車の外装の簡単なカスタムとしてエンブレムを外すのは定番!古くなったエンブレムの交換を行いたい場合もあります。キズを付けずに剥がすにはちょっとしたコツがあれば簡単に剥がれます。この記事ではそんなエンブレムの剥がし方から実際の投稿事例も紹介しています!
そもそもエンブレムはなぜ付いている?
車のエンブレムには歴史や情熱、企業理念やコンセプトが込められた魂のようなもので、メーカーにとっては走る広告塔としての役割を担っています。メーカーや車種によってはメーカーのエンブレムだけではなく、車種のロゴやグレードを表すエンブレム等がフロントやリアにつけられていることもあります。
海外ではエンブレムを付けない!?
海外でもエンブレムを外すオーナーは多くその理由も様々。そんな中からいくつかのエンブレムを外す理由をご紹介します。
エンブレムを外すその理由①
スタイリッシュなラインが好まれているので、人間に例えるとしたら「車のムダ毛」とさえ揶揄されてしまう事もあるエンブレム。その「ムダ毛処理を行う作業」としてエンブレムを外してしまう。
※ボディーラインと比べて凹凸がある場合などは、スムージング加工まで行う人もいるようです。凹凸が少なくなるので洗車がしやすくなるなども理由の中にはアリそうです。
エンブレムを外すその理由②
ベースグレード・ハイグレードの見分けをつけにくくさせるためにエンブレムを外してしまう。これはおそらく万国共通では無いでしょうか?ハイグレードな車種のオーナーは外さず、ベースグレードのオーナーはクラスでランクを付けられたくないので外してしまう傾向があるかと思います。
エンブレムを外すその理由③
海外では車両の盗難がとても多いのですが、車のエンブレムだけ盗難される事も多いので、対策としてあらかじめエンブレムだけは外してしまう事もあります。アジアなどでは盗難防止用にエンブレムをリベットなどで固定する場合もあり、エンブレムの価値が大きく異なるのは興味深い所です。
エンブレムの固定方法には2種類ある!
エンブレムの固定方法に種類がある事を押さえておきましょう。エンブレムには、ピンが突き出ているタイプと、ピンが無くただ両面テープで貼り付けてあるだけのタイプと、2タイプあります。それぞれの特徴は概ね次の様になります。
ピン有りのエンブレム
車体側へピンが刺さってますので、ただ闇雲に剥がそうとするだけではピンを折ってしまったりトラブルが発生する恐れがあります。
きちんとピンがあることを意識しながら慎重に剥がしていかなければなりません。
剥がす際には少し面倒なピンですが、再装着の時には位置決めの役目をしてくれるので役に立ってくれます。
例えばエンブレム装着面が平面の場合などは、もしピンが無ければ再装着の時、位置も決まらなければ角度も決まらない、と非常に作業性が悪くなると予想できます。
ピン無しのエンブレム
両面テープを剥がしていくだけですので、ピン有りと比較すると剥がしやすいと思います。ただし、再装着の際の位置決めは苦労するので、剥がす際に予めマスキングテープ等でボディーに印を付けておき位置を分かりやすくしておく工夫をしておいた方が良いかもしれません。
簡単にエンブレムを剥がす方法
エンブレムは強力な両面テープで取り付けされていますが、古い車種に関してはボルトやナットで取り付けされていることがあります。
どちらにしても共通する注意事項としては、塗装面に対してマイナスドライバー・カッター・スクレーパーなどの金属工具を使うことは絶対にしない!という事だけ気を付けてください。
それでは、エンブレムを実際に剥がす手順について解説していきます。必要になってくるツールも同時にご紹介しますので、併せて参考にしてみてください。
エンブレムはがしに必要な工具
ドライヤー
経年劣化で固着してしまった両面テープを柔らかくさせる為に使用します。必ず必要ではないのですが剥がし始める前の下準備として使用します。
ドライヤーで温めておくと剥がし易くなりますので、あると便利なアイテムです。
※ヒートガンは高温になり塗装面を痛める可能性があるのでオススメしません。専用に買わなくても自宅にあるもので大丈夫です。
マスキングテープ
これも必ず必要な物ではありませんが、使用した方が便利で安心なアイテムです。使い方は、作業開始前にエンブレムの周辺に貼っておきます。使用する目的は主に2つあります。
- 1つ目は、剥がし作業の際に誤ってボディーに傷を入れてしまわないようにする保護の目的です。
- 2つ目は、前述した「ピン無しタイプ」のエンブレムの位置を分かりやすくしておく為です。
幅の広いマスキングを使用すると保護できる範囲も広めで安心して作業が出来るのでおすすめです。
釣り糸・テグス
これは必ず必要になるアイテムです。実際に剥がしていく作業は、この糸を使って進めていきます。エンブレムを貼り付けている両面テープを切る目的で使用します。
それほど大量に使用するわけではないので少量のものでも良さそうです。
革手袋・軍手
ホームセンターや作業服店でも購入ができます。作業用のグローブがあれば糸が指に食い込むことでのケガや、ドライヤーの熱による火傷の防止になります。車関連の作業用に持っておくと様々な場面で使用できるので使い捨てのタイプではなく滑り止めがついた作業用グローブがおすすめです。
シリコンオフ
ボディ面に残る両面テープを除去するために使用します。カー用品店やホームセンターでも購入出来ます。シリコンオフを頻繁に使用する方は大き目の缶がおすすめですが、あまり使用しない方は小さいタイプのチビ缶タイプでも十分足ります。
ウェス2枚
1枚はテープ糊が付いてしまうので使い捨てになってしまいます。100円均一の物や、使わなくなったタオルでもキレイであれば大丈夫です。汚れても使いすて可能な程度(1枚60円前後)のクロスを揃えて置くと重宝します。
ワックス・コーティング剤
剥がした後の仕上げに使用するので、普段使っているワックス等でも大丈夫です。ボディー用であれば固形でも液体でも大丈夫ですが、エンブレムを剥がす際に多少の擦り傷が発生することもあるので、キズ消しタイプのワックスであればキレイに仕上げられるのでおすすめです。
エンブレムのはがし方
それでは、先程ご紹介したアイテムを使用して、どのような手順で剥がしていくのか、順を追ってご紹介致します。
1:マスキングテープを貼る
始めに、エンブレム周辺にマスキングテープを貼っていきます。テープを貼っておくことで剥がれた後でもエンブレムの位置が分かりやすくなります。また、剥がす作業をする時にボディーを保護する目的もありますので、エンブレムを再装着しない場合でも傷予防の為に貼っておいた方が良いですね。
2:エンブレムを温める
続いて、ドライヤーを使ってエンブレムを温めましょう。温める理由はエンブレムをボディへ貼り付ける為に使われている両面テープを柔らかくする為です。貼り付けられてから長い時間が経過している場合は、両面テープが固着してしまっているので温める事で剥がし易くなります。
この作業は必ずしもする必要はないのですが、剥がす作業が楽になりますので行っておく方が良いと思います。
また、温めすぎはエンブレムや周辺の樹脂パーツを変形させてしまう恐れがありますので注意が必要です。少しずつ慎重に温度を上げていく必要があります。
3:エンブレムを剥がしていく
ここまで準備できましたら、実際にエンブレムを剥がしていきます。剥がす作業は糸(釣り糸やタコ糸)を使って行います。糸をエンブレムとボディの間へ通して、糸鋸の要領で切っていきます。
この時の注意ポイントとしては手前へ引きながら剥がしていきましょう。手前へ引いておくことでボディに傷が付くのを防ぐことができますので、注意して進めていきましょう。
ヘラ等でエンブレムをひっぱりながら剥がす事はお薦めしません。ボディに傷を入れてしまいますのでやめておきましょう。
※動かしにくくなってきたら再度エンブレムを温めてください。ピンなどに当たった場合には違う方向から同じように進めていきましょう。
両面テープが冷めてきたり、糸が接地する面積によっては糸が動きにくくなり指に食い込んできて意外と痛いです。
手の甲側がボディに当たって火傷することもありますので、できればしっかり軍手をしておきましょう。火傷時の反射によってはエンブレムを破損してしまう事があります。
4:ボディの両面テープを剥がす
シリコンオフを両面テープに吹き付け、染み込ませてからウェス等で綺麗に拭き取る。拭き取る際はこまめにウェスのキレイな面を使うことで効率よく両面テープを取り除く事が出来ます。(テープがベトベトになるので伸ばしすぎないように注意してください)
5:新しいエンブレム等を装着(外すだけの方は不要)
新しいエンブレムは最初に貼っておいたマスキングテープの水平部分を基準にして貼ることでズレを極力抑える事が出来ます。
またピン穴がある車両で新たにエンブレムを付けない場合は、カー用品店に売っているパテやカッティングシート、ファッションリベットなどで必ず穴を塞いでください。雨水や湿気などが車内に入り思わぬ故障の原因となってしまいます。
6:エンブレムとエンブレム周りを磨く
シリコンオフも使用しているので、濡れたウェス等で溶剤が表面に残らないようにしっかり拭いてください。可能であればついで洗車をすれば完璧ですね。
そして最後にワックスやコーティング剤を塗布して磨き上げれば完成です!
まとめ
今回は簡単なエンブレムの剥がし方について解説してきましたがいかがでしたか?
注意点も入れながら、ご紹介致しました。せっかくエンブレムのドレスアップを行っても車体にダメージが入ってしまっては本末転倒です。
適切な交換方法を知った上で交換を行い、愛車を大切にしていきましょう!エンブレムがある車とエンブレムが無い車、2台同時に並べると印象もガラリと変わってきます。
CARTUNEではエンブレムを外しているユーザーさんも多数いますのでユーザーさんの投稿も是非参考にしてください。