今更聞けないスポーツドライビングの基本!アンダーステア・オーバーステアについてサーキット走行経験者が徹底解説!

2017年11月07日 (更新:2018年05月23日)

今更聞けないスポーツドライビングの基本!アンダーステア・オーバーステアについてサーキット走行経験者が徹底解説!

アンダーステア・オーバーステアという単語を聞いたことはありませんか?聞いたことはあるけれども、どういうことなのか良く分からない人もいるかもしれません。今回はアンダーステア・オーバーステアについて、その意味からセッティング方法まで徹底解説させて頂きます。

引用元:http://qa.jaf.or.jp/drive/skill/01.htm

アンダーステアの概要と対処

概要

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A2

アンダーステアとは、ドライバーがステアリングを切っても、車が曲がらず、外側に寄ってしまうことを言います。上記の画像だと赤いラインが、アンダーステアによる走行ラインです。

なぜアンダーステアが発生してしまうのでしょうか。それは前輪のグリップが限界をむかえ、遠心力によりタイヤが外側に滑ってしまっているからです。

こうした状態はスポーツ走行などでよく起こりやすいです。ただ街乗りで全く発生しないというわけでもありません。前輪のタイヤを何年も変えていなかったり、雨の日に速度を出しすぎたりした場合に発生する恐れがあります。ステアリングを切っても車がそれに応答せず、外側に寄ってしまうとき、アンダーステアが発生していると言えます。

対処方法

ではアンダーステアが発生してしまったとき、どうすればよいのでしょうか。アンダーステアの対処の仕方は駆動方式によって違ってきます。

アクセルを踏んでいる場合、アクセルを戻す。(FF車・4WD)

アンダーステアが起こる原因の一つに、アクセルの踏みすぎがあります。アクセルをコーナー中に踏みすぎると、前輪のグリップが限界に達してしまいます。そういった際にはアクセルを戻してあげることでグリップが回復し、アンダーステアが解消されます。機械式LSDを入れている車は、状況によってはアクセルをさらに踏み込み、LSDを作動させ、車を内側に持っていこうとする力によりアンダーステアを解消する場合があります。

ステアリングを戻す。(全車共通)

アンダーステアが生じるもう一つの原因として、ステアリングの切りすぎが挙げられます。スピードが出ているとき、ステアリングを切りすぎると、タイヤのグリップが失われ、操舵が効きにくくなります。タイヤのグリップが失われているときに、ステアリングをそれ以上切っても意味はありません。ステアリングを戻すことで、タイヤのグリップが回復するのを待ちましょう。

注意点としては、あまり急にステアリングを戻すと、急激にグリップが回復し、ステアリングを戻した方向に車体が振られてしまいます。ステアリングを戻す際はゆっくり丁寧に戻してあげることが重要です。

オーバーステアの概要と対処

概略

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A2

オーバーステアとは、ステアリングを切った角度以上に車が内側に巻き込み、曲がってしまうごとを言います。上記の画像の赤いラインがオーバーステアの走行ラインです。これは後輪のグリップが何らかの理由により失われ、ステアリングを切っていることにより前輪タイヤはグリップしている中、後輪だけ遠心力により外側に振られるため、発生します。

対処方法

オーバーステアの対処方法は、アンダーステア同様、駆動方式により変わってきます。

アクセルを少し戻してあげる。(FR車・4WD)

FR車や4WDの場合、アクセルを踏みすぎ、後輪がグリップを失ってしまう際、オーバーステアが発生します。そうした際は、アクセルを少し戻し、後輪のグリップを回復してあげることで、オーバーステアは解消します。

アクセルを踏み、車を安定させる。(FF車)

逆にFF車の場合、アクセルを踏んであげることで車体の挙動が安定し、オーバーステアが解消されます。これはオーバーステア状態時に、意図的にアクセルを踏むことでアンダーステア状態を作り、オーバー傾向を軽減するためです。スピンしそうなのにアクセルを踏むという感覚は、練習しなければ身に付かないものです。スポーツ走行をする人はよく練習しておいたほうが良いでしょう。

駆動方式の違いによるステア特性

アンダーステア・オーバーステアの傾向は駆動方式によっても変わってきます。ここではそれぞれの駆動方式の大まかなアンダー・オーバー特性を解説していきます。

アンダーステアが強い車

FF車は一般的にアンダーステアが強いと言われています。FF車はエンジンやミッションなどが車体前方に設置されているため、どうしてもフロントヘビーになってしまいます。フロントの重量が重いと、フロントタイヤにより多くの負荷がかかってしまうため、アンダー傾向となります。

ひと昔前の4WDもアンダー傾向が強いと言われていました。しかし現在の4WDは必ずしもそうではありません。例えばランサーエボリューションにはACDといったトルク配分機能がついています。これは前後のトルク配分を変えてあげることで、タイヤのトラクションが常にかかるようにするデファレンシャルです。このような技術開発のおかげで、4WDは必ずしもアンダーステアではなくなったと言えます。

オーバーステアが強い車

FR車、MR車は一般的にオーバーステアが強いと言われています。その一番の理由は駆動輪がリアについているからです。例えばコーナー中、アクセルを踏むと、駆動輪のタイヤにさらに負荷がかかります。それがタイヤのグリップの限界を超えたとき、オーバーステアが発生します。

セッティングでアンダーステア、又はオーバーステアに振る方法

アンダーステア・オーバーステア特性は、セッティングによっても変えていくことができます。車高、スプリングレート、ホイールアライメント、スタビライザーレートなど様々な要素が、車の特性を左右します。

引用元:http://naosun.air-nifty.com/blog/2017/06/gt-sport-2-729d.html

車高

車高は車の特性を左右する重要なセッティングの一つです。アンダー傾向が強い車は、フロントの車高をリアの車高より低くしてあげると、アンダーステアが弱まります。逆にオーバー傾向が強い車は、リアの車高をフロントよりも低くしてあげると、オーバーステアが弱まります。

スプリングレート

一般的にスプリングが硬すぎるよりも、多少柔らかいほうがタイヤはグリップします。アンダーステアが強い車はフロントのレートを少し柔らかくし、リアを少し硬くすると良いでしょう。逆にオーバーステアが強い車はフロントのレートを少し硬くし、リアを少し柔らかくすると良いでしょう。

ホイールアライメント

アンダーステア・オーバーステアはホイールアライメントの点からも改善することができます。キャンバー角やトー角を変えてあげることで、フロントやリアのグリップを改善できます。アンダーが強い車の場合、フロントのキャンバーをネガティブ方向に振ってあげると良いでしょう。またリアのトー角をアウトに振ってあげるのも一つの手です。オーバーが強い車の場合、リアのキャンバーをネガティブに振ってあげると良いでしょう。またリアのトー角をイン方向にすることも、有効です。

終わりに

いかがでしたでしょうか。アンダーステア・オーバーステアについて理解が深まったでしょうか。アンダーステア・オーバーステアについて対処することももちろん大事ですが、上手いドライバーは意図的にアンダーステア・オーバーステア状態に持っていくことができます。サーキット等を攻める人はこれらの車の特性を操れるよう、セッティングを変えたり、練習を重ねることで、更にタイムアップを望んでいきたいですね。

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