2019年04月26日 (更新:2024年08月02日)
愛車のクーラント、ちゃんと補充してますか?
皆さんは自分の愛車のクーラントをしっかり補充していますか?冷却水とも呼ばれるクーラントはエンジンを冷やすという重要な役割を担っているので、補充しないと大きなトラブルに繋がる可能性があります。ここでは、クーラントの詳しい役割や特性などを紹介していきます。
クーラントってなに?
クーラントと呼ばれていますが、正式名称ははLLC(ロング・ライフ・クーラント)といいます。
クーラントはただの水ではなく防錆剤が配合されており、錆の発生を抑えてくれたり、さらにエチレングリコールという成分が含まれていることで、水のように0度以下でも凍らず、凍結を抑えてくれる特性があります。
クーラントの役割
クーラントの役割は、エンジンを冷却することです。走行中のエンジンは非常に高温になり、冷却をしないとオーバーヒートしてしまいます。そのため、車両にはラジエーターという冷却パーツがついており、エンジンを冷却しながら走行しています。
そのラジエーターや、エンジンに張り巡らされたパイプ内を循環している液体こそがクーラントなのです。ラジエター内のクーラントは走行風によって冷やされ、冷えたクーラントがパイプを通り、エンジンの熱を奪いながら循環されることでエンジンが冷却されるという仕組みです。
補充・交換にかかる費用
少し前までのクーラントは品質が低く、すぐに劣化するため1年に一回は交換や補充が必要になっていました。しかし、最近は2年に1回車検時に交換するだけで良いくらい性能が上がっています。
普通車の場合、クーラントは3リットルほど搭載されています。クーラントの相場はだいたい1リットルで500〜1000円ほどなので、補充する時はリットル数に応じて変わってくるでしょう。
整備工場で交換
ディーラーやカーショップでクーラント液を交換してもらう時の工賃を見ていきましょう。
交換する車が軽自動車なのか、普通車なのかで変わってきますが、相場としては約3000円~となっています。この作業に掛かる時間は15分~となっており、気軽にできるのではないでしょうか。
しかし、全量交換といわれるエンジン内のすべてのクーラントを交換するとなると、2時間くらいは必要になるみたいです。
DIYで交換
DIYでクーラント交換を行う場合の費用は、クーラント代だけで済むので2000円ほどで済みます。
しかし、多少の工具も必要になるので、一から集めるとなると、それなりに費用は掛かりますが、他のメンテナンスでも使えるので、購入して損はないでしょう。
クーラント交換に掛かる時間ですが、慣れている方で1時間もあれば目途が付きますが、初めて行う場合は3時間はみておきたいですね。
クーラントの補充・交換手順を紹介!
ここからは具体的に自分でクーラントを交換・補充する時の手順を紹介していきます。
クーラントの種類
どのクーラントを購入していいのか迷う方もいると思います。まずは交換作業の前に自分の車に合ったクーラントはどのタイプが調べておき、入手しておきましょう。
こちらはどんな車でも対応しており、値段もかなり安いので非常におすすめです。また、スポーツカーに乗っているという方は下記のような高性能クーラントでも良いでしょう。
補充手順
クーラントの補充に関しては簡単です。
ボンネットを開けて、クーラントのリザーブタンクに、目盛りの最大まで補充してください。この時に注意するポイントとしては、クーラントのボトルからそのまま補充すると、こぼれやすいので「じょうご」などがあると便利かつ、安全に補充できます。
また、もともと充填されていたクーラント液と違う色のものを補充すると、色が混ざり濁色になってしまい、クーラントの異常に気付きにくくなってしまいます。同じ色のクーラント液を追加したほうが整備性の高さが維持できますよ。
交換手順
ここからはクーラントを自分で交換する手順を紹介していきます。
注意点としては、熱を持った状態でラジエターキャップを開けると、、クーラントが噴出してしまうため、必ずエンジンが冷え切っている状態で行いましょう。
1.古いクーラントを抜く
ラジエーター下部のコックを外し、古い冷却水を抜きます。さらにラジエターキャップを外すと、スムーズに冷却水が抜けていきます。
このとき、エチレングリコールなどの有害物質を含んだクーラント液を土壌に垂れ流さないように注意してください。
2.残った古いクーラントを抜く
クーラント液はラジエーター内だけでなくパイプ内にも残っているので、ラジエーター内から抜けきっても全体の半分程度しか抜けていません。そこで、パイプ内のクーラントを抜く作業を行います。真水をラジエーター内に投入し、アイドリングさせてから再度ラジエーター内から水を抜いていきます。この作業を数回行うと、抜ける水の色も透明に近づいていき、完全にクーラント液が抜けきりますよ。
3.新しいクーラント液を入れる
古いクーラント液が抜け切ったところでコックを締め、新しいクーラント液を入れていきます。真水を使った場合は内部に残っている真水で薄まってしまうので、初めのほうの薄いクーラントはコックを開けたまま抜くのがいいでしょう。
4.エア抜きを行う
新しいクーラント液を補充して完了ではありません。最も重要なエア抜きという作業が残っています。
このエア抜きを怠ると、オーバーヒートの原因にもなりうるので、必ず行ってくださいね。もし自分の車にエア抜き用バルブがある場合は、バルブを緩めるだけでエア抜きが完了します。
もしバルブがない場合は、ラジエーターキャップを外したままエンジンを始動させ、ラジエーター口から泡が出なくなるまで、アイドリングさせます。このときクーラント液が減った場合は、補充しながらエア抜きしてくださいね。
まとめ
クーラントの役割や重要性については理解していただけたと思います。
補充に関しては誰でも行えるメンテナンスなので、こまめにチェックしてあげてくださいね。クーラント液の交換に関しては難しい作業ではないですが、多少の知識が必要になるため、無理はせずカーショップやディーラーにお願いするのがベストです。