2018年12月21日 (更新:2024年08月15日)
車のマフラーの音量を調整したい?調整方法を紹介します!
マフラーの排気音が大きすぎる場合や、一時的に排気音量を下げたい場合に重宝するのが、インナーサイレンサー。取りつけることで手軽に音量を下げることのできる便利なパーツです。インナーサイレンサーを使ってマフラーの音量を調整する方法や、その仕組みを解説します。
サイレンサーを使用して音量を下げる方法を紹介!
インナーサイレンサーというパーツがあります。細い筒状のパーツで、マフラーに取り付けて排気音量を抑えるためのパーツです。音量がわずかに規定を超えてしまう場合や、近所迷惑にならないように一時的に音量を下げたい場合に効果を発揮するパーツです。
サイレンサーで音量が下がる仕組み
マフラーの音量、細いパイプから太いパイプを通す際の圧力変化で音量を小さくすることができます。テールエンドにインナーサイレンサーを装着することで、一度マフラー径を絞り、再び太いパイプに戻すことで排気圧力を低下させ、排気ガスがもつエネルギーを減衰させるのがサイレンサーの仕組みです。サイレンサーの筒に小さな穴が無数に空けられたものや、その周りをグラスウールやスチールウールなどの耐熱繊維を巻いたものはさらに消音性能が高まります。
インナーサイレンサーの取りつけ
中間パイプのフランジに挟み込むタイプを取付けるには、マフラーを一度外しマフラーパイプの接合部に挟み込む必要があります。テールエンドに取り付ける脱着可能なタイプは、テールエンドの内径に適合するサイズのサイレンサーをリベットや溶接で取付ける必要があります。
電動バルブを使用すると音量を自由自在に調節できる!
サイレンサーの音量変化を面倒な脱着なしで実現するために、マフラー内に開閉可能なフラップバルブを設け、サーボモーターで開閉を制御する電動バルブ式サイレンサーが販売されています。マフラーパイプの内径にあったサイズの製品をマフラーのフランジ部に取りつけ、モーターを駆動する電源および制御配線車内に引き込み、運転席手元まで配線すれば車内からマフラーの音量を状況にあわせてコントロールすることができます。
おすすめ電動バルブサイレンサー
APEXi Φ70フランジ アクティブエキゾーストコントロールバルブ タイプA
アペックスより販売されている電動式エキゾーストコントロールバルブは、エンジン負圧を検知することでエンジン回転数に応じたバルブ開度を自動で調整できるモードを備えた電動バルブです。リモート式のコントローラーでモーター動かし、任意の開度に調整することも可能です。
スポーツマフラーで上品な音を出そう!
インナーサイレンサーは音量をコントロールできる便利なパーツですが、保安基準では「消音器の騒音低減機構を容易に除去できる構造でないこと」と規定されています。現在では脱着可能なボルト留めでは車検に通らないため、リベットか溶接でしっかりと固定する必要があります。
また、平成22年4月以降に生産された車はインナーサイレンサーの装着自体が認められていません。近年のスポーツマフラーは、音量そのものよりも心地よい音質にチューニングされた製品が多く販売されています。インナーサイレンサーを取りつけることは、楽器の調律を崩すようなものです。できることならインナーサイレンサーに頼らず、マフラーの消音機能だけで上品な排気音を奏でたいものです。
音質に優れるおすすめスポーツマフラー
音質に優れながら、国産主要車種を広くカバーするマフラーとして藤壷技研工業株式会社の「レガリス・シリーズ」と「オーソライズ・シリーズ」をおすすめします。平成22年4月以前の車種には、長い実績をもつ「レガリス・シリーズ」。
マフラーに関する法改正がおこなわれた平成22年4月以降の車種に最適化された「オーソライズ・シリーズ」がラインナップします。藤壷技研は自社に試験設備をもち、幅広いラインナップと、車種ごとに設計された高い品質のマフラーであることが特徴です。
FUJITSUBO レガリスR トヨタ アルテッツァ用
FUJITSUBO オーソライズS トヨタ 86/スバル BRZ用
まとめ
インナーサイレンサーは確実に排気音量を低下させますが、どんなマフラーの音でも小さくするものではありません、あくまで調整の範囲にとどまるものです。
インナーサイレンサーの装着は、大きな排気抵抗になるため、エンジン低回転域ではマフラーの抜け過ぎが抑えられトルクアップが体感できますが、高回転は排気が追いつかずにパワーが頭打ちになってしまいます。
また、適切な燃料制御がおこなわれずにエンジンの調子を損ねてしまう場合がありますので、インナーサイレンサー装着時はエンジン回転数を抑えて走行することをおすすめします。これらの注意点を考慮し、適切にインナーサイレンサーをご利用ください。