メーカー・ディーラー・エンドユーザー、携わる誰もが頭を悩ませるリコール問題。リコールの手紙を受け取ってもまだディーラーで点検を受けていない方もいることでしょう。今回は、2016年から2019年の間でレクサスが届け出を出したリコールで、ISに関係するものをピックアップしてその内容をお伝えします。
レクサスISの2016年のリコール
2016年に届け出を出されたリコールの中で、ISが関係にしているものは2件あります。
助手席のエアバックのインフレータのリコール
2016年6月1日に届け出の出されたリコール。対処車両は、2005年から2011年の間に生産されたIS250・IS250C・IS350・IS350C・IS Fの一部車両です。リコールの内容は小見出しの通りで、助手席側に取り付けられているエアバックの作動に関係するインフレータと呼ばれる構成部品のトラブルがリコールの原因となっています。
インフレータの仕組について少し説明すると、インフレータが作動してガスを発生させることによってエアバックが膨らみます。しかし、このリコールでは、ガス発生剤の吸湿防止に問題があったようで、ガス発生剤が劣化して、エアバックが作動したときにインフレータの容器が破損する可能性が高いとなって、リコールとなりました。
原動機の燃料配管取り付け不良によるリコール
こちらは4月13日に届け出が出されたリコール。リコール対象車両は2005年から2007年の間に生産されていたIS250の一部車両です。
リコール内容は、原動機の燃料配管における燃圧センサ(エンジンへ送られる燃料の圧力がどれくらいかかっているのかをチェックしているセンサー)の締め付けについてで、締付部分に使われている部品の劣化や燃料の臭い、さらには燃料漏れが発生する可能性があるとしてリコールが出されました。
レクサスISの2017年のリコール
助手席のエアバックのインフレータのリコール
2017年に届け出が出されたISのリコールは1件のみとなっているのですが、これが2016年と同じく助手席のエアバックのインフレータのリコールになります。届出日は1月13日で、内容は上述したものと同じで、このリコールでは2010年から2012年の間に生産されたIS250・IS250C・IS350・IS350C・IS F・LFAの一部車両がリコール対象となっています。
レクサスISの2018年のリコール
2018年に届け出が出されたリコールでISに関係するものは2件となっています。
助手席のエアバックのインフレータのリコール
2013年の1月から12月の間に生産されたIS250、IS250C、IS350、IS350C、IS Fの一部車両に、またしても助手席のエアバックのインフレータに上記と同様の問題があるとしてリコールが出されています(リコール提出日は1月17日)。
インフレータの着火剤充填不足問題
2005年から2011年の間に生産されたIS250・IS350・IS Fの一部車両において、インフレータの着火剤充填量が不足したことによってエアバックが正常に展開しない可能性があるとしてリコールの届け出が1月17日に出されました。
レクサスISの2019年のリコール
助手席のエアバックのインフレータのリコール
2019年にも助手席のエアバックのインフレータのリコールが発表されています。届出日は1月16日、対象車両は2014年1月から8月の間に生産されたIS250C・IS350C・IS Fです。
つまり2016年から2019年にかけて、毎年助手席のエアバックのインフレータが原因となっているリコールが届出されているということになります。
ランフラットタイヤの組み付け不良によるリコール
2017年から2018年に生産されたLS500・LS500h・IS300・IS350・IS300hの一部車両において、ランフラットタイヤをホイールへ組み付ける際の行程に問題があったとしてリコールがだされました。
具体的な内容としては、組み付け不良が原因となってタイヤのサイドウォール内面補強層に亀裂が発生し、異音・振動の発生およびトレッドが部分的に剥離する可能性があるとのことです。
まとめ
2016年から2019年にかけて届け出が出されたリコールで、ISが関係しているものを紹介しました。
2016年から続いていた助手席エアバックのインフレータのリコールについては、皆様ご存じのとおりタカタのエアバックが関係しているもので、2019年になっても新たなリコール車両が出ているなど、最初の発表から3年以上たった現在でも続いているリコールとなっています。
その他、燃圧センサやタイヤの組み付け不良などのリコールも出ているので、該当する車両に乗っているかもしれないという方や、すでに届いている手紙を確認されている方、そして他社の車に乗っている方で同じくリコールの案内が来ている場合も、時間を作ってリコールの点検・修理を受けるようにしましょう。