2017年11月28日 (更新:2020年06月08日)
サーキットデビューは、まず装備から!レーシングシューズの特徴や選び方について紹介!
レーサーが身につけるレーシングギア。その中でもペダルの操作や感覚に関わってくるのがレーシングシューズです。ドライビングシューズとの違いとは、またサイズといった選び方、そしてそもそもドライビングシューズとは何かという点まで紹介していきます!
レーシングシューズとは
レーシングシューズは車を走らせるのに特化した靴
そもそもレーシングシューズとは?という疑問をまずは解消していきましょう。レーシングシューズとは一言で言うと名前から分かるように、サーキットでレースをするために作られた靴です。レース用というのは、具体的にどういうことなのか。レーシングシューズの特徴を紹介していきます。
レーシングシューズは底(ソール)が薄い
レーシングシューズは靴底が非常に薄く作られている物がほとんどです。ペダルから伝わってくる情報をしっかりとキャッチし、また足の細かな動きをそのままペダルに伝えるためには薄い靴底の方が有利です。どのくらい薄いかと言いますと、踏んだ小石が明確に分かるほど。
レーシングシューズは靴底がなめらか
また靴底の話ですが、それほどまでに靴底は運転をする上で重要なポイント。レーシングシューズの靴底は、私たちが日頃履く靴とは違い、ソールのミゾ以外にへこみやでっぱりが一切ありません。一枚の板のように靴底が貼られていて、かかと部分まで靴底が伸びています。靴底がなめらかなのは、ペダルを踏み変える時に靴底がどこかに引っかからないようにするためで、靴底がでこぼこしていると車の床やペダルに引っかかってしまい、思ったような操作ができなくなってしまいます。
レーシングシューズはフィット感が強い
より多くの情報を足元からキャッチするために、足にピッタリとフィットするのもレーシングシューズの特徴。幅も狭めになっていたりして靴と足が一つになったようなフィット感を与えてくれます。
レーシングシューズのメリット
では実際に、紹介してきた特徴がどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。レーシングシューズを履くことで得られるメリットの紹介です。
レーシングシューズはペダルが操作しやすい
全開走行でタイムを出そうとすると、タイヤを限界まで使ってあげられるかどうかが一つのカギになってきます。そこで重要になるのが細かで正確なペダル操作です。レーシングシューズでは靴底が薄いことから、足を少し動かした時の動きがそのままペダルに伝わります。ミリ単位で操作を行いたいという時に、靴底が薄い方がより精度の高いペダル操作ができるようになるはずです。また、かかとにもソールが貼られているのでかかとを軸にしたアクセルワークもよりやりやすくなりますよ。
レーシングシューズは踏み間違いを防止する
レーシングシューズはフィット感を出すために、幅が狭めに作られていることが多いです。これはペダルを踏む時の感覚だけではなく、ペダル操作の正確さにも関わってくるんです。幅が狭いのでアクセルからブレーキに足を移した時に、小指でアクセルを踏んでしまうといったようなミスを無くすことができます。また、引っかかりが無いのでもし間違ったペダルを踏みそうになっても、滑って足が離れてくれます。
レーシングシューズは感度を向上させる
靴底が薄くなったことで、車全体に対しての感度が向上します。ペダルから伝わってくる振動や踏みごたえがこれまでよりもダイレクトになるので、伝わってきた情報に対する操作のフィードバックもより早く正確になります。
ドライビングシューズとの違いは?
レーシングシューズとドライビングシューズの違いは?
近頃ではファッションアイテムとしてドライビングシューズが売られていることもありますが、PUMAやSPARCOといったメーカーのしっかりしたドライビングシューズであれば運転においてレーシングシューズと似たような効果を得ることもできます。しかし効果が同じであればレーシングシューズは必要ないはず。ドライビングシューズとレーシングシューズの決定的な違いとは一体何でしょう。
安全性
ずばり、ドライビングシューズとレーシングシューズの違いとしては、何よりも安全性です。ドライビングシューズが公道で車を運転したり、街中を歩くのを想定して作られているのに対して、レーシングシューズはレース中の強いペダルワークやアクシデントからドライバーを守る目的も含まれています。レーシンググローブの解説でもお話しましたが、レース中は肌が露出してはいけません。かかとまでしっかりとした素材で包んでくれるレーシングシューズは、ドライビングをサポートしてくれるアイテムでもあり、足元を保護してくれる防具でもあるんです。
規格
レーシングシューズと似た物でカート用のシューズが売られていますが、こちらは難燃性ではないことがほとんどです。カートと異なり火災のリスクが大きい車のレースでは、クラッシュの際に燃えない、破れないといった耐久性が非常に重要になってきます。そういった耐久性を証明するものとして、レーシングシューズといったレーシングギアにはFIA8856-2000といった規格が設けられています。大規模なレースになればなるほど規格に通った物しか使うことが許されません。
レーシングシューズの選び方
ここまでで、サーキットに行く方であればレーシングシューズは是非持っていたいアイテムということがお分かりいただけたでしょうか。実際に装着してみると、普通の靴に満足できなくなってしまうドライバーさんも少なくなく、専用品ならではの魅力を体感できます。買ってみようと思った方に向けて、選び方も紹介します。
レーシングシューズの規格
まずは、どのような使い方をするかを考えましょう。国内A級ライセンスが必要になるレース(86レースなど)ではドライビングシューズとの違いでお話したように、身につけるアイテムもレギュレーションで決められていることがあります。JAF認定された物や、先ほど解説したFIA基準8856-2000に通過した物がそういったレースで使用できるようです。レースに出ない方であれば、特に規格を気にする必要はありません。価格や履きやすさ、操作のしやすさを重視して選びましょう。ちなみに、サーキットに行かないという方やこれからサーキットに行ってみたい、という人で足元が気になるようであれば、レーシングシューズよりもスパルコやPUMAのドライビングシューズを選びましょう。レーシングシューズよりも手にとりやすい価格で、仰々しくないデザインなのでドライビングスキル向上の第一歩としてはぴったりです。
レーシングシューズのサイズ
サイズは緩くなってしまうよりは、少しキツい方がミリ単位での操作をしたい全開走行時には合っています。つま先やかかとに隙間があると、的確なペダル操作ができなくなってしまうからです。履いてみると、足の幅が広めの方はサイズが合わないものばかりに感じられるかもしれません。ですが革で作られている物もありますので、幅がキツくても使っている内に伸びてきてフィット感が増してきます。ですが、少なくとも親指は自由になるくらいの幅があるとペダル操作の細かさが変わってきますので、お店で試着したりして自分に合うものを選びましょう。
レーシングシューズの靴底
レーシングシューズのキモとなるのが靴底です。靴底で見てほしいポイントはミゾと厚みで、実際に使う場面から逆算して考えていくのがいいでしょう。
まずはミゾについてです。靴底にどの程度ミゾが掘られているのか、そのミゾがどのような形かという点に注意します。例えば、サーキットでしか走らないという方であればレーシングシューズを履いて外を歩くことはないですよね。そういった車内限定の使い方であれば、ミゾが無いレーシングシューズの方が良いです。一方で、ラリーのように濡れた路面を歩く可能性があるのなら滑り防止として少しのミゾが欲しいところです。
次に厚みですが、厚みは外を歩くかどうかの他にも、ペダルの形によって考えていきたいところです。ペダルが大きければ長時間踏んでいても疲労は少ないですが、小さいペダルですと靴底が薄い分、一箇所に力が集中して疲れてしまいます。数ミリの違いにはなってきますが、最低限の厚みが必要かどうかも考えておくと良いですね。
レーシングシューズのメーカー・デザイン
いわゆる見た目です。レースに出るならレーシングスーツとグローブ、シューズが一つのメーカーで統一されていると一気にプロフェッショナル感が出てきますね。グローブとシューズだけでも、同じメーカーで用意していれば周りには本気感が伝わります。最近のレーシングシューズはデザインも抱負ですので、車や服装と合うものを選んで可愛がってあげましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。アマチュアだから、レースには出ないからという方でも運転技術を向上させるためにレーシングシューズを身につけてみる価値はあるはず。車にこだわりを持つからこそ、身の回りの道具にもこだわっていたいですよね。まずはドライビングシューズを身に着けてみるだけでも運転や心構えが変わるはずです。サーキットにバンバン行くベテランさんから、安全運転第一の初心者さんまで、CARTUNEならたくさんのユーザーさんがあなたを待っています!アプリをインストールして、愛車を紹介してみましょう!
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