2019年01月16日 (更新:2020年07月20日)
車のナンバーにアルファベットが!?その理由とは
車にはナンバープレートが必ず取り付けられていますが、そこに表示されている文字や数字がどのような意味があるかご存知ですか。また、最近ではアルファベットを使用したナンバープレートも街を走り始めています。今回は、ナンバープレートの数字とひらがなの組み合わせと、アルファベット表記について詳しくご紹介していきます。
車のナンバーは数字とひらがなの組み合わせ
車のナンバープレートは、数字と地名そしてひらがなで組み合わされており、車のナンバーから誰が所有している車なのか識別する役目があります。また、ナンバープレートは色分けされており、白色、緑色、黄色、黒色に分けられ、車の用途に合わせて色分けされています。
ナンバープレートの地名はどこを基準にしているか
車のナンバープレートの上部左には、必ず地名が表示されており、自分が住んでいる地名の場合もありますが、ほとんどの場合は自分が住んでいる近くの市区となっていることでしょう。
この地名は、自分が住んでいる市区町村を管轄する運輸支局または、検査登録事務所の所在地を表示しています。このほか、運輸支局や検査登録事務所の所在地に当たらない、「ご当地ナンバー」と呼ばれる地域名表示ナンバーもあります。
例えば、ナンバープレートに品川とあれば東京運輸支局、練馬とあれば練馬自動車検査登録事務所がナンバープレートの払い出しをしますが、ご当地ナンバーとして東京運輸局では世田谷区に住んでいる方に世田谷ナンバーを、練馬自動車検査登録事務所では杉並区に住んでいる方に杉並ナンバーをご当地ナンバーとして払い出しを行っています。
ナンバープレートの地名横にある三桁の数字の意味
ナンバープレートの地名横にある三桁の数字は、自動車の分類番号と呼びますが、過去から見ていくと、一桁や二桁で分類されていた時期もあり、今でもたまに一桁や二桁の分類番号で走っている古い車を見かける事があります。そしてこの分類番号は、自動車の種別や使用用途によって数字で下記のように分類し表示しています。
- 普通貨物自動車は、1、10~19、100~199
- 普通乗合自動車は、2、20~29、200~299
- 普通乗用自動車は、3、30~39、300~399
- 小型貨物自動車は、4、6、40~49、60~69、400~499、600~699
- 小型乗用自動車、小型乗合自動車は、5、7、50~59、70~79、500~599、700~799
- 一般に小型乗用自動車は5ナンバー車と呼ばれ、車体サイズが全長4.9m以下、全幅1.7mかつ全高が2.0m以下で、総排気量が2,000cc以下の乗用自動車を指します。
また、これ以上のサイズの自動車を3ナンバー車と一般的に呼ばれ、普通乗用自動車となります。
ナンバープレートのひらがなの意味
ナンバープレートのひらがなは、自動車の用途を表しています。軽自動車では、「あ」から始まり「り」「れ」「わ」を除いたひらがなが使用されています。「り、れ」は、事業用に用いられており、「わ」はレンタカーに用いられています。普通自動車は「さ」から始まりますが、あ行、か行そして「を」が事業用に使用され「れ、わ」をレンタカー用に使用しています。そして、軽自動車と普通自動車共通で使われていないひらがなが「お」「し」「へ」「ん」の4文字です。
- 「お」は、「あ」と間違えやすいため。
- 「し」は「死」を連想するため。
- 「へ」は「屁」を連想するため。
- 「ん」は発音がしにくいため。
このような意味合いから使用されていません。普通自動車の事業用で「を」が使われているのは、あ行の「お」が使用できないので、その代わりに「を」が使用されています。
ナンバープレートの数字四桁の意味
ナンバープレートで一番目立つ数字が四桁の数字ですが、これを一連指定番号と呼びます。一連指定番号には、「・・・1」~「99-99」まで使われており、右詰めで表示されており、四桁以外の数字では、「・」で埋められています。この一連指定番号は、車のナンバー交付時に連番となったモノを順番に交付されていますが、「死苦」を連想させる「49」などは交付されていません。この他、希望ナンバーを申し込めば、好きな番号を交付してもらえますが、人気のあるナンバーは抽選となり、必ずしも希望通りとなるとは限りません。
ひらがなにアルファベットが入る特別なナンバーが!
車のナンバープレートには、ひらがなが表示されていますが、たまにY、E、T、Aといったアルファベットがひらがなの代わりに使われている自動車を見かけます。このアルファベット表記のナンバープレートは、米軍基地周辺でよく見かけられ、米軍関係者が乗る車につけられているナンバープレートです。
このアルファベットナンバーは、日本国籍を持っていない人で、関税や消費税が免除されており、国土交通大臣の指定する者に対して交付されています。アルファベットにはそれぞれ意味合いがあり、アルファベットでどういった車両かわかるようになっています。
- Yは日本国内で購入したもので個人所有
- Eは非課税車両
- Tは本国から持ち込んだ個人所有車
- Aは軽自動車、バイク
このほか「よ」も日本国内で退役したり除隊した米軍関係者で使用されています。
これからは全員がアルファベット入りナンバーに!?
最近、大都市を中心に分類番号にアルファベットが使われている車を見かけることがありますが、これは2018年1月から登場した新しいナンバープレートです。アルファベットが分類番号に使われるようになった背景には、希望ナンバー制度導入によりナンバープレート枯渇問題があったからです。
これは、ナンバープレートが車両の特定に使用されることから、一度使われたナンバープレートは例え廃車となっても2度と使われることがないからです。そのため、人気のある希望ナンバーは枯渇して交付ができない事態となることは、以前から指摘されており、今回アルファベットを分類番号に使用することで、今後も人気の希望ナンバーを提供できるようになりました。
使用されるアルファベットは、「A、C、F、H、K、L、M、P、X、Y」の10文字で、数字と間違えられやすいアルファベットや、カメラで認識しにくい文字は除外されています。2018年1月から、全国初のアルファベットを導入したのは、関東運輸局の「練馬ナンバー」からで、続いて「横浜ナンバー」にもアルファベットが導入されました。
現在も順次全国にアルファベットナンバーが導入されていますが、希望ナンバーが枯渇した地域からの導入となるので、全国一斉の導入とはなっていません。現在では、「札幌」「「練馬」「足立」「品川」「横浜」「岐阜」「名古屋」「三重」「滋賀」「大阪」「和泉」「神戸」「岡山」「福岡」など大都市を中心に交付されていますが、ナンバーが枯渇すれば、その他の地域でもアルファベットが導入されて、これからどんどん増えていきます。
まとめ
ナンバープレートには、それぞれの数字や文字に意味があることがわかりました。全てのナンバープレートはオンリーワンであり、数字や文字の組み合わせは、いずれ使い切ってしまいます。国土交通省は、アルファベットを分類番号に導入して、いつ申請しても問題なく車のナンバーを交付できるよう対応しているのです。皆さんも希望ナンバーを利用して気分の盛り上がるナンバーを装着してみてはいかがですか?