ランサーエボリューションX(CZ4A型)の情報を編集部が徹底的に紹介します!グレード別スペック、他車比較、カスタム例と、エボX情報を網羅します!

2018年05月24日 (更新:2018年05月24日)

ランサーエボリューションX(CZ4A型)の情報を編集部が徹底的に紹介します!グレード別スペック、他車比較、カスタム例と、エボX情報を網羅します!

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三菱の4WDスポーツセダン、ランサーエボリューション。その最終進化型がランサーエボリューションXです。この記事では、ランサーエボリューションXについて、グレード、他車比較、カスタム事例まで徹底解説します!

ランサーエボリューションX(CZ4A型)の基本情報

ラリー参戦のために生み出された4WDスポーツセダン、ランサーエボリューション。その10代目となるランサーエボリューションXが登場したのは2007年のことです。

設計的には4世代目となるCZ4A型ランサーエボリューションX、通称「ランエボX」最大のトピックは、何と言っても初代から搭載され続けていた4G63型エンジンに代わり、新開発の4B11型エンジンを搭載したことでしょう。オールアルミブロックのこのエンジンは、4G63よりも軽量であり、また可変バルブタイミング・リフト機構MIVECとの組み合わせによりトルクを増強、さらにレスポンスも向上されていました。

また、前モデルの6速MTに代わり、いわゆるDCTの一種であるツインクラッチSSTと呼ばれる新型トランスミッションが用意されたことも話題となりました。2ペダルであり、自動変速モードを備えたツインクラッチSST装着車はAT限定免許でも運転することができ、ランサーエボリューションⅦに用意された「GT-A」以来のオートマランエボと見ることもできます。

2016年に最終モデルの「ファイナルエディション」が販売終了するまで9年弱にわたって製造されたランサーエボリューションXは、シリーズに受け継がれてきたハイテク4WDスポーツとしての技術やキャラクター、そして新時代に向けた新しいテクノロジーをまとったランサーエボリューションシリーズの最後を飾るにふさわしい一台なのです!

ランサーエボリューションⅩのグレード&スペック

一口にランエボXといっても実は様々なバリエーションが存在します。この項ではそんなエボXのバリエーションの一部を紹介します。

ランエボX(CZ4A型)の沿革

と、その前にまずは登場から販売終了までのランエボXの変化を振り返ってみましょう。

2007年4月に発表され、10月に販売が開始されたエボXが最初の改良を受けたのは2008年10月のことです。この改良で最高出力が280PSから300PSに引き上げられ、また最上級グレードとなる「GSR-Premium」が追加されました。ちなみにこれ以降のエボⅩはテールランプの内部が一部ブラックアウトされているので、ここを見れば初期モデルかそうでないかを見分けることができます。

この年以降、エボⅩは年次改良という形でこの時期に毎年改良が行われるようになります。

2009年の改良では、各部の素材変更等による約1.5kgの軽量化やサイドスカートの大型化、GSR以上のグレードの内装の質感や静粛性の向上等が行われました。

2010年には、高着火性点火プラグの採用やエンジン制御・触媒の見直しにより排出ガスを削減するとともに燃費、エンジンレスポンスの向上が図られ、またツインクラッチSSTの制御の見直しやセキュリティシステムの強化なども行われました。

2011年、2012年にも同様に小改良が施され、性能面での変化こそあまりありませんでしたが、内装の質感の向上や安全装備の強化等が行われました。

そして2014年3月、ついにランサーエボリューションシリーズがXの生産・販売の終了をもって廃止されることが正式に発表され、同年7月に最後の改良が行われます。この改良によりドアミラーウィンカーが採用され、またRSグレード及びSST装着車の生産終了が告知されました。

その後本当のラストモデルとして2015年4月に発表された「ランサーエボリューション ファイナルエディション」の販売終了をもって、ランエボX、そしてランサーエボリューションシリーズの歴史は幕を下ろしました。

このように、ランエボXは発表から販売終了までなんと約8年にもわたって絶え間なく改良が施され続けてきたクルマです。その沿革はまさにエボリューション=進化の名に相応しいものと言えるでしょう。

ランエボ伝統の看板グレード:GSR

ランエボシリーズ登場時から設定され続けている、街乗り向けのメイングレードがGSRです。

歴代ランエボの中で最もプレミアムさがアピールされたランエボXではGSRグレードの装備が非常に充実しており、特に2007年に追加された「GSR-Premium」グレードでは本革レカロシートやBBS製ホイール、HDDナビゲーションシステムにロックフォード社製のプレミアムサウンドシステムなど欧州製ハイパフォーマンスカー波の豪華装備が用意されていました。

超一級の高性能を歴代ランエボの中でも最も優雅に、そして知的に楽しめるモデルがランサーエボリューションX GSRであると言えるでしょう。

ランエボのもう一つの顔:RS

ランサーエボリューションX RSの画像
引用元:https://221616.com/car-topics/20081009-a58544/
リアスポイラーが無く、16インチホイールを履いたランエボRS。

ストリートのハイパフォーマンスカーとはまた異なるランエボシリーズのもう一つの顔、それはジムカーナやダートトライアルといった競技で抜群の信頼性と走行性能を武器に戦うモータースポーツベース車としての姿です。

このニーズに応えるべくGSRグレードとともに初代から継続して設定され続けているのが、装備を簡略化し走りに特化したRSグレードです。RSにはGSRに標準装備されるオートエアコンや助手席エアバッグが用意されず、ヘッドライトもハロゲンランプが装備されるなど、徹底した装備の簡略化と軽量化が図られています。ちなみにエボX RSではそれまでのRSで標準で装備されていた大型リアウィングすらオプション扱いとなっています。

歴代最強となったランエボXの性能をコンペティションシーンで余すところなく使い切るために生み出されたスーパーウェポン、それがランサーエボリューションX RSなのです。

さらにパワーアップしたラスト・ランエボ:ファイナルエディション

2015年4月に発表されたランサーエボリューションシリーズのフィナーレを飾るモデルが「ランサーエボリューション ファイナルエディション」です。

シリーズ全体のラストモデルとしてなのか、あえて車名に「X」の文字が与えられなかったこのモデルは、GSRの5速MT車をベースとして1000台が限定販売され、ダーククロームメッキのフロントグリルモールやグロスブラックに塗装されたバンパーセンターとボンネットダクト、そしてリアトランクに輝く「Final Edition」のエンブレムなどにより、ランエボシリーズの最終モデルに相応しい高級感と凄みが与えられています。

特別なのは見た目だけではありません。メカニズム面でも、ナトリウム封入式エキゾーストバルブの採用により最高出力が313PSに向上しているのです。

このように、名実ともにランサーエボリューションシリーズの最終進化系と言える内容を持った本当のラスト・ランエボがランサーエボリューション ファイナルエディションなのです。

英国流の裏メニュー:FQシリーズ

ランエボシリーズは日本国内のみならず、海外でも日本製スポーツカーの代表格として非常に高い人気を持っており、一部地域では独自のグレードが用意されたこともありました。

多くのスポーツカーファンを擁するイギリス市場でも、エボⅦの頃から日本仕様にないハイパフォーマンスグレード「FQシリーズ」が用意されており、エボXにも「FQ-330」「FQ-360」「FQ-400」、そして「FQ-440 MR」の4種のFQモデルが設定されました(ちなみに通常グレードはイギリス仕様では「FQ-300」名で販売されていました)。

FQシリーズにはそれぞれの数字に合わせた最高出力が与えられ、それに合わせて各部の強化も行われています。

特に2009年に発表されたFQ-400はタービン交換やインタークーラー大容量化、ECUチューンといったエンジン周りの改良に、ビルシュタインのショックアブソーバーやアイバッハのサスペンション、アルコンのブレーキシステムの導入、さらにはカーボン製のエアロパーツや専用エアロボンネット、センター出しマフラーの採用といったチューニングカー顔負けの高度なモディファイが行われていました。

また、ランサーエボリューションシリーズの廃止が発表されてすぐに40台限定で発売されたFQ-440 MRはFQ-400の内容に加え、HKS製ターボチャージャー、専用コンピューター、Janspeed製の吸排気系パーツの装着によりなんと最高出力440PSを発揮し、日本円で845万円もの価格が設定されたにもかかわらず予約受付後わずか一時間で完売してしまいました。

日本製スポーツカーであるランエボXに英国の情熱が加えられて誕生した、最強の「裏ランエボ」とも呼べるモデルがこのFQシリーズなのです。

ランサーエボリューションX(CZ4A型)とランサーエボリューションⅨの比較

基本コンセプトを同じくしながらも、それまでのモデルと比べエンジンをはじめとする大きな変更が行われたランエボX。その進化度合いを第3世代型ランエボの最終型となるランエボⅨと比較しながら見ていきましょう。

エンジンの違い-4G63 vs 4B11

前述のように、ランエボシリーズ内でのランエボXの最大の特徴はエンジンにあります。まずはこの点に注目してエボXとエボⅨを比較してみましょう。

まずはエボⅨの4G63型エンジン。このエンジンの起源は1979年に発表されたランサーEX2000ターボ、通称「ランタボ」に搭載されたG63B型エンジンにまで遡ります。その誕生以来4G63は常に改良を受け続け、三菱のモータースポーツ活動を支えるエンジンとして不動の地位を確立しました。エボⅨに積まれる4G63はその最終進化型で、三菱のNAスポーティカーを中心に採用されてきた連続可変バルブタイミング機構MIVECを搭載しています。

4G63型エンジンの特色はまずその頑丈さにあります。鋳鉄製シリンダーブロックを採用したこのエンジンはエンジン自体が非常に強固な作りをしており、また古くから製造が続けられていたため信頼性も非常に高いのです。これはモータースポーツシーンでのハードな使用を考えると大きなアドバンテージでしょう。また長い間製造が行われていたので社外・純正ともにパーツの流通量が多いのもこのエンジンの特徴です。さらに、ロングストロークエンジンであるため低速トルクが太いのも4G63の特色と言えるでしょう。

次にエボXの4B11型エンジンです。このエンジンは三菱が2005年から採用している新エンジンシリーズ4B1型の一種で、型式こそ他のランサー・ギャランフォルティスに搭載されているものと同じですが、多くの部品がランサーエボリューション専用に軽量化・高剛性化されており、全く別物と言って良いエンジンに仕上がっています。当然ながら各スペックはエボⅨの4G63よりも向上しており、歴代ランエボで最強のエンジンとなっています。

4B11エンジンの特色はその軽さです。アルミブロックが採用されたことで、エボXの4B11はエボⅨの4G63より12kgも軽く仕上がっているのです。これによりエンジンの低重心化も図られました。また、ボア・ストロークを86×86とし、スクエアストローク化したことで高回転域での伸びが良くなり、またエンジンフィールも大幅に改善されました。

頑丈で弄りやすい4G63と、基本性能が高く軽量な4B11。設計思想は似ていても意外とそのキャラクターは異なっていますね。

サイズと重量の違い-小さくて軽いエボⅨと大きくて重いエボX

エボⅨとXのもう一つの大きな違いはサイズと重量です。まずはスペックで見てみましょう。

エボⅨ 全長:4455mm 全幅:1770mm 全高:1450mm ホイールベース:2625mm 重量:1410kg(GSR),1320kg(RS,5MTモデル)

エボX 全長:4495mm 全幅:1810mm 全高:1480mm ホイールベース:2650mm 重量:1520kg(GSR,5MTモデル),1420kg(RS)

このように、スペックで見るとエボXはⅨよりも明らかに大きく、重くなっています。これはベース車のランサー・ギャランフォルティスの大型化に伴う部分が大きいと思われます。

技術の向上によりこの大型化の中でもエボⅨと同等以上の性能は有しているエボXですが、ジムカーナなど軽さやコンパクトさが武器となるシーンではエボⅨの方が有利になりそうですね。一方で、高速域での安定性等は幅が広くホイールベースもやや長いエボXに軍配が上がりそうです。

まとめ

以上のように、同じランサーエボリューションでもⅨとXのキャラクターは意外と違います。

軽量コンパクトで頑丈、そして比較的安価で買えるエボⅨと、多少ボディが重くても基本性能が高く、安定感があって装備も豪華なエボX。

いかにも走り屋向けな前者とGTカー的な性格の強い後者のどちらを選ぶべきかは、あなたがどんなドライビングを楽しみたいか、そしてあなたの好み次第です。

ランサーエボリューションX(CZ4A型)のカスタム紹介

最後に、CARTUNEに投稿されているランサーエボリューションXオーナーの方々のカスタム例をご紹介します。

達也さんのランエボⅩ

R34型スカイラインGT-Rの純正色、ベイサイドブルーに全塗装された達也さんのランエボX。テストアンドサービスのVALDI SPORTエアロやGTウィングと合わせていかにもスポーツカーらしい雰囲気に仕上がっています。

トッティさんのランエボX

トッティさんのランエボXはノーマルの迫力を活かしながら、ラリーアートのフロントリップなどでさらにスポーティに仕上げられています。外装全体がモノトーンでまとめられていて、ちょっと大人っぽい雰囲気が醸し出されているのが良いですね。歴代ランエボの中でもGTカー的性格の強いXらしいカスタムと言えるでしょう。

takaさんのランエボX

眩しいイエローのボディカラーをまとったこのエボはtakaさんのランエボXです。KCSserviceのピンストライプなど細かい工夫も光るこのエボXですが、綺麗に仕上げられているのは外装だけではありません。内装には3連メーターが奢られ、エンジンのヘッドカバーも美しく塗装されています。また、takaさんはなんとご自分でECUチューンまでされているそうです。見た目から中身まで、トータルで仕上げられたエボXと言えるでしょう。

MITT-XさんのランエボⅩ

リップスポイラー以外は基本的にノーマルながら、他とは一味違う雰囲気を漂わせるMITT-XさんのランエボX。その秘密はリップやミラーに施されたオレンジの挿し色にあります。デリカD:5やアウトランダーなどに設定されている特別仕様車「アクティブギア」をイメージして入れられたというこの挿し色は、車体全体をよりロー&ワイドに見せつつ存在感を発揮するのに一役買っているのです。細かな工夫一つで外装のイメージは大きく変えられることを示す好例と言えるでしょう。

終わりに

以上のように、ランサーエボリューションXは、「ランエボ」シリーズの最終進化形にふさわしい走行性能やプレミアムさをもったハイレベルな4WDハイパフォーマンススポーツセダンであり、その輝きは今尚失われていません。

車好きなら一度は国産ハイパフォーマンスカーの雄である「ランエボ」の最終進化形のハンドルを握ってみたいものですね。