メタルキャタライザーやスポーツ触媒を徹底解説！メリットや装着時の注意点も解説

自動車のエンジンから出る排気ガスには有毒物質が含まれています。排気ガスに含まれる有毒物質は大気に放出される前に、「三元触媒」という装置を通って除去されます。三元触媒の中は蜂の巣の断面のようになっていて、有毒ガスはそこで浄化されます。

しかし、触媒は排気抵抗のもととなる装置でもあります。排気抵抗の低減だけを目指すのであれば触媒は撤去してしまうのが理想ですが、それでは環境基準や騒音基準が満たせず車検不適合となってしまいます。そこで登場するのが「メタルキャタライザー」です。メタルキャタライザーは有毒物質を撤去する機能を保ちつつ、排気抵抗の低減を図った触媒です。

では、メタルキャタライザーにはどんな効果があるのでしょうか。

メタルキャタライザーを装着することでエンジンがパワーアップします。性能の良いメタルキャタライザーに交換すると馬力・トルクともに向上します。

メタルキャタライザーは排圧を低減させることでターボチャージャーの負担を軽減します。ターボチャージャーの負担が軽くなるとブースト圧の立ち上がりが早くなります。ターボ車ではより強いパワーをより速く得られるようになります。

メタルキャタライザーによって排気効率が向上すると、エンジンの吹け上がりがスムーズになります。吹け上がりがスムーズになるとスロットルレスポンスが鋭くなります。鋭いレスポンスを実現するとより意のままに運転できるようになります。純正触媒からの交換でドライバビリティの向上が期待できるでしょう。

では、メタルキャタライザーの取り付けにはどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。車検対応のメタルキャタライザーの価格は車種専用設計となるため、約10万円から約30万円となっています。低価格のものでは数万円から実施できるマフラー交換と比べ、メタルキャタライザー装着にかかる費用は大きいと言えます。

かかる費用は大きいものの、得られる効果も大きいメタルキャタライザー装着。では、取り付けに伴う注意点にはどんなものがあるのでしょうか。

車検対応をうたい市販されているメタルキャタライザーは音量規制に適合するように作られていますが、これはマフラーなど排気系が触媒以外純正状態であることを想定しています。マフラーやエキマニなど排気系パーツを社外品に交換している場合、音量が大きくなってしまい車検に通らなくなってしまう可能性があります。

触媒が純正の状態でマフラーを社外品に交換していて、音量規制ギリギリの場合は車検に合格するのは厳しくなってしまいそうです。 メーカーにマフラーとの組み合わせを伝え、車検対応かどうか聞いたり、交換した後実際に音量を測定するのをお勧めします。

純正のECUは吸排気がすべて純正であることを想定してセッティングされています。吸排気系のパーツを交換した後は最低限ECUをリセットするのを忘れないようにしましょう。指定されたヒューズを抜くか、バッテリーのマイナス端子を外して放置するとECUのリセットができます。

メタルキャタライザーを装着するとアフターファイヤーといってマフラーから火が出たり、低速トルクが低くなったりしがちです。キャタライザーを含め吸排気系のパーツの多くを社外品に交換した場合は、確実に吸排気のバランスが純正と比べ変わっているので、ECUチューニングが必要です。

メタルキャタライザー交換により、より良い効果を得るためにはECUをリセッティング、もしくは交換といったチューニングをすることをお勧めします。

車検対応のメタルキャタライザーは車種専用設計となっており、排ガス試験証明書が同封されています。さまざまな車種に取り付けることができる汎用品は保安基準に適合させるための試験を受けていないことが多いため、車検に対応させることはできません。公道で使用する場合は排ガス検査証明書が同封されている車種専用メタルキャタライザーを使用しましょう。

いかがでしたでしょうか。メタルキャタライザーの効果や注意点についてわかっていただけたと思います。この記事があなたのカスタマイズの一助となれば幸いです。 車好きコミュニティ『CARTUNE』には、車の投稿がたくさん！あなたもアプリをインストールして参加しましょう！