2018年04月13日 (更新:2022年10月18日)
ロードスターND型のグレードや世代の違いを徹底解説!ユーザーカスタム例も紹介!
ロードスターND型はシリーズの4世代目となるモデルでありマツダの技術と魂が込められたオープンカーです!今回はそんなロードスターND型のグレードや世代による違いを解説。またCARTUNEユーザーによるカスタム事例を紹介しています。
ロードスターの変遷
初代にあたるNA型ユーノスロードスターは、1989年から1997年の間に販売されていました。ちなみに、バブルの崩壊でユーノスの名が廃止されたため「ユーノス・ロードスター」と称されるのはこのNA型のみ。1.6Lのエンジンを搭載し、リトラのヘッドライトを採用したモデルです。
続いて1998年から2005年まで販売されたのが、2代目のNB型ロードスター。横長の細めのヘッドライトとコンパクトなボディが特徴で、エンジンはNA型の1.6Lエンジンを改良した1.8Lエンジン搭載しています。カスタムパーツが豊富で、現在でもカスタムされた車をよく街中で見かけます。2000年に生産台数は53万台を越え、「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスにも認定されました。
3代目のNC型は2005年から2015年まで販売されていたモデルで、笑っているようなバンパーが特徴です。ボディが一回りほど大型化され、オーバーフェンダーを付けたようなフェンダーアーチが魅力のひとつになっています。エンジンも排気量を上げ、2.0Lエンジンが搭載されました。
これら旧型の良いところを踏襲しつつも新たなテーマを取り入れたモデルが、今回ご紹介する4代目ロードスター、ND型です。
ロードスターND型ってどんな車?
ND型ロードスターが登場したのは2015年。マツダ車はその頃からデミオやアクセラ、CX-5など主要車種のフロントマスクがほぼ統一デザインになっており、もちろんロードスターにもそのデザインテーマが取り入れられています。マツダの車作りには、運転する楽しさ、人馬一体を目指した素直な応答性などが反映され、高い走行性能が叶えられています。
快適なミニバンや自動運転技術が向上する中で、「自分で操縦する楽しさ・喜び」を感じられる車を作り続けるマツダだからこそ出来る完成度の高さがロードスターには込められています。ND型ロードスターは、1.5Lエンジン搭載のロードスターと2.0Lエンジン搭載のロードスターRFをラインナップ。RFは自動でハードトップのルーフが開閉するので作動時のトランスフォーム感にはなんとも言えない感動を覚えます。
NCからNDへ。ロードスターの進化
NDロードスターとNCロードスターの排気量の比較
ロードスター(ND型)
- 排気量:1,496cc
- 最高出力:131ps/7,000rpm
- 最大トルク15.3kgf・m/4800rpm
ロードスター(NC型)
- 排気量:1,998cc
- 最高出力:170ps/7,000rpm
- 最大トルク:19.5kgf・m/5000rpm
NDロードスターとNCロードスターの車重の比較
- ND型:990-1,060kg
- NC型:1,090-1,140kg
NCロードスターからNDロードスターへの進化の解説
大きな違いの一つは、排気量。ND型からスカイアクティブテクノロジーを採用した直噴エンジン「SKYACTIVE-G 1.5」が採用されています。これは以前のNC型に搭載されていた2.0Lエンジンよりも小さく、また出力も下げられています。
しかし、NC型に比べて軽量化されたこと、そしてスカイアクティブテクノロジーにより、より低い回転数から最高トルクを発生するようにエンジンの出力特性が変更されたため、全体的な走行性能においては見劣りはしないといった評価が多いです。
もう一つの違いは、先述した通り、車重が軽くなったことです。ロードスターは、初代NA型が発売されてからNC型に至るまで、改良の度に重くなり続けてきました。しかしNC型からND型へのモデルチェンジの際には約100kgの軽量化を実現、NA型に近い車重になっています。
NDロードスターの発売年月・販売台数
ND型ロードスターが発売されたのは2015年のことです。発売一か月後の販売台数は、月間販売目標500台に対して、なんとその10倍である5042台を実現!発売当初から販売台数が絶好調だったのは、そのブランド力と、新技術による進化が、ユーザーにとって非常に魅力的に映ったからでしょう。
NDロードスターの開発コンセプト紹介
ロードスター(ND型)のテーマは原点回帰。初代NA型の良さを現代的な形で取り戻すことが目標でした。大型化、重量化したNC型で失われた「人馬一体」感を取り戻すということがコンセプトだったのでしょう。
この開発コンセプトはND型のスペックに大きく反映されており、エンジンにしても、車体重量にしても、NC型よりも小型化が行われています。そこには、「NA型にあった軽さから生まれる、運転することの楽しさ・車との一体感を取り戻す」という開発陣の思いが込められているのでしょう。
ロードスターND型のグレード&スペック
ロードスターRFとロードスターND型グレードSのスペック比較!
ロードスターND型RF
ロードスター(ND型)にはRFと呼ばれるモデルが存在しますが、実はこのRF、ロードスター(ND型)の中でも異彩の存在。搭載するエンジンの排気量や、車体重量などが他のモデルと大きく異なります。
ロードスターよりもパワフルな2.0Lエンジンを搭載し、トランスフォーム感を味わえるハードトップが備わったロードスターRF。より走行性能にこだわり、価格もロードスターより高価なだけあってベースグレードから装備が充実しています。
パワーリトラクタブルハードトップをはじめ、アルミホイール、マルチインフォメーション ディスプレイ、7インチWVGAセンターディスプレイ、脱着式カップホルダーなど、ほしい装備はベースグレード「S」でも備わっています。
上位グレードである「VS」はロードスターでいう「Caramel Top」のようなおしゃれ系のグレードです。ロードスターのデザイン性の高さをさらに高める3つのインテリアカラーが設定されています。
スポーティな「ブラック」、優しい印象のベージュカラー「スポーツタン」、おしゃれさを引き出すブラウン「オーバーン」。乗り手の好みや個性に合わせて3色からインテリアカラーを選ぶことができるので、走りだけではない、おしゃれな相棒になってくれることでしょう。
最上位グレード「RS」にはビルシュタイン製ダンパー、インダクションサウンドエンハンサー、BOSEサウンドシステムなど走行性能はもちろんドライブをより楽しくしてくれる装備が備わっています。
排気量 | 1,997cc |
---|---|
最高出力 | 158ps/6000rpm |
最大トルク | 20.4kgf/4600rpm |
重量 | 1,100kg |
ロードスターND型の3つのグレードを紹介!
「S」グレード
「S」は一番ベーシックなグレードです。値段もリーズナブルで、¥2,494,800円から購入可能となっています。「S」には6速MTのほかにも6速ATもラインアップされています。スポーツカーに乗りたいけど、マニュアル車の運転には自信がないという人にもおすすめです。
「RS」グレード
「RS」グレードは上質な走りを求める人向けのグレードとなっています。そのため装備も充実しており、内装に関しては「S」グレードには標準装備されていないセンターディスプレイや、フルオートエアコン、RECARO社製シートが装備。またそれ以外にも、トルセン式LSDやフロントタワーバーなどが装着されている点が特徴です。これらの装備により、お値段も「S」グレードに比べると高く¥3,207,600円からと設定されてます。
「NR-A」グレード
「NR-A」はモータースポーツベースグレード。サーキットやジムカーナなど、競技をやりたい人のためのグレードです。特徴としては競技専用部品をオプションで装着することができる点が挙げられます。牽引フックやロールバー、MAZDASPEED製のフルバケットシートをオプションで装着することができるのです。もちろん、競技をしない人でも購入可能。競技を始めたい人や、競技車を乗り換えたい人におすすめのグレードです。
ユーザーレビュー
ロードスター(ND型)のCARTUNEユーザー、ユーザーレビュー
初めてのマイカーにもかかわらず一目惚れして購入してしまいました。運転も上手くありませんが乗るたびハッピーな車なので上手く付き合っていきたいです^ ^
「乗るたびハッピーな車」という言葉がロードスターの魅力を的確に言い表しています。オープンカーの爽快感、そして人馬一体となってクルマを走らせる歓びを手の届く価格帯で届け、人々を幸せにするクルマ。それこそがロードスターなのです。
NBから乗り継いでロードスター歴17年目に突入^_^NAからNDどれを選んでも楽しいですよね!
ロードスターシリーズは、先述したNC型とND型の違いのように各代ごとに個性はありますが、基本的には同じコンセプトのもとで開発され続けていました。そのためこの方のようにロードスターからロードスターに乗り換えるユーザーも多いのです。ロードスターの魅力の濃さが伺えますね。
今週の木曜日にNDロードスター納車しました!赤いボディカラーに惚れ惚れする!念願叶いました!!
NDロードスターに採用されている赤は近年のマツダのイメージカラーである「ソウルレッドプレミアムメタリック」です。その美しい輝きはエッジの効いたNDロードスターのデザインによく似合います。また、2017年には初代NAロードスターに設定されていた「クラシックレッド」を纏ったNDロードスターも限定販売されました。
ロードスターND型におすすめのカスタムパーツ5選
【ホイール】RAYS RACING TE37 Sonic
RAYSのVOLK RACING TE37 Sonicは軽さが特徴のホイールはです。デザインは、硬質感のある6スポークデザイン採用。スポーツホイールのスタンダードとして親しまれているデザインだけあり、しっかりと存在感を放ってくれるでしょう。また、バリエーションが非常に豊富なところも大きなポイントです!
【車高調】HKS HIPERMAX R
HKSが販売しているハイパーマックスダンパー Rはスポーツ走行における操作性と公道での乗り心地を追求した車高調となっています。短筒式のダンパーを採用することでローダウン時でも高い走行性能を実現。部品の一部にアルミ部材を採用しているのでばね下重量も軽減することができます。新たに実装された新形状のニードルのおかげで、ハンドリングと乗り心地の向上も図られています。
また、この車高調には30段階の減衰力調整機構が備わっており、市街地からサーキットまで、用途に合わせて減衰力のセッティングが可能ですので、幅広いシーンで使用することが出来ます。
安心な長期間保証
保証期間が長いのもハイパーマックスダンパー MAX4 GTの特徴で、購入から2年間もしくは走行距離4万キロまでの保証がついています。さらに、保証期間が過ぎてしまってもオーバーホールが可能で、高額な車高調ですが中古品や低価格なものを選ぶことで、予算を抑えることも可能です。しかし、車高調は非常に精密かつ重要なパーツなので、中古品を購入する際はしっかりと吟味してください。
【ディスクローター】KWM製 KBX3015
ロードスターND型向けのKWM製KBX3015 ディスクローターはスチール素材に特殊成分とカーボン繊維を組み合わせることで従来のディスクローターよりも軽量・耐ゆがみ性を実現しています。
さらに、表面にはパーライト+フェライトによる処理が施され、サビの進行を抑えるだけでなく耐熱性や吸音性も向上させています。
また、独自スリットの採用により、パット表面を均一にクリーニングすると同時に冷却性能の向上も果たしています。価格は、フロント用が36,500円、リア用が31,000円となっています。
【シート】ESQUELETO TYPE7 HANS
ロードスター専用フルバケットシートであるTYPE7 HANSです。シート本体の材質はFRPもしくはカーボンケブラー、シート表皮はファブリック・メッシュ・ウルトラスエードの3種類から選べます。パンチング加工を施したウルトラスエードはブラックカラー専用オプションではありますが、車内のスポーティーさを強調すると同時に上質感も堪能したいのであれば、間違いなくウルトラスエードがおすすめです。
また、オプションでシートヒーターを取り付けることも可能になっています。
【ステアリングホイール】AUTOEXE スポーツステアリングホイール MND1370-03
AUTOEXEが販売しているロードスター用スポーツステアリングホイールです。こちらの製品は、純正品のステアリングスイッチやエアバッグをそのまま流用できるタイプとなっています。純正ステアリングホイールと同等の利便性や安全性を実現している優れものです。
純正ステアリングと比べ直径を10mm小径化しているため、クイックな操作性を堪能することができます。また、表皮は本革でガングリップ形状を採用しているので、握り心地がよく、車内のドレスアップにも最適です。DIYで取り付けることも可能ではありますが、エアバッグが誤作動を起こしてしまう危険性もあるので、取り付けの際は車用品店や整備工場に任せるようにしましょう。
ロードスターND型のカスタム紹介!
ざわさんのロードスターND5R
正統派のスポーツ系カスタムが施されています。ロードスターND型が持つ美しいスタイリングはそのままに、エアロパーツでスポーティーさを強調しています。スポーツカーとしてはややおとなしい印象のあるフロントマスクも、オートエクゼのフロントバンパーへと交換することで攻撃的な顔つきへと変貌を遂げています。
リアスポイラーは控えめですが、それゆえに4代目ロードスターのイメージを一切損なっていません。足元にはRAYSのTE37 SAGAが装着されており、力強い6スポークデザインがロードスターにスポーティーな印象をプラスしています。走行性能や街乗りでの使い勝手を考慮した、程よいローダウンもグッドです。
ゆばさんのロードスターND5RC
大胆なデザインのホイールときちんと合わせられた足回りがNDロードスターのデザインの新たな一面を発見させてくれますね。
goroさんのロードスターND
ど迫力のワイドフェンダーが装着されていますが、見事に全体のラインと調和しています。
SHooooTさんのロードスターND
TE37 Sonic装着っ!軽くてつらつらで反りかっこよっ!
国産スポーツカーの定番ホイール、レイズTE37はこのようにNDロードスターにも似合います。どことなくレーシーな雰囲気が出ますね。
6NDさんのロードスターND
ODULA R-specマフラー取付けました
サウンドもさることながら、ドレスアップ面でもマフラーエンドの焼き色の美しさが際立ちます。
Wakaさんの マツダ ロードスター ND
NDロードスターのヘッドライトをイカリング&モノアイ加工していただきました!ノーマルのスモールランプもブルーLEDに交換していただましたฅ(=・ω・=)ฅ
イカリング&モノアイ加工により違和感なく、それでいて純正とは一味違う表情が演出されています。
けんさんのロードスターND5RC
見た目、特にリア回りの印象を大きく変えるウィング。ロードスター用に様々な形状が出ているので、自分にあったカスタムができます。しかし、このロードスターに装着されているウィングはなんと箱スカ用!かなり珍しいカスタムですが、意外や意外、合っていてカッコいいですね。オーナーの個性が光る1台です。
クラシックな形状でありながら、NDロードスターのボディラインとの組み合わせは非常に斬新に見えます。まさにオンリーワンの流用カスタムと言えるでしょう。
箱スカ用のハネ。本家さんとパシャリ(・∀・)NDの発売される前から付ける気マンマンで購入。知る限り他に付けたNDはいないのが良いな
まぴこさんのロードスターND
ブラックのボディカラーでリップを水色にしたカスタム。黒には赤を合わせる方が比較的多い中、鮮やかな水色を合わせるところに個性を感じさせる1台です。
えびあれさんのロードスターND5RC
社外フロントバンパーを装着した1台。バンパーが変わると一気に印象が変わりますね!ロードスターの良さを残しつつ、輸入車のような雰囲気もある素敵なカスタムです。
カズヤさんのロードスターRF
シンプルさの中にも細かなこだわりを感じさせる一台。ボンネットのダクトやリップ、車高、ホイール、どれをとってもやりすぎ感がなくまとまりのあるカスタムです。
まとめ
ND型ロードスター・ロードスターRFについてご紹介しました。現行モデルではダイハツ コペン、ホンダ S660とロードスターしか国産オープンカーは販売されていません。普通車という括りでは唯一無二の存在で、ライバル車は必然と輸入車になってしまうジャンルですが、軽量で排気量もライトなモデルはそう多くありません。
国産スポーツカーでオープンカーに乗りたいという方には選択肢がロードスターしかないという状況ではありますが、満足のいく楽しいカーライフを送らせてくれるだけの要素は揃っています。いつかは国産オープンカーを!と考えている方は、ぜひ試乗で「人馬一体」の楽しさを体感してみてくださいね。
またロードスターはモデルチェンジを繰り返しながら、長きにわたってファンから愛されている1台です。オーナーの皆様には、ぜひ長く大切に乗っていただきたいですね。
CARTUNEでは、今後も車種別徹底解説を行っていきますので、お楽しみに!