純正クラッチVS強化クラッチ!快適性と運動性、どちらを取る!?

2017年11月30日 (更新:2018年08月31日)

純正クラッチVS強化クラッチ!快適性と運動性、どちらを取る!?

チューニングカー雑誌などで強化クラッチという言葉を見たことはありませんか?またクラッチを強化されたものに交換し、シャラシャラと音のしている車を見たことがある方もいるのではないでしょうか。今回はそんな強化クラッチについて解説します。

引用元:ケイアイファクトリー

そもそも強化クラッチとは?

クラッチがエンジンの出力をミッションに伝える役割を果たすためにある、ということはこの記事を読んでいる多くの方々がご存知でしょう。また、エンジンパワーを上げたり、スポーツ走行の際に大きなパワーを一気に伝えたり、タイヤのグリップを極端に上げるとクラッチにかかる負担が非常に大きくなり、滑りやすくなってパワーの伝達がしづらくなってしまうということをご存知の方もいるのではないでしょうか。

強化クラッチはそのような状況でもクラッチが簡単に滑ってしまわないようにし、パワーの伝達力を高めるためのパーツです。多くの場合、クラッチディスクを金属製やカーボン製のより摩擦力の高い素材のものに交換し、またクラッチカバーをより高い圧着力を持つものに交換してクラッチ容量を増したものを強化クラッチと呼びます。

強化クラッチの分類・種類

カーボンクラッチとメタルクラッチ

引用元:寺坂自動車
強化クラッチをクラッチディスクの材質で分類するとこの二種類に分けられます。

カーボンクラッチ

カーボンクラッチは温度による滑りやすさの変化が非常に大きく、走り始めたばかりの温度が低い状態では滑りやすくクラッチが緩やかにつながるため街乗りもしやすいですが、温度が上がってくると滑りにくくなるためパワーの伝達効率が上がりスポーツ走行向きになります。また、カーボンクラッチは他の材質のものと比べて非常に軽いため、エンジンの吹け上がりなども他の材質のものと比べて良くなります。

メタルクラッチ

一方、メタルクラッチはあまり温度に左右されず、どんなコンディションでもしっかりと繋がります。さらに、比較的値段が安いのもメタルクラッチの特徴と言えるでしょう。これは非常にメリットの多いカーボンクラッチが登場してもなおメタルクラッチの人気が衰えない背景の一つでもあります。また、近年はこれらの二種類に加え、普通磨材に銅線を織り込み、ある程度の滑りを許容し街乗りにも対応しつつも純正品よりも滑りにくいカッパーミックスと呼ばれる材質のものも存在します。

強化クラッチのメリット

エンジンパワーの伝達力の向上

引用元:Super Chevy.com

これまでも何度か述べていますが、強化クラッチの最大のメリットはこの点でしょう。クラッチを強化することでクラッチが滑ってしまうことによるエンジンパワーのロスを減らし、純正状態をはるかに超えるパワーや急激な操作による大きな負荷が加わってもエンジンのパワーを余すことなく駆動輪に伝えることができるようになるのです。

このメリットは一見ハイパワーなチューニングカーやレーシングカー以外にはあまり関係ないように見えますが、純正状態のエンジンパワーとクラッチの組み合わせでもロスは発生しているため、純正に近くパワーが比較的低い状態でもこのメリットは十分享受することができます。

寿命の長さ

引用元:Gooパーツ

クラッチは滑ることで少しずつ擦り減っていき、ある程度までそれが進むとパワーの伝達能力を失ってしまうことはご存知かと思います。強化クラッチはこの滑りを減少させるため、純正品のクラッチと比べその寿命は非常に長くなっています。また、純正品ではあっという間に擦り減ってしまうような荒い操作を繰り返しても、強化クラッチであれば耐えることができます。

音によるドレスアップ効果

引用元:declutched.com

強化クラッチのメーカーや製品の種類によっては、クラッチを切った際にシャラシャラというような金属音がするものもあります。この音によりミーティング等の移動の際に目を引いたり、レーシングカーのような雰囲気を演出することができるので、ドレスアップアイテムとしても強化クラッチは有効です。また、メーカーや製品ごとにこの音も少しずつ違うので、自分が好きな金属音を発生させるクラッチを選んでみるのも面白いですね。この金属音は強化クラッチの構造によって発生しないものもあるので、どれが金属音のするクラッチかはメーカーや販売店に問い合わせて確認してみるのが良いでしょう。

強化クラッチのデメリット・注意点

クラッチ操作が難しくなる

強化クラッチの一番大きなデメリットとしてあげられるのは何と言ってもこの点でしょう。先述のように強化クラッチは純正品のクラッチよりも滑りにくいように作られています。そのため、わざとクラッチをある程度滑らせながら細かく調整する、いわゆる「半クラ」と呼ばれる操作をすることが非常に難しくなっています。このため、街乗りなど通常多く半クラを使用する場面での操作が非常にシビアになってしまいます。

クラッチペダルが重くなる

引用元:PakWheels

多くの強化クラッチには、クラッチディスクをより強力に押し付けるために圧着力の大きいクラッチカバーが採用されています。このため、クラッチを切る際に純正品よりも大きな力が必要になるため、強化クラッチを装着するとクラッチペダルが比較的重くなってしまいます。これに上記の操作のシビアさも加わって、特に渋滞の際などはクラッチペダルを踏む左足がつってしまうことなどもあります。ちなみに近年ではこの点に対応するため、クラッチペダルを踏む力を補助してくれるようなパーツも販売されています。

他の部分に負荷がかかる

先述のように、強化クラッチ自体は滑りにくいため寿命は長いですが、滑りにくいが故に、クラッチが滑ることによって吸収されていた負荷が駆動系など周りの部分にそのまま伝わってしまうため、他の部分に大きな負荷を与えてしまうことがあります。強化クラッチを装着する場合はその周りの部分もきちんと強化しなければ車全体の寿命を縮めてしまうのです。

終わりに

いかがでしたでしょうか。このように、強化クラッチは車の運動性のを向上させるのに非常に有効なパーツですが、特に日常的な使用について多くのデメリットも存在します。読者の皆さんも自分が愛車に求める要素や使い方を考えて、強化クラッチを装着するべきか否か、また装着するとすればどのメーカーのどの製品を選ぶのが良いか、よく検討してみましょう。

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