2024年10月05日 (更新:2024年10月10日)
車両保険は必要?倹約ブーム下でも加入者が増えてきている事情
車両保険未加入者が2年で100万円を失った実例を紹介。車両保険はほんとうに不要と言えるのだろうか?
軽視されがちな車両保険
自動車保険は、昨今の倹約ブームで真っ先に槍玉にあがる固定費のひとつ。倹約生活を推し進めるインフルエンサーや各メディアが自動車保険の見直しを声高に叫んでいるのは、皆さんご存知の通りだ。
なかでも特に不要とされているのが車両保険。数年で値崩れする新車や高級車に乗るのはやめて、せいぜい200万円前後の国産コンパクトカーや中古のミニバンに乗りましょう。もちろん、車両保険は不要ですという主張の投稿が目立つ。
しかし近年、そんな倹約ブームに抗って車両保険に加入するドライバーが増えている。
家族の生活をまもるために加入を決意
生活をまもるために車両保険に加入したと語るのは、北関東在住のRさん(30代女性)。
車両保険の加入理由が生活をまもるためなんて少々大げさのようにも思えるが、いったいなにがあったのだろうか。
雹害で突然車の買い替えが必要に
Rさんは2023年7月に雹害に遭い、車の買い替えを決意。190万円で購入した車を2年で手放すことになったという。
当時、車両保険は未加入だった。
「普段の買い物や保育園への送迎にと、2021年の春に2019年式のトヨタルーミーをコミコミ190万円で買いました。
長く乗るつもりで2万キロちょっとのを買ったのですが、雹害で直せないレベルになってしまって。」
スーパーでの買い物中、主に右前側に被害を受けたRさんのトヨタルーミー。
ボンネットやルーフ、右の前後ドアなどに多数の凹み、ヘッドライトレンズにも傷があり、修理の概算見積額は75万円〜100万円だった。
「子供も気に入っていましたし思い出もたくさんあったので直すつもりだったのですが、修理代が想像をはるかに超える高額で、諦めるしかありませんでした。
仮に修理するとしても、作業に着手できるのが半年後、引き渡しまでにはさらに1ヶ月ほどかかると言われてしまって。もう一台のMAZDA3は夫が通勤に使いますし、その間ずっと義父母を頼ったりレンタカーで過ごすわけにはいかないので、乗り換えを決意しました。」
2年前に190万円で購入し、1.4万キロを走ったトヨタルーミーの買取額は78万円。オプションが多くついていたため、雹害車としてはわずかながら高く買い取ってもらえたそうだ。
Rさんは22万円を追い金し、走行距離6万キロの2018年式ホンダN-BOXに乗り換えた。
「コロナで結婚式がずれ込んでしまい、式を挙げたのが雹被害に遭うちょうど1ヶ月前だったんです。車検も重なり貯金が減ったタイミングでこんなことになったので、本当にどうしようって感じでした。
家のローンもあるし、子供のスイミングの月謝も上がったので正直ギリギリの生活です。」
「安全面を考えて普通車を買ったつもりだったんですが、まさか2年後にルーミーよりも1年古くて距離も多い軽自動車に乗ることになるとは思ってもいませんでした。
かわいいし小まわりも効くので軽がダメっていうわけではないんですが、3年前に描いていた生活とはかなり違う形になってしまっています。引っ越すわけにもいかないので、いまは夫と雹に強いカーポートの設置を検討しています」
たった1度の雹被害によって車の買い替えを余儀なくされたRさん。
幸い人的被害はなかったが、今回だけで100万円失っていることを考えると、冒頭の生活をまもるために車両保険に加入したという言葉の真意が理解できる。
自然災害の備えに車両保険を
ゲリラ豪雨が多い地域では、車が修理から上がった日に雹が降るなんてことも十分に有り得る話だ。
車は高額な生活必需品であること、自然災害はいつ何度起きるかわからないことを考慮すると、はたして本当に車両保険は不要なのか、一考に値するといえよう。
物価上昇による固定費削減も急務だが、昨今の異常気象から身を守る策も講じておきたいものだ。
車両保険をつけるなら保険見直しは絶対
車両保険の保険料は車種や年式によって異なるため、詳しくは問い合わせが確実。
他社からの乗り換えや車両保険への同時加入で大幅割引を効かせてくれる保険もあり、比較するならやはり一括見積もりが便利だ。
保険の見直しには、見積もり大手のインズウェブをおすすめしている。
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