2019年05月08日 (更新:2024年08月06日)
なぜ?三角表示板を標準装備にしない理由
三角表示板には表示義務がありますが、新車購入時も標準装備にはなっていません。そのため、オプションで付属させるか購入して車載しなければなりませんが、標準装備になっていないのはなぜなのでしょうか。今回は、三角表示板が標準装備になっていない理由とおススメの三角表示板についてご紹介します。
三角表示板の積載は義務?
結論からいうと、三角表示板に車載義務はありません。
しかし、高速道路上などでの停止時には設置する義務があります。三角表示板は、道路運送車両法では「警告射板」「停止表示器材」とも呼ばれていて、表示の義務は道路交通法第4章の2「高速自動車国道における自動車の交通方法等の特例・第75条の11 故障等の場合の措置」にて明記されています。
三角表示板は命を守る
三角表示板を設置することにより、トラブルにより停止している車への追突など二次災害を防ぐことが出来るため、安全という観点から見れば非常に重要な装備の一つです。設置にはいくつかのルールがあり、設置場所を停止車両の50m以上後方である必要があります。また、後続車にとって発見しやすい場所でなくてはなりません。
非常信号灯は積載の義務がある
非常用の器材として三角表示板に車載の義務はありませんが、非常信号灯は積載の義務があります。俗に発炎筒と呼ばれるものであり、トラブルを発炎により後続車両に教えることができます。また、国土交通省の保安基準に適合していれば必ずしも発炎筒である必要はなく、現在では代用品としてLEDの非常信号灯もポピュラーになっています。
発炎筒には製造から4年という使用期限がありますが、LED非常信号灯には使用期限がありません。使用の際も、キャップをひねるだけという簡単もあり非常におススメです。しかしながら、いざ非常時に使えない!ということにならないためにも、付属の予備電池などを使って日常的に点検しておくようにしましょう。
三角表示板を設置しなかった時の罰則
車両トラブルで停止した際、三角表示板を設置しなければ違反に問われることになります。故障車両表示義務違反となり、5万円以下の罰金で過失罪はなし。高速反則通告制度が適用され、その場合は普通自動車で6000円の罰金となります。
違反点数は1点。三角表示板の設置は生命を守るために必要な行為です。違反金も高額ではなく、点数も1点だからといって三角表示板の設置を怠るようなことは絶対にしないようにしましょう。ただし、設置する際も自分の身の安全が最優先です。
後続車の有無などをしっかり確認したうえで設置するようにしてください。
なぜメーカーは三角表示板を標準装備にしない?
積載義務がない
三角表示板は、基本的に新車でも中古車でもオプションとして付けない限りは標準装備されていません、その理由の一つが「常備が義務ではない」こと。さらに、すでに三角表示板を持っているユーザーもいることからメーカーは三角表示板を標準装備とていないようです。
また、三角表示板は高速道路上でのトラブル発生時に使用する器材であるため、高速道路を走行することがないユーザーには必要とされないことも、標準装備ではない理由になっているのです。
三角表示板は使用期限がない
もう一つの理由が、発炎筒は化学製品であり使用期限が決められている消耗品であるのに対して、三角表示板は一度購入してしまえば半永久的に使用可能な耐久性のある製品。そのため、搭載が義務付けられていないのです。
三角表示板を搭載しよう
三角表示板は、カー用品店や通販などでも簡単に購入することが出来ます。ここではおススメのメーカーの商品を一部ご紹介します。
エーモン
クルマのDIY用品を幅広く扱っているエーモンが販売する三角表示板です。風速18m/sという強風でも倒れないテストが実施されており、路面摩擦力も強いため安心して使用できる製品です。
エマーソン
エマーソンの三角表示板はEU規格になっており、軽量かつコンパクトであるのが特徴です。収納に便利なプラケースも付属しており、収納場所を選びません。ほとんどの欧州車のラゲッジスペースにマッチするサイズなのもポイントです。
メルテック
メルテック製の三角表示板は767gという重量により、倒れにくさを実現しています。他社製品に対して価格が安いのも魅力です。
まとめ
一般道での表示の義務がないため、普段から三角表示板のことを意識しているという方はごく少数でしょう。しかし、車載の義務があるうえトラブル発生時は表示しなければならず、怠れば違反に問われることにもなります。
また、命を守るためにも三角表示板はとても大切な装備。「万が一」への備えはいくらあっても足りません、この機会に愛車に三角表示板が搭載されているかチェックしてみてください。