2020年05月20日 (更新:2024年03月01日)
車のエアコン、これをやると壊れる!カーエアコンを気持ちよく使うコツ
エアコンを使用しはじめる5月には、エアコンの故障やカビの匂いなどが原因の修理が多くなります。今回は、エアコンを壊さない&気持ちよく使用するための方法を解説します。
カーエアコンは春先から夏にいきなり壊れる
車のエアコンは唐突に壊れることがありますが、故障は春先から夏に集中しています。冬の間に壊れたのかもとか色々思うところはあるのですが、実はそのエアコン、いま動かした瞬間に壊れた可能性も高いんです。
エアコンが壊れる主原因:エアコンを急に稼働させる
冬の間動かしていなかったエアコンを暖かくなってから突然稼働させるのは、車のエアコン(クーラー)の故障リスクを一気に高める行為です。
コンプレッサーの油膜切れに注意
車のエアコンには、コンプレッサーというエアコンガス圧縮装置が搭載されています。コンプレッサーはエアコンのスイッチをONにすると同時にエンジンによって稼働し、回転数はエンジン回転数に比例します。
コンプレッサー内部には、潤滑のためにコンプレッサーオイルというものが封入されています。しかしクーラーを長時間使用していない場合、コンプレッサー内部の各パーツからオイルが流れ落ちてしまっており、いわゆる油膜切れの状態となっています。
そしてエンジンの回転数が高い状態でエアコンの電源を入れると、この油膜切れを起こしているコンプレッサーが強制的に高い回転数で回転、最終的には焼きつきを起こします。コンプレッサーの焼き付きは非常に厄介で、本体の交換はもちろん、場合によってはエアコン関係の全てのパーツを取り外し、洗浄する必要が出てきます。
はじめはゆっくり動かす
このような焼き付きを起こさないためには、コンプレッサーをやさしく動かしはじめるのがコツ。エンジンが温まった後アイドリング状態でエアコンのスイッチを入れ、温度は25℃程度に設定。この状態で5分ほどエアコンを作動させることで、コンプレッサーオイルが内部に十分に行き渡り焼き付きを防ぐことができます。
この時冷気が出てこないようであれば、エアコンガスの抜けやその他のトラブルを疑った方が良いでしょう。
1ヶ月に1度はコンプレッサーを動かす
コンプレッサーの焼きつきを防ぐには定期的に動かすのがいちばんです。冬の間も、1ヶ月に1度くらいの頻度で15分ほどエアコンをONにしてコンプレッサーを動かすようにしましょう。
コンプレッサー内にオイルが行き届いて油膜が形成されるため、焼き付く可能性はグッと減ります。
気持ちよくエアコンを使うために
エアコンといえばカビの臭いが気になりますが、これを防ぐ方法もあります。
送風でカビの発生を防ぐ
エアコンのカビの臭いを防止するには、使用後にエアコンを乾かすことが効果的です。エアコンは車内にある熱交換器(エバポレーター)で空気を冷やす時に結露が発生するため、降車時にそのままエンジンを切るとこの結露が乾かずカビが発生します。
自宅に着く15分ほど前からエアコンスイッチOFFで風量を強にし、エバポレーターの結露を乾かすようにしましょう。
仕組みを理解していないと難しい
いかがでしたでしょうか?コンプレッサーの故障原因は油膜切れと作動時のエンジン回転数にあるわけですが、内部構造を理解していないとなかなか気づけないポイント。冬の間も1ヶ月に1度はエアコンをONにし、コンプレッサーを動かしてオイルが行き届くようにしておきましょう。この機会に身に付け、愛車とうまく付き合っていきたいですね。