2023年03月21日 (更新:2024年03月15日)
【免停】停止処分者講習とは?当日の流れを徹底解説します
30キロオーバーで一発免停の時に受けるのが停止処分者講習。停止処分者講習の短期講習について徹底解説します。
停止処分者講習とは
停止処分者講習とは、免許の違反点数が6点に達したドライバーが、免許停止日数を軽減するために受ける講習です。成績次第では停止日数を29日減らし、1日のみとすることが可能です。主に警察から委託された自動車学校で行われます。
停止処分者講習(短期講習)スケジュール例
停止処分者講習の当日のスケジュール例は次のようになります。
時刻 | 時間 | 講習内容等 |
---|---|---|
8:20 | - | 講習受付 |
9:15 | 40分 | オリエンテーション・ペーパー検査 |
9:55 | 60分 | 座学①(教本:ルールとマナー) |
10:55 | 5分 | 休憩 |
11:00 | 60分 | 機械検査(視力、CRT運転適性診断) |
12:00 | 60分 | 昼休み |
13:00 | 60分 | 座学②(教本:ルールとマナー) |
14:00 | 5分 | 休憩 |
14:05 | 30分 | 考査(マークシート方式・40問出題) |
14:35 | 40分 | あなたの安全度・事故原因考察 |
15:15 | 60分 | シミュレーター(模擬運転検査) |
16:15 | 10分 | 講習終了証明書交付 |
16:25 | - | 解散 |
停止処分者講習の持ち物
停止処分者講習にはいくつかの持ち物が必要です。筆記用具に関しては当日借りられることがありますが、忘れずに準備しましょう。
- 行政処分呼出通知書
- 運転免許証
- 講習手数料(¥12,000程度)
- 筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル)
- 昼食
免許証を預ける
必要な持ち物を持って運転管理課分室へ出頭します。講習を受けるか、講習を受けずに免許証を30日間預けて免許停止処分を受けるかはこのタイミングで選択します。講習を受ける場合は少し早めに行き、受付を済ませます。
オリエンテーション
オリエンテーションでは、講習中に行う内容や考査の概要、評価基準などの説明を受けます。評価は終了考査の点数と講習態度の二つを総合した総合成績で評価されます。考査は、獲得点数が36点以上で「優」となります。
総合成績が優で29日短縮
総合成績が優の場合の停止日数は1日となり、免許証が講習終了後に返還されます。講習日当日中は停止期間となり、日付が変わるまでは運転できません。
総合成績が良は25日短縮
総合成績が良の場合の停止日数は5日となり、免許証は講習日を含めて5日後に返還可能となるため、5日後に改めて取りに行く必要があります。
総合成績が可は20日短縮
総合成績が可の場合の停止日数は10日となり、免許証は講習日を含めて10日後に返還可能となるため、10日後にあらためて取りに行く必要があります。
ペーパー検査
自分の運転の癖や思考パターンを知るため、科警研編 運転適性検査を行います。この運転適性検査の結果は「あなたの安全度・事故原因考察」の時間に振り返ります。
検査の結果は評価に関係がありませんが、取り組み姿勢は講習態度の評価対象となります。
座学
座学は、全日本交通安全協会が発行するルールとマナーという教本を使用して計2時間行われます。講義中は考査に出題される箇所をピックアップして解説が行われるため、しっかりとメモを取りましょう。
考査の問題は、安全運転の心構えやブレーキの空走距離、スタンディングウェーブ現象、運転中の死角、負傷者の救護義務などさまざまな分野から出題されます。取り組み姿勢は講習態度の評価対象となります。
昼休み
昼食は基本的には持参ですが、施設内の食堂を利用できる場合もあります。昼休み中は外出することもできるので、お弁当を最寄りのスーパーで購入することもできます。周囲の環境を調べておくと良いでしょう。
機械検査
機械検査では、視力検査とCRT運転適性診断を行います。
静止、動体、夜間視力検査
静止視力や動体視力、急に暗いところに入った時に何秒で視力が回復するかを測る夜間視力の検査を行います。
視力検査の成績は評価に関係がありませんが、取り組み姿勢は講習態度の評価対象となります。
CRT運転適性診断
CRT運転適性診断では、簡単なハンドルとペダル、ボタンがついた機械を用いて自分の運転行動の傾向などを把握します。具体的には反応動作の速さや動作の確かさ、注意力の配分、状況処理の巧みさなどを検査します。
検査の成績は評価に関係がありませんが、取り組み姿勢は講習態度の評価対象となります。
シミュレーター
シミュレーター(模擬運転検査)では、見通しの悪い道路や一時停止あり交差点の通過、横断歩道付近などのシチュエーションで、どのような危険が潜んでいるか、どのように走行すべきかを学びます。
シミュレーターの成績は評価に関係がありませんが、取り組み姿勢は講習態度の評価対象となります。
考査
考査(筆記テスト)は40問出題され、1問1点のマークシート式です。36点以上で停止期間が29日短縮となる「優」の成績となります。(総合成績の判断には講習態度も関わります)
1〜38問は正誤問題
1〜38問までは正誤を答える問題となっており、問題文があっているかどうかを答えます。出題範囲は座学で重点的に教えてもらえます。
39問目は飲酒に関する問題
39問目は飲酒に関する選択問題となっており、3つの文章のうち正しいものを2つ選びます。出題範囲は座学で重点的に教えてもらえます。
40問目は防衛運転に関する問題
40問目は防衛運転に関する選択問題となっており、3つの文章のうち正しいものを2つ選びます。出題範囲は座学で重点的に教えてもらえます。
安全度・事故原因考察
安全度・事故原因考察では、ペーパー検査の時間に行った科警研編 運転適性検査の結果を用いて自分の運転の癖や思考パターンを認識します。
また、各都道府県の運転管理協会が発行している安全運転のしおりを用いて、免許の点数制度やシートベルトの着用義務など安全運転に関わる法律の再認識を行います。
講習終了証明書を受け取る
全ての講習が終了したあと、終了考査と講習態度、それらを総合した総合成績が記入された講習終了証明書が発行されます。ここで「優」であれば、停止日数は1日(29日短縮)となり講習後に免許証を受け取ることができます。
免許証を受け取る
停止日数が1日になった受講者は、分室窓口で講習終了証明書と引き換えに免許証が返還されます。当日中は運転できないので注意しましょう。これで停止処分者講習は終了です。
1年間はとにかく安全運転を
免許の停止期間は停止処分者講習で短くなるものの、1年間は前歴アリとなるため免許停止までの点数が近く、より一層の慎重な運転が必要です。本来は1ヶ月運転できないということを念頭に、安全運転を心がけましょう。
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