2022年12月18日 (更新:2023年07月03日)
軽のユーザー車検のやり方を徹底解説!流れや注意ポイントをまとめました
やってみようと思ってもなかなか踏み出せないユーザー車検。今回は、軽のユーザー車検の事前準備から当日の流れなど、合格までの道のりを徹底解説します!
車検にはいくつかの種類がある
車検とは正式名称で”自動車検査登録制度”のことですが、この検査には車の状態に合わせていくつかのパターンがあります。ユーザー車検を検討する前に、自分の車がどの検査に該当するのかをみておきましょう。
継続検査
ユーザー車検のほとんどのケースがこの継続検査です。継続検査とは、いまナンバーが付いている車を対象とした検査のこと。現在乗っていて車検満了日が近づいていたり、すでに満了日を過ぎているけどナンバーは返納していないという、車検切れ状態の車両が該当します。
新規検査
ユーザー車検でもごく稀に行われるのが新規検査です。新規検査とは、いまナンバーがついていない車を対象とした検査のこと。これには、新車や国内で一度も登録されたことのない輸入車、一時抹消登録の中古車が該当します。
継続検査のやり方を徹底解説!
今回は、ユーザー車検で次のような条件の軽自動車の継続検査を行うと仮定し、その手順を解説します。
- 車検満了日を過ぎていないこと(車検が切れていないこと)
- 自賠責保険の保険期間を過ぎていないこと(自賠責保険が切れていないこと)
車検の予約をとる
ユーザー車検を受けるには、まずユーザー車検の予約が必要です。
検査予約システムに登録する
まずは、こちらの軽自動車検査予約システムに登録しましょう。
検査種別を選ぶ
登録が完了したら、ログインして「予約」ボタンをクリック。さらに「継続検査」をクリックして先へ進みます。
検査を受ける事務所の都道府県を選択する
継続検査の場合、現在ついているナンバーに関係なく全国どこでも車検を受けることができます。例を挙げれば品川ナンバーでも鹿児島の検査場で検査を受けられるということです。最寄りまたは行く予定の事務所がある都道府県を選択しましょう。
事務所・支所・分室と受験日を選択する
都道府県にある事務所・支所・分室と、本日を含む7日間(業務日のみ)の予約受付情報が表示されます。この中から最寄りまたは行く予定の事務所・支所・分室を選択しましょう。
受験日時を選択する
ユーザー車検に臨む日時をひとつだけ選択します。1〜4ラウンドに別れていますが、これは検査の受付をしてもらえる時間が4つあると捉えてください。また、検査場には次のようなルールがあるため、よく考えて選択する必要があります。
- 受付は、予約したラウンド受付時間内に行うこと
- 検査は、当日3回まで受けることができる
- 3回の検査は、受付後ならいつでもOK
特に注意したいのが2と3。つまり、1ラウンドで予約を行った場合は3回の検査を9:00〜16:00の間に受けることができますが、3ラウンドで予約を行った場合は3回の検査を13:00〜16:00の間に受けなければいけません。検査の所要時間は15分程度ですが、不合格箇所があったときの調整時間を考えると午前中のラウンドを予約した方が有利です。自分の車の状態などを考慮して予約を行いましょう。
なお、検査予約は各ラウンドの受付開始前までであれば変更可能です。前日夜に確認したら空いてた、なんてこともあるため、諦めずにウォッチしてみましょう。
各情報を入力する
受験日時を選択したら、自動車検査証(車検証)を手元に用意し、車両のナンバーと有効期間の満了する日(車検が切れる日)をミスなく入力しましょう。
予約番号をメモする
予約が完了すると、予約番号が発行されます。当日受付時に必要となるためメモしておきましょう。これで予約は完了です。
事前に必要書類を用意する
受験日の数日前に、必要な書類を準備しましょう。必要なのは以下の4つです。
- 自動車検査証(車検証)
- 納税証明書(納税後2週間以内のみ必要)
- 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
- ※定期点検整備記録簿(分解整備記録簿)
納税証明書は2週間経過していれば不要
納税をPayPayなどの電子決済で行うと納税証明書が手元にないという状態に陥りますが、現在は納税後2週間ほど経過していれば陸運局のシステム上で納税の確認が取れるようになっています。
納税してから2週間経過していない状態で車検を受ける場合のみ、市役所で納税証明書(紙)を発行し持参しましょう。
※定期点検整備記録簿については、法定点検を前回の車検以降に受けた場合はその記録簿を提出します。受けていない場合は車検通過後に点検を受けましょう。
必要のない書類や持ち物
- 住民票
- 印鑑
- 印鑑証明書
- 自動車保管場所証明書(車庫証明書)
よく心配になるポイントですが、車のオーナーや保管場所に変更がなく、ただ車検を更新するだけなら上記の書類や印鑑は必要ありません。
当日、受付で書類を受け取る
ここからは受験日当日の動きです。予約したラウンドの受付開始時間になったら、事務所の総合受付へ向かいましょう。予約番号を伝え必要書類を受け取ります。ここで作成する書類は以下の3点です。
- 継続検査申請書
- 自動車重量税納付書
- 軽自動車検査票
自賠責保険を更新する
書類の記入が完了したら、自賠責保険を更新します。窓口で自賠責保険料を現金で支払い、新しい自賠責保険証明書を受け取ります。
印紙・手数料を支払う
書類の記入と自賠責の更新が完了したら、窓口で自動車重量税額分の印紙と検査手数料を現金で支払いましょう。
- 検査手数料
- 技術情報管理手数料
- 自動車重量税印紙
書類を提出して受付を完了する
印紙が貼られた書類一式をユーザー車検の窓口へ提出します。ここでは、車検証や自動車税の納税証明書などに問題なければいくつかの書類が手渡され、車両を持ち込む検査レーンを指定されます。ここからはいよいよ検査です。
レーンに並ぶ
車に乗り込み、指定された検査レーンへ向かいましょう。レーン前に並んでいる状態から、いくつかの点検や検査がスタートします。
フレームナンバーの確認
まずは車台番号がフレームナンバーと一致しているかを確認します。フレームナンバーはエンジンルームに刻印されている場合などもあるので、あらかじめ位置を調べておき検査官に伝えましょう。
エンジンナンバーの確認
エンジンの型式が車検証と合っているかどうかを確認します。こちらも、どのあたりに刻印があるかあらかじめ位置を覚えておきましょう。
外装の確認
ウイングやエアロ、タイヤのはみ出し、ウィンドウフィルムなど、外装の点検が目視で行われます。微妙なところはしっかりと測定されるため、あらためて違反していないか確認しておきましょう。
内装の確認
発煙筒の有効期限が切れていないか、ホーンボタンにラッパマークがあるか、シフトパターンの表示があるか、シートやシートレールは車検適合品か、各ウィンドウの透過率は適正かなどという点がみられます。カスタムしてシフトパターンやラッパマークがなくなっている場合は、代わりにステッカーやバッジなどの装着が必要です。
灯火検査
ヘッドライトからナンバー灯まで、ちゃんと点灯しているかを検査します。これも、ちゃんと点灯しているかどうかレーンに入る前に確認しておきましょう。
ワイパー検査
ワイパーとウォッシャーが正常に作動するかを検査します。ウォッシャーは水が出なければいけないため、検査前にウォッシャー液を補充しておきましょう。
マフラー騒音検査
検査ラインへ入ると、マフラーの騒音測定が行われます。純正マフラーを装着している場合は省略されることがありますが、社外のスポーツマフラーが入っている場合はほぼ確実に検査が行われます。測定中は検査員の指示に従ってください。
排気ガス検査
アイドリング状態でサイドブレーキを引き、車から降ります。検査員の指示にしたがって排気ガステスターをマフラーへ差し込み、結果が出るまで待ちます。
サイドスリップ検査
サイドスリップでは前後輪の向きが正しいかを検査されます。板の上を車で通過するだけでOK。検査員の指示に従って車を前進させてください。
スピードメーター検査
スピードメーターが正しい速度を示しているかを検査します。車のスピードメーターが40km/hを指すところでアクセルを維持し、ヘッドライトで長めのパッシングを行います。ミスしてもやり直しができるので、落ち着いてトライしましょう。
光軸検査
ヘッドライトの光の向きを検査します。指示に従ってロービームもしくはハイビームを点灯しましょう。検査は機械によって自動的に行われます。
フットブレーキ検査
フットブレーキでは、通常のブレーキの制動力を検査します。画面や検査員の指示に従い、ブレーキを踏みましょう。初めはじんわりと、徐々に強くきっちりと踏むのがコツです。
サイドブレーキ検査
サイドブレーキの制動力も検査されます。こちらも画面や検査員の指示に従い、サイドブレーキを作動させましょう。おそらく自分が思っている以上に効かせないと合格判定が出ません。
下回り検査
下回り検査用のスペースへ車両を前進させ、ブレーキなどをかけずにしばらく待ちましょう。ここではマフラーの排気漏れやオイル漏れ、各部の緩み、ブーツの破れなどが検査されます。
車検証と検査標章を受け取る
検査ラインを最後まで進むと、車から降りて合否判定を受ける場所へ誘導されます。全て合格であれば新しい車検証と検査標章がもらえます。車検証と検査標章をもらったら車に乗り込み駐車場へ移動しましょう。
検査標章を貼り替える
新たな車検証を車検証入れに収納し、フロントガラスに貼り付けてある検査標章を剥がして新しいものに貼り替えましょう。これで軽自動車のユーザー車検は終了です。
事前の点検と準備が大切
軽自動車の車検は、車の状態と書類がしっかりと揃っていれば案外あっさりと終わるものです。日頃から愛車を点検するとともに、事前の準備を抜かりなく行ってユーザー車検にトライしてみましょう。