にハンドルが取られにくくなる
デメリット
- 見た目が気になる
- 乗り心地や操作感が少し柔らかくなる
インチダウンで注意が必要なのは、タイヤの外径を変えてはいけないということ。外径が大きく変わるとボディ内側のタイヤハウスやフェンダーに干渉したり、スピードメーターが狂ってしまったりと大きな影響が出る恐れも。
また、耐えられる荷重の制限であるロードインデックスが下がらないようにすることも必要です。
役割や性能をふまえた上で、タイヤの選び方は?
標準装備されているものと同じタイヤを選ぶ
タイヤには非常に多くの役割や性能があることがわかりましたよね。自動車メーカーは、新車の開発時に車の性能をハイレベルに引き出せる最良のタイヤを選んでいるのです。新車に装着されたタイヤはサイズも銘柄も重要。性能においてもかなりバランスが良いといえます。
また、輸入車に多いのが、メーカー認証タイヤという選択肢。自動車メーカーと共同でタイヤの開発を行い、基準をクリアしたタイヤだけに認証マークが与えられます。メーカーが推奨する純正タイヤとも言えますね。同じ銘柄であっても、認証があるなしでタイヤの性能が異なります。
価格で選ぶ
価格比較サイトなどで、安いタイヤを見かけたことがありませんか?実はこれらの多くは中国やタイといったアジア圏のタイヤメーカーが製造・販売を行っています。
タイヤメーカーといえば国内ではダンロップ、ブリジストン、ヨコハマ、ファンケル、トーヨーなどがあります。海外ではミシュラン、グッドイヤー、ピレリ、コンチネンタルが有名ですね。
このところハンコックやクムホなどの韓国メーカーのほかアジアンタイヤが市場に出回るようになりました。
クムホはジープやメルセデスの純正採用を勝ち取り、ハンコックはポルシェ、BMW、アウディを始め、トヨタ、ホンダ、日産にも新車装着タイヤとして実績を持つまでになっています。価格で比較して、上記のような実績のあるタイヤを選んでも良いかもしれませんね。
まとめ
車の維持費の中で意外と大きな出費になってしまうのがタイヤ。タイヤは消耗品なので、少しでも安いものを...と考えるのは当然ですが、安全を自分で買うことのできる唯一のパーツでもあります。
雨の多い日本では、ウェット路面に対する性能に気を配りたいもの。専門店での評判の良し悪しも、ひとつの判断基準になるかもしれません。
車に合ったタイヤを選ぶことが安全への近道になるのです。記事を参考にあなたにあったタイヤを選んでくださいね