2019年05月04日 (更新:2020年06月03日)
車の燃費、タイプ別の平均は?車の燃費を良くする方法と悪くなる原因も解説します。
憧れの車を手に入れたいとなると大事となる維持費。その維持費の中でも特に重要なカギを握るのが「燃費」です。燃費性能が良ければ良いほど、お財布に優しく末永く車を維持できます。そこで今回は国産車を中心に、最新の車の気になる燃費情報を見比べてみましょう。
タイプ別!車の燃費の平均は?
では早速、一部の人気車両を例に挙げながら、カタログ燃費および実燃費はどのくらいなのか、CARTUNEの投稿を参考に、その平均値をカテゴリ別に紹介します。
軽自動車の平均燃費
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
ホンダ N-ONE | 23.0~28.4km/L | 16.5km/L |
スズキ ワゴンR | 25.0~30.0km/L | 17.6km/L |
ダイハツ タント | 24.6~28.0km/L | 15.5km/L |
まずは軽自動車から見ていきましょう。今回挙げた3車種はいずれもカタログ値よりもおよそ10km/L近くも違います。軽自動車の代名詞ともいわれる「スズキ ワゴンR」が他の2車種よりも少し優れているのがお分かりいただけるかと思います。
ガソリン車の平均燃費
次はガソリン仕様車を見ていきましょう。コンパクトカーやミニバンなど様々なカテゴリがありますので、ジャンル別にご紹介します。
コンパクトカー
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
ホンダ フィット | 26.0km/L | 16.0km/L |
マツダ デミオ | 21.8~24.6km/L | 15.5km/L |
日産 マーチ | 21.4~22.6km/L | 15.0km/L |
コンパクトカーは人気の3車種をそろえてみました。カタログ燃費においては20km台でばらつきはあるものの、実燃費はほぼ同じといったところでしょうか。またこの3車種以外においても、実燃費は平均して15km/L~16km/Lのものがほとんどでした。
小さいサイズのコンパクトカーと言えど、ガソリン仕様車の場合はこの数値くらいが限界なのかもしれません。
セダン・ハッチバック
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ アリオン/プレミオ | 14.4~18.0km/L(※10.15モード) | 13.5km/L |
スズキ スイフト | 16.2~24.0km/L | 16.5km/L |
トヨタ カローラスポーツ | 15.4~16.4km/L | 15.0km/L |
日産 ノート | 26.8km/L | 14.7km/L |
最近のセダンは燃費を追求しているためか、ハイブリッド仕様のみのものが多く、ガソリン仕様車は「アリオン/プレミオ」のみで比較しています。
他のハッチバックを見てみると、日産ノートはアイドリングストップ機能を標準装備しているのでカタログ値では他の車種とは圧倒的な差があります。
しかし実燃費では他の車種とあまり変わりません。ちなみにカローラスポーツのWLTCモードでは15.8km/Lとなっております。
SUV・ワゴン
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ カローラーフィールダー | 16.6~23.0km/L | 14.5km/L |
スバル レヴォーグ | 13.2~17.6km/L | 10.4km/L |
マツダ CX-3 | 17.0~25.0km/L | 17.0km/L |
ホンダ ヴェゼル | 19.0~20.6km/L | 13.7km/L |
ステーションワゴンやSUVは大きいボディサイズの重さからか、ガソリン仕様車の燃費はコンパクトカーや軽自動車などと比べるとどうしても劣ってしまいます。走行性能と安全性能の高さに評判があるスバルレヴォーグ。
ステーションワゴンの人気復調の一役を担っていますが、搭載する水平対向エンジンには燃費性能が良くないという点があります。
ミニバン・ワンボックス
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
ホンダ ステップワゴン | 15.0~17.0km/L | 10.8km/L |
日産 セレナ | 15.0km/L | 10.0km/L |
トヨタ シエンタ | 15.4~20.6km/L | 12.1km/L |
ミニバンは車の維持費を相当気にするユーザーが多いことでも有名ですが、ミニバン自体が車重は相当重いカテゴリに入るので、ハイブリッドモデルでないと燃費的に厳しいものがあります。
また発進や停止の頻度が高い街乗りでは、10km/Lを切ることもあります。
ハイブリッドカーの平均燃費
続いては、ハイブリッド仕様車の平均燃費を見てみましょう。最近の車はコンパクトカーやミニバンなど様々なカテゴリの枠を越えて、低燃費を実現したハイブリッド仕様車が続々と登場しています。そのハイブリッド車がどのくらいの燃費性能を誇るのか見てみましょう。
コンパクトカー
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ アクア | 38.0km/L | 21.9km/L |
ホンダ フィット(ハイブリッド) | 27.6~37.2km/L | 20.1km/L |
日産 ノート(e-power) | 34.0~37.2km/L | 19.2km/L |
まずはコンパクトカーからです。アクアのみならずトヨタ車が展開するハイブリッド車の多くはやはり、プリウスで培われた先進技術を生かし、高い燃費性能を実現しています。
しかし他社のコンパクトカーも負けてはいません。日産ノートは、ガソリンエンジンで得たパワーをモーターへ生かす動力システム「e-power」により、燃費性能を格段に向上させています。
セダン・ハッチバック
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ プリウス | 34.0~40.8km/L | 22.1km/L |
ホンダ インサイト | 31.4km/L | 21.5km/L |
マツダ アクセラ セダン | 27.0~30.8km/L | 17.7km/L |
ハイブリッドカーの代名詞ともいえるプリウス。その燃費性能の高さは、長き歴史とともに積み上げてきた技術にあります。
でもほかのハイブリッドカーも負けてはいません。特に国産のセダンもしくはハッチバック車の大半がハイブリッド仕様を出しており、環境にやさしいエコカーをより多く全世界へ送り届けようという企業の努力を垣間見ることができます。
SUV・ワゴン
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ C-HR | 30.2km/L | 19.6km/L |
ホンダ ヴェゼル(ハイブリッド) | 21.6~27.0km/L | 16.8km/L |
日産 エクストレイル(ハイブリッド) | 19.6~20.8km/L | 13.0km/L |
SUV・ワゴン部門を見ていきましょう。数多くのメーカーからSUVもしくはワゴン型のハイブリッドカーを出していますが、その燃費性能は基本的にボディサイズによります。比較的小型SUVのC-HRやヴェゼルは、車重の軽さから実燃費20km/L前後という優れた性能を誇ります。しかしエクストレイルやトヨタ・ハリアーなどの大型SUVとなると車重が相当重くなるため、実燃費は15km/L越えるのがやっとといった状況です。
ミニバン・ワンボックス
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
トヨタ シエンタ(ハイブリッド) | 27.2~28.8km/L | 18.3km/L |
日産 セレナ(e-power) | 26.2km/L | 16.1km/L |
ホンダ ステップワゴン(ハイブリッド) | 25.0km/L | 16.2km/L |
トヨタ プリウスα | 26.2km/L | 18.0km/L |
ミニバン・ワンボックスもSUVやワゴン型と同様に、燃費性能の良し悪しを決めるカギは車重やボディサイズにあります。しかしそれでも実燃費が20km/Lを超えることは非常に難しいように感じます。「プリウス」の動力性能をそのままにスペースを拡大した
「プリウスα」も、車重の重さの影響からか「プリウス」ほどの高い燃費性能というほどまでにはいきません。
クリーンディーゼル車の平均燃費
車種 | カタログ燃費(JC08モード) | 実燃費 |
---|---|---|
マツダ デミオ(ディーゼル) | 22.8~30.0km/L | 19.3km/L |
マツダ CX-3(ディーゼル) | 19.0~21.2km/L※WLTCモード | 18.6km/L |
三菱 デリカ D:5 | 13.6km/L | 10.7km/L |
技術の進歩が進み、燃料の安さと低燃費を両立することが出来るようになったクリーンディーゼル車。しかしクリーンディーゼルに力を入れているメーカーはメルセデスベンツやプジョーなどの海外メーカーがほとんどであり、国産乗用車メーカーとなるとマツダと三菱のみになります。
それでも、コンパクトカーにしろ車重が重いSUVにしろ、ガソリンエンジン車やハイブリッド車に負けないくらいの燃費性能を実現しています。
車の燃費を悪くする主な3つの原因
数々の車種の燃費を比較しながら紹介しました。続いては、燃費を悪くしてしまう要因を細かくチェックしながら見ていきましょう。
急な操作などの荒いドライビングテクニック
一番典型的なのは、「急」がつく運転方法です。急ブレーキや急加速、急旋回などの荒い運転をしてしまうと、エンジンに負担をかけてしまうため燃費にも悪いです。そして何より、同乗者や周りにも危険が及びます。
タイヤの空気圧が低下
2つ目はタイヤの空気圧です。皆様は日頃からタイヤの空気圧をチェックしていますか?タイヤの空気圧は、ごくたまにしか車を運転していなかったとしても、見えないうちに減っていきます。
空気圧が減ったタイヤですと、走行時の抵抗が増えるので、エンジンの回転に大きく影響し、燃費が悪くなるというスパイラルに陥ります。
エンジンオイル交換の未実施
3つ目としてエンジンオイルにあります。正規ディーラーから定期的に点検を受けていれば、必然的にエンジンオイル交換をしてくれるところがほとんどなので問題はありません。
しかしそうではなく、ずっとエンジンオイルを交換せずにいると、エンジン内部にすすなどの不純物がどんどんたまり、エンジンに負担をかけます。最悪の場合、エンジンの寿命が縮んだり故障の原因にもなります。
車の燃費を良くする3つの方法!
車の燃費が悪くなる要因を挙げましたが、では具体的にその対策とは何なのか。車の燃費が良くなる方法を紹介しましょう。
急な操作をせず、落ち着いてなだらかな「エコ運転」
まず、無理な運転をせず、車にも周りにも優しい「エコ運転」を行いましょう。
「エコ運転」とは、発進時はアクセル開度(アクセルの踏み具合)はほんの少しでゆっくりと発進させて、ゆっくりとしたハンドル操作、そして停車時も停止位置からより離れたところからほんの少しのブレーキでじわじわと減速・停止するやり方です。このやり方ですと、エンジンに負担をかけずに車を動かせます。
タイヤの空気圧やエンジンオイルなど、日頃のメンテナンスは忘れず行う
2つ目は、タイヤの空気圧やエンジンオイルなどの日頃のメンテナンスを常日頃から行いましょう。メンテナンスを行えば、燃費が悪化するのを防ぐだけでなく、事故を引き起こす原因をなくすことも出来ます。
面倒だからと億劫になるのではなく、「事故を引き起こさないために」という気持ちを持ってメンテナンスをしっかりやっておきましょう。
エアコンは極力オフ。そしてアイドリングストップを心掛ける
3つ目は非常にオーソドックスなものですが、必要のないエアコンを切ったりアイドリングストップを実践することです。エアコンの電源はエンジンから供給されているため、エアコンを使う回数が多い、もしくはフルオートエアコンですと「冷房が21度以下」「暖房が24度以上」の設定にしている場合は、エンジンに負担をかけ、燃費を悪くしています。
またアイドリングストップは、最近では標準装備されている車種も増えてきているほどなので、無駄なアイドリングを切っておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?国産車の燃費性能をいろいろ見比べてみましたが、参考になりましたか?
今回挙げた車種はランダムに挙げたものなので、ここに載らなかった気になる車種があったら、ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか?