スズキのリコールまとめ!今まで発生したものを車種別に解説します! | CARTUNEマガジン
スズキのリコールまとめ!今まで発生したものを車種別に解説します!

2019年04月07日 (更新:2022年08月04日)

スズキのリコールまとめ!今まで発生したものを車種別に解説します!

スズキで発生した問題といえば、2016年に発覚した燃費不正問題が記憶に新しいです。国が定めた燃費測定方法とは異なる方法で燃費を測定していたのですが、国が定めた燃費測定方法で測定してみると、これまでの方法より燃費性能が向上するという一風変わった結果になりました。そんなスズキでも過去5年の間にたくさんのリコールが発生しています。今回はスズキのリコール問題について迫ってみたいと思います。

過去5年のスズキのリコール問題

ぴぴちゃんさんのジムニーJB64Wの画像
ぴぴちゃんさんのジムニーJB64Wの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

スズキに限らず、国内の自動車メーカーはすべて大なり小なりリコールが発生しています。リコールは一歩間違えればこれまで積み上げてきた会社の信頼を地に落としかねない問題ですが、考え方を変えてみると一概にそうはいえません。

設計や製造段階で車に不具合が発生してしまうことはよくあることです。しかし、自動車メーカー各社はリコール対応に莫大な費用がかかってしまったとしても、私たちの安全を守るべく無償で修理を行っています。

ほかの自動車メーカーと比べると、スズキは比較的リコールが少ない部類に入ります。これにはスズキの自動車のラインナップが比較的少ないことや、完成度の高いプラットフォームを様々な車種に流用していることが大きな理由となっているようです。

比較的少ないとはいえ、それでもリコール自体は年に10数回発生しています。今回はスズキの過去5年間で発生したリコールの詳細について徹底解説していくので、スズキ車に乗っている人は是非参考にしてください。

この記事のリコール情報は、スズキ公式サイトを参考に、わかりやすくまとめたものです。

2019年に発生したリコール

zoaさんのアルト ターボRSの画像
zoaさんのアルト ターボRSの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

アルト、アルトラパン

リーズナブルな車両価格が魅力のアルトと女性ユーザーをターゲットに開発されたアルトラパン。燃料タンクに成形不良が生じてしまい、ガソリンを満タンにした際、ガソリンが燃料タンクから漏れる恐れがあるということでリコールが実施されています。

車種型式 製造期間合計台数
アルトDBA-HA36S平成28年7月26日~平成28年11月3日 9,595台
HBD-HA36V 平成28年7月26日~平成28年11月3日2,008台
アルトラパンDBA-HE33S 平成28年7月26日~平成28年11月2日6,009台

該当車両の合計台数は17,612台です。すでに交換修理用部品と出荷したものの組み付けられた車両が特定できないタンクとフューエルが16個存在しています。

スペーシア、クロスビー

スズキの売れ筋スーパーハイトワゴンであるスペーシアとハスラーの普通車モデルであるクロスビー。車載通信機の制御プログラムが不適切なため、コントローラーの通信機能が停止し外部故障診断機を使用した時に故障データを読み出せない恐れがあるそうです。また、車両を使用せずに数日間放置した場合、バッテリーが上がってエンジンが始動できなくなる恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
スペーシアDAA-MK53S平成29年11月27日~平成30年2月28日38,134台
クロスビーDAA-MN71S平成29年11月20日~平成30年3月2日9,152台

該当車両の合計台数は47,286台です。該当車両に車載通信機の制御プログラムを対策プログラムに書き換える、もしくは車載通信機自体を対策が施された物に交換して対処します。

2018年に発生したリコール

AgehaStinεïз。*さんのワゴンRスティングレーMH44Sの画像
AgehaStinεïз。*さんのワゴンRスティングレーMH44Sの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

続いて2018年1月から2018年12月までの1年間に発生したリコールを紹介します。リコールの該当車両が4ヶ月で4車種だった2019年と比べると、それなりの台数がリコールに該当してしまうようです。

アルトをはじめとする4車種

アルト、アルトラパン、ワゴンR、パレットにリコールが実施されています。4WDモデルのリヤ車輪速センサーの樹脂材質が水に弱く、車輪速センサー内部の電子機器がショートする恐れがあります。万が一、電子機器がショートした場合はABS警告灯が点灯して機能が停止もしくはスピードメーター自体が作動しなくなるのだとか。

車種型式製造期間合計台数
アルトDBA-HA25S平成21年12月1日~平成22年10月29日10,500台
アルトラパンDBA-HE22S平成20年11月3日~平成22年11月1日10,046台
CBA-HE22S平成20年11月3日~平成22年7月24日759台
ワゴンRDBA-MH23S平成20年9月3日~平成22年11月2日42,375台
CBA-MH23S平成20年9月3日~平成22年10月29日10,659台
パレットDBA-MK21S平成20年9月1日~平成22年11月1日12,056台
CBA-MK21S平成20年1月11日~平成22年11月1日20,715台

該当車両の台数は107,110台となっています。該当車両すべてのリア車輪速センサーを対策済みのリヤ車輪速センサーに交換して対処するとのことです。

ソリオ、スイフト

広大な車内空間を実現しているコンパクトカーのソリオとスポーティーな走りが魅力のスイフト。スズキが誇る人気普通乗用車もリコールが実施されています。ハイブリッド車のオートマチックトランスミッションが走行中に制御と異なるギアに噛み合ってしまい、警告灯が点灯します。その後フューエルセーフが働き、クラッチを自動的に切断するので、タイヤに駆動力が伝わらず走行不能となってしまう恐れがあるようです。

車種型式製造期間合計台数
ソリオDAA-MA46S平成27年12月1日~平成29年10月27日8,483台
スイフトDAA-ZC43S平成29年6月8日~平成29年11月9日764台

該当車両の合計台数は9,247台となっています。該当車両全てにオートマチックトランスミッションの制御プログラムを対策プログラムに書き換えることで対処するようです。

イグニスをはじめとする3車種

スズキの普通乗用車であるソリオ、イグニス、スイフトの3車種にリコールが実施されていますマイルドハイブリッドモデルとハイブリッドモデルのウォーターポンプベルトの強度が不足し、モーター機能付発電機とウォーターポンプが作動しなくなる恐れがあります。これにより、エンジンが停止して再始動できなくなるおそれがあるようです。

車種型式製造期間合計台数
ソリオDAA-MA36S平成27年7月29日~平成29年2月16日63,784台
DAA-MA46S平成27年12月2日~平成29年2月16日3,160台
イグニスDAA-FF21S平成28年1月8日~平成29年2月15日29,521台
スイフトDAA-ZC53S平成28年12月20日~平成29年2月15日4,773台
DAA-ZD53S平成28年12月20日~平成29年3月2日1,510台

該当車両の合計台数は102,748台となっています。該当車両全てに対策品のウォーターポンプベルトを装着することで対処しているようです。

キザシ

スズキのコンパクトセダンであるキザシ。隠れた人気を誇るこの車種にもリコールが実施されています。リコールの詳細はCVTの油圧制御が故障して、走行中に走行スピードが低下。その後、加速することが難しくなってしまう恐れがあるとのことです。

車種型式製造期間合計台数
キザシCBA-RE91S平成24年7月20日~平成27年12月18日1,629台
CBA-RF91S平成24年7月19日~平成27年12月18日761台

該当車両の合計台数は2,390台となっています。該当車両すべてのCVTコントローラーを対策品へと交換することで対処しているようです。

アルトラパンをはじめとする3車種

スズキを長年支えるアルト、アルトラパン、MRワゴンの3車種にもリコールが実施されています。リコールの詳細はホーンスイッチの配線設計が不適切なため、走行中の振動などによって配線の被覆がショートし、ホーンが作動。最悪の場合は非常点滅表示灯、方向指示器、ホーンの3点が故障してしまう恐れがあるのです。

車種型式製造期間合計台数
アルトDBA-HA25S平成26年5月24日~平成26年12月1日4,006台
DBA-HA35S平成26年5月24日~平成26年12月2日12,991台
HBD-HA25V平成26年5月24日~平成26年11月28日3,333台
アルトラパンDBA-HE22S平成26年5月24日~平成27年5月9日18,508台
MRワゴンDBA-MF33S平成26年5月24日~平成27年5月8日6,766台

該当車両の合計台数は45,607台となっています。該当車両すべてのホーンスイッチに関する配線を点検して、被覆に損傷がない場合は配線の設計を見直し、被覆に損傷がある場合は補修用ハーネスに繋ぎ替えることで対処するようです。

エスクードをはじめとする4車種

スイフト、エスクード、ワゴンR、アルトの4車種にリコールが実施されています。リコール詳細はサイレンアンプの電源スイッチの構造が不適切で、スイッチが押し込まれた状態から戻らなくなるものがあるようです。サイレンアンプが作動せず、警光灯とサイレンが作動しなくなる恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
スイフトDBA-ZC72S平成28年9月14日~平成28年12月27日19台
DBA-ZD72S平成28年8月9日~平成28年12月21日18台
エスクードCBA-TDA4W平成27年8月3日~平成29年1月27日9台
ワゴンRDBA-MH34S平成28年6月24日4台
アルトDBA-HA36S平成28年10月5日~平成28年11月15日2台

該当車両の合計台数は52台です。該当車種をすべてのサイレンアンプの製品番号を確認。リコールに該当する製品が装着されている場合は対策品に交換することで対処します。

エブリイ、キャリイ

スズキの商用車販売を支えているエブリイとキャリイ。そんなエブリィとキャリーもリコールが実施されています不具合の内容は複数にわたり、大幅なリコールになっているようです。

車種型式製造期間合計台数
エブリイHBD-DA17V平成26年8月18日~平成30年7月28日12,307台
キャリイEBD-DA16T平成27年2月3日~平成30年8月3日143,861台

該当車両のリコール台数は156,168台にものぼります。該当車両のすべてに不具合箇所の点検、場合よっては対策品への交換を行うことで対応するようです

クロスビーをはじめとする3車種

スズキの普通乗用車であるソリオ、クロスビー、イグニスの3車種にもリコールが実施されています。リコールの詳細は助手席エアバッグの取り付け作業が不適切で、衝突時にエアバックが正常に展開せず衝突事故に対処できないおそれがあるようです。

車種型式製造期間合計台数
ソリオDBA-MA26S平成30年9月3日~平成30年9月20日42台
DAA-MA36S平成30年9月3日~平成30年9月20日514台
DAA-MA46S平成30年9月3日~平成30年9月20日53台
クロスビーDAA-MN71S平成30年9月3日~平成30年9月20日382台
イグニスDAA-FF21S平成30年9月3日~平成30年9月18日45台

該当車両の合計台数は1,036台です。該当車両すべての助手席エアバッグを点検し、固定用スクリューの取り付けがなされていない車両には、固定用スクリューを取り付けることで対処します。

ワゴンRをはじめとする6車種

スズキの人気車種であるワゴンR、スペーシア、アルト、MRワゴン、スイフトの5車種にリコールが実施されています。補助電源モジュールの溶着が不適切で、亀裂が生じているものがあるのだとか。亀裂によって補助電源モジュールが損傷すると、アイドリングストップ機能が停止もしくはエンストする恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
ワゴンRDBA-MH34S平成24年12月20日~平成25年9月11日123,444台
スペーシアDBA-MK32S平成25年2月20日~平成25年9月12日59,087台
アルトDBA-HA35S平成25年2月20日~平成25年9月20日16,434台
MRワゴンDBA-MF33S平成25年7月1日~平成25年9月11日6,502台
スイフトDBA-ZC72S平成25年7月1日~平成25年8月28日1,861台
DBA-ZD72S平成25年7月1日~平成25年8月27日277台

該当車両の合計台数は207,605台にものぼります。該当車両すべての補助電源モジュールを対策品に交換することで対処するようです。

ジムニー

コンパクトなボディでありながら高い悪路走破性を実現している軽自動車のジムニー。そんなジムニーにもリコールが実施されています。リコールの詳細はフロントデファレンシャルの組み付けが不適切で、4WDモード時に前輪と後輪に回転差が生じて走行機能が低下。最悪の場合は駆動系部品が損傷して走行不能となってしまうそうです。

車種型式製造期間合計台数
ジムニー3BA-JB64W平成30年11月2日~平成30年11月8日20台

該当車両の合計台数は20台となっています。該当車両すべてのフロントデファレンシャルを対策品に交換することで対処するようです。

2017年に発生したリコール

ポンプくんさんのエスクードの画像
ポンプくんさんのエスクードの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

続いて2017年1月から2017年12月までの1年間に発生したリコールを紹介します。2018年と同様2017年も比較的リコールに該当する車両が多いとされているようです。

エスクード

スズキのクロスオーバーSUVであるエスクードにリコールが実施されています。リコールの詳細はMT車のギアシフトリヤシャフトの強度が不足しているものがあるそうです。シフト操作を繰り返すことでギアシフトリヤシャフトが破損し、変速操作ができなくなって走行不能に陥る可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
エスクードCBA-TDA4W平成20年6月2日~平成25年5月31日1,116台

該当車両の構成台数は1,116台です。該当車両すべてのギアシフトギアシャフトを対策品へと交換することで対処しています。

ワゴンRをはじめとする7車種

ワゴンR、アルト、アルトラパン、パレット、MRワゴン、Kei、セルボの7車種にリコールが実施されています。4WDモデルのインターミディエイトシャフトの設計が不適切で、ボディに大きな衝撃が加わった場合、ドライブシャフトが抜けてしまう恐れがあるようです。異音やオイル漏れの原因となり、走行不能や駐車中に車両が動き出してしまう可能性もあるので、早急にリコール対応してもらいましょう。

車種型式製造期間合計台数
ワゴンRCBA-MH23S平成20年9月19日~平成21年10月19日7,264台
DBA-MH23S22,692台
アルトCBA-HA24S平成20年9月19日~平成21年10月19日3,463台
DBA-HA24S1,752台
GBD-HA24V1,651台
アルトラパンABA-HE21S平成20年9月19日~平成20年10月29日226台
CBA-HE22S平成20年11月3日~平成21年10月19日515台
DBA-HE22S4,721台
パレットCBA-MK21S平成20年9月19日~平成21年10月19日6,604台
DBA-MK21S平成21年9月1日~平成21年10月19日1,182台
MRワゴンCBA-MF22S平成20年9月19日~平成21年9月30日483台
DBA-MF22S平成20年9月19日~平成21年10月19日2,244台
KeiABA-HN22S平成20年9月19日~平成21年8月7日1,734台
セルボCBA-HG21S平成20年9月19日~平成21年10月16日955台
DBA-HG21S平成20年9月19日~平成21年10月19日440台

該当車両の合計台数は55,936台となっています。該当車両すべてのインターミディエイトシャフトを対策品へと交換することで対処しているようです。

アルトをはじめとする3車種

アルト、アルトラパン、ワゴンRの3車種にリコールが実施されています。フロントストラットとナックルをつなぐボルトとナットが規定トルクで締め付けられてないものがあるようです。そのままの状態で走行すると、最悪の場合は走行不能に陥る可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
アルトDBA-HA36S平成28年9月16日~平成29年2月14日23台
DBA-HA36S平成28年9月1日~平成29年1月6日5台
アルトラパンDBA-HE33S平成28年10月10日~平成29年2月3日16台
ワゴンRDBA-MH34S平成28年10月3日~平成28年12月5日9台
DAA-MH44S平成28年10月3日~平成28年11月14日8台
DAA-MH55S平成29年1月30日~平成29年2月16日7台

該当車両の合計台数は67台です。該当車両すべてのフロントストラットとナックルの締め付け状態を点検。ナットの緩みが確認された場合はフロントストラットとボルト、ナットを新品交換することで対処します。

アルトラパンをはじめとする3車種

アルトラパン、ソリオ、イグニスの3車種にリコールが実施されています。リアゲートのガス封入式バランサの外筒の塗装が不適切で、外筒が腐食してしまうものがあるのだとか。そのままの状態にしていると腐食が進行してガス封入式バランサが破損。リアゲートを開く時に周囲の人がケガしてしまう恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
アルトラパンDBA-HE22S平成20年11月3日~平成27年5月18日253,041台
CBA-HE22S平成20年11月3日~平成22年7月30日3,725台
ソリオDBA-MA15S平成22年12月22日~平成27年7月31日159,743台
DBA-MA26S平成27年7月27日~平成28年3月25日2,504台
DAA-MA36S平成27年7月29日~平成28年3月24日28,015台
DAA-MA46S平成27年12月2日~平成27年12月4日30台
イグニスDAA-FF21S平成28年1月8日~平成28年3月24日5,137台

該当車両の合計台数は452,195台です。該当車両すべてのガス封入式バランサを対策品へと交換することで対処します。該当車両が非常に多いので、アルトラパン、ソリオ、イグニスの車種に乗っている人は注意してください。

イグニス

個性的な外観が魅力のコンパクトSUV、イグニスにもリコールが実施されています。リコールの詳細は取扱説明書のチャイルドシート座席位置別適合性一覧表が記載されていないとのこと。

車種型式製造期間合計台数
イグニスDAA-FF21S平成28年1月8日~平成29年3月28日30,250台

該当車両の合計台数は30,250台です。該当車両すべての取扱説明書適切なものへと交換することで対処します。

パレット

スズキが過去に販売していたスーパーハイトワゴンのパレットスペーシアの先代車種にあたる1台ですが、そんなパレットにもリコールが実施されています。リコールの詳細は電動パワーステアリングのコントローラの電気配線固定方法が不適切で、走行中の振動などによって電気配線のコネクタ端子が摩耗。警告灯が点灯するとともにパワーステアリングのアシスト機能が停止してしまう恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
パレットDBA-MK21S平成20年1月9日~平成25年2月26日278,383台
パレットCBA-MK21S平成20年1月11日~平成25年2月22日62,045台

該当車両の合計台数は340,428台です。該当車両すべての電動パワーステアリングコントローラを新品に交換。電気配線をクランプでブラケットに固定することで対処するようです。

スズキ唯一のミドルサイズミニバンであるランディ。スズキが日産からOEMとして供給されている車種ですが、日産の不祥事によりリコールが実施されています。リコールの詳細は自動車工場の完成検査において、適切な検査員が合否判定を行ったことで検査自体が適切に行われていない可能性があるのだとか。

車種型式製造期間合計台数
ランディDBA-SC27平成28年12月1日~平成29年9月19日207台
DAA-SGC27780台
DAA-SGNC27222台
DBA-SC26平成23年5月17日~平成28年6月15日583台
DBA-SNC26平成26年1月14日~平成28年6月1日543台
DAA-SHC26平成25年9月19日~平成28年6月15日1,986台

該当車両の合計台数は4,321台です。 後日、追加で70台のランディがリコールとなっています。該当車両すべてを指定整備工場で自動車検査員による点検を実施。保安基準に適合しなかった場合は何かしらの方法によって対処されるようです。

MRワゴンをはじめとする4車種

ワゴンR、アルト、MRワゴン、セルボの4車種にリコールが実施されています。リコールの詳細はフロントサスペンションフレームの製造が不適切で、塩水などによってロアアーム取付ブラケットが腐食する可能性があります。腐食が進行、ロアアーム取付ブラケットが破損して脱落。走行不能となってしまうそうです。

車種型式製造期間合計台数
ワゴンRCBA-MH21S平成19年2月1日~平成19年5月7日3,235台
CBA-MH22S平成19年2月1日~平成19年7月5日23,732台
DBA-MH21S平成19年2月1日~平成19年5月8日23,573台
DBA-MH22S平成19年2月1日~平成19年7月16日43,293台
アルトGBD-HA24V平成19年2月1日~平成19年7月11日5,850台
CBA-HA24S平成19年2月1日~平成19年7月6日1,858台
DBA-HA24S平成19年2月1日~平成19年7月11日14,708台
MRワゴンCBA-MF22S平成19年2月1日~平成19年7月4日3,932台
DBA-MF22S21,977台
セルボCBA-HG21S平成19年2月1日~平成19年7月5日6,969台
DBA-HG21S平成19年2月1日~平成19年7月4日7,587台

該当車種の合計台数は156,714台。該当車両すべてのサスペンションフレームを点検し、腐食が発覚した場合はサスペンションフレームを対策品と交換します。腐食が発見されなかった場合は、ロアアーム取り付けブラケットに防錆剤を塗布することで対処するようです。サスペンションフレームを交換修理用部品として出荷したものの組み付けられた車両が特定できないものが1,108個あるので注意してください。

2016年に発生したリコール

みずほさんのアルトラパンの画像
みずほさんのアルトラパンの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

続いて2016年1月から2016年12月までの1年間に発生したリコールを紹介します。2017年のリコールの多さに比べると2016年は比較的少ないようです。

パレットをはじめとする3車種

人気軽自動車のパレット、ワゴンR、アルトラパンの3車種にリコールが実施されています。リコールの詳細はエアコンのコンプレッサーオイルの充電量が不適切なため、コンプレッサ内部が焼き付いてしまうことがあるようです。最悪の場合はエンジン回転数低下時にエンストしてしまう恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
パレットDBA-MK21S平成20年1月9日~平成25年2月26日278,909台
CBA-MK21S平成20年1月11日~平成25年2月22日62,213台
ワゴンRDBA-MH23S平成20年9月2日~平成24年8月10日682,605台
CBA-MH23S平成20年9月3日~平成24年8月11日55,376台
アルトラパンDBA-HE22S平成20年11月3日~平成27年5月18日253,381台
CBA-HE22S平成20年11月4日~平成22年7月30日3,729台

該当車両の合計台数はなんと1,336,213台にものぼります。該当車両すべてのコンプレッサーを点検し、コンプレッサーオイルの充填量が不適切な場合はコンプレッサーオイルを補充します。また、エンジン制御コントローラーも修正プログラムに書き換えるそうです。コンプレッサーの焼き付きが確認された場合はコンプレッサーを対策品と交換して対処します。該当車両が非常に多いのでパレット、ワゴンR、アルトラパンの3車種に乗っている人は注意しましょう。

ランディ

日産からOEM供給を受けてスズキが販売している、ミドルサイズミニバンのランディランディにもリコールが実施されています。リコールの詳細はリアゲートのガス封入式ステーの塗装が不適切なため、早い段階で腐食してしまうことがあるそうです。腐食が進行してしまうと外筒の破損によりガス封入式ステーがボディの外側に飛び出してしまいかねません。リアゲートを開く時にガス封入式ステーが破損した場合は、周囲の人が怪我をしてしまう恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
ランディDAA-SHC26平成24年7月12日~平成27年12月22日3,001台
DBA-SC26平成22年12月10日~平成27年12月18日3,553台
DBA-SNC26平成22年12月10日~平成27年12月22日1,369台

該当車種の合計台数は7,923台です。該当車両すべてのガス封入式ステーを対策品へと交換することで対処します。

スイフト

スズキの世界戦略車であるスイフトにもリコールが実施されています。リコールの詳細はリアブレーキのキャリパー製造が不適切で、パーキングブレーキのシリンダ内径が大きいものがあるそうです。キャリパー内部のシール性が低く、密閉空間を保つことができずにブレーキ液が漏れる可能性があります。最悪の場合はブレーキ性能が低下するおそれがあるので注意しましょう。

車種型式製造期間該当車両の台数
スイフトCBA-ZC32S平成26年6月9日~平成27年10月16日5,012台
DBA-ZC72S平成26年6月9日~平成27年10月16日8,123台
DBA-ZD72S平成26年6月9日~平成27年10月15日6,283台

該当車種の合計台数は19,418台です。該当車両すべてのリアブレーキキャリパーを対策品に交換することで対処します。

ソリオをはじめとする3車種

ソリオ、イグニス、バレーノの3車種リコールが実施されています リコールの詳細はエアバックコントローラの制御プログラムが不適切で、イグニッションスイッチをオフにした後、再度イグニッションスイッチをオンにしたときに制御プログラムが消去されてしまうことがあるそうです。エアバック警告灯が点灯するだけではなく、衝突時にエアバッグが展開しない恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
ソリオDBA-MA26S平成27年7月27日~平成28年5月11日2,912台
DAA-MA36S平成27年7月29日~平成28年5月11日32,741台
DAA-MA46S平成27年12月2日~平成27年12月4日30台
イグニスDAA-FF21S平成28年1月8日~平成28年5月12日8,564台
バレーノDBA-WB32S平成28年2月22日~平成28年4月28日1,319台
CBA-WB42S平成28年2月29日~平成28年4月28日276台

該当車種の合計台数は45,842台です。該当車両すべてのエアバッグコントローラの制御プログラムを書き換えることで対処します。

イグニス

コンパクトSUVのイグニスにリコールが実施されています。リコールの詳細は、後部座席の左側シートベルト巻き取り装置用固定プレートとボディの溶接が不適切で、溶接強度が不足している可能性があるそうです。リコール対応しないまま事故に遭ってしまった場合、シートベルト巻き取り装置の取り付け部が変形して乗員を保護することができなくなる恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
イグニスDAA-FF21S平成28年1月26日~平成28年5月27日160台

該当車両の合計台数は160台です。該当車両すべての溶接が不適切な部分に再度溶接を実施することで対処します。

エブリイワゴン

軽商用車エブリイをベースに乗用車モデルとして販売されているエブリイワゴン。そんなエブリイワゴンにもリコールが実施されています。リコールの詳細は後部座席前側のシート表皮の固定方法が不適切で、シート表皮の固定部がシートフレームから外れることがあるそうです。シートフレームが露出してしまうため、乗員が怪我をしてしまう可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
エブリイワゴンABA-DA64W平成24年4月28日~平成27年1月24日40,363台

該当車両の合計台数は40,363台です。該当車両すべての後部座席前側、シート表皮の固定部に樹脂フックを重ねることで金属製クリップを追加して対処します。

スペーシア

スペーシアの車いす移動車にリコールが実施されています。リコールの詳細は折りたたんだ後部座席を固定するバンドの取り付け構造が不適切で、後部座席が倒れる可能性があるそうです。車いす利用者の体に倒れた後部座席が当たって、車いす利用者が怪我してしまう恐れがあります。

車種型式製造期間合計台数
スペーシアDBA-MK32S改平成25年10月25日~平成28年6月30日2,388台
スペーシアDAA-MK42S改平成27年6月11日~平成28年6月30日774台

該当車両の合計台数は3,162台です。該当車両すべての後部座席固定バンドの取り付け部を見直し、ボルト留め構造の対策品に交換することで対処します。

2015年に発生したリコール

ザッキーさんのソリオMA15Sの画像
ザッキーさんのソリオMA15Sの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

最後に2015年1月から2015年12月までの1年間に発生したリコールを紹介します。2015年も2016年と同様、リコールの数自体は比較的少なくなっているようです。

キザシ

警察車両として導入されたこともあるキザシもリコールの該当車両となっています。リコールの詳細はエンジン補機駆動用ベルトの構造が不適切で、エンジン駆動中に駆動用ベルトが横滑りを起こし、ベルトが外れてしまうことがあるそうです。オルタネーターやウォーターポンプが停止するため、エンジンの再始動ができなくなる可能性があります。

車種型式製造期間該当車両の台数
キザシCBA-RE91S平成25年11月29日~平成26年12月2日90台
CBA-RF91S平成25年11月29日~平成26年12月3日55台

該当車両の合計台数は145台です。該当車両すべてのエンジン補機駆動用ベルトとテンショナを対策品へと交換することで対処します。

ワゴンR

「車内空間が広い軽自動車」の先駆けとなったスズキの人気車種、ワゴンR。ワゴンRにもリコールが実施されています。リコールの詳細はハイマウントストップランプの電気基板の設計が不適切なため、導通不良を起こしてしまうものがあるそうです。そのまま使用を続けると、ハイマウントストップランプ自体が点灯しなくなる可能性があります。

車種型式製造期間該当車両の台数
ワゴンRDBA-MH34S平成24年10月31日~平成25年3月7日76,720台

該当車両の合計台数は76,720台です。該当車両すべてのハイマウントストップランプを対策品に交換することで対処します。

エブリイ、キャリイ

軽商用バンのエブリイと軽商用トラックのキャリイもリコールが実施されています。リコールの詳細はフロントドアとバックドアの製造時に異なる材質の部品を使用したことで、強度が不足していることがあるそうです。ロックとアンロックを繰り返すことにより部品が破損してドアを開けることができなくなる恐れがあるので注意しましょう。

車種型式製造期間合計台数
エブリイHBD-DA64V平成26年3月22日〜平成26年6月27日12,660台
EBD-DA64V平成26年3月22日〜平成26年6月26日5,200台
ABA-DA64W平成26年3月22日〜平成26年6月27日3,411台
キャリイEBD-DA16T平成26年5月22日〜平成26年8月28日1,902台

該当車両の合計台数は23,173台です。該当車両すべてのフロントドアとバックドアの部品を対策品に交換することで対処します。また交換修理用部品として出荷したものの組み付けられた車両が特定できないフロントドアとバックドアの部品が627個あります。

ワゴンRプラスをはじめとする4車種

ワゴンRプラス、ワゴンRソリオ、ソリオ、シボレーMWの4車種にリコールが実施されています。イグニッションスイッチの接点部に使用するグリスが不適切で、アーク放電の発熱によってグリスが炭化してしまうことがあるようです。発熱によってグリスから煙が出て火災になってしまう可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
ワゴンRプラスGF-MA63S平成11年5月21日~平成12年11月2日26,439台
ワゴンRソリオLA-MA64S平成12年11月23日~平成14年11月4日10,784台
LA-MA34S平成12年11月23日~平成17年7月30日26,441台
UA-MA34S平成15年8月7日~平成17年8月1日12,383台
ソリオDBA-MA34S平成17年2月14日~平成22年8月6日13,667台
ABA-MA34S平成17年8月1日~平成22年8月5日4,458台
シボレーMWGF-ME63S平成13年1月8日~平成14年4月19日129台
LA-ME64S90台
LA-ME34S平成13年1月8日~平成15年4月26日1,191台
DBA-ME34S平成17年11月17日~平成22年8月6日25,292台
ABA-ME34S4,881台

該当車両の合計台数は125,755台です。該当車両すべてのイグニッションスイッチを対策品に交換することで対処します。

アルトをはじめとする6車種

アルト、Kei、ワゴンR、ツイン、スイフト、シボレークルーズの6車種にリコールが実施されています。リコールの詳細は先述したイグニッションスイッチの不具合と同様です。こちらも最悪の場合は火災に至ってしまう可能性があるので注意してください。

車種製造期間合計台数
アルト平成10年8月24日~平成16年7月21日419,701台
Kei平成10年10月1日~平成21年8月24日308,012台
ワゴンR平成10年10月1日~平成15年8月21日891,475台
ツイン平成14年10月8日~平成17年9月30日9,872台
スイフト平成12年1月26日~平成17年11月22日103,866台
シボレークルーズ平成13年10月23日~平成20年5月30日45,852台

該当車両の合計台数は1,778,778台です。こちらも該当車両すべてのイグニッションスイッチを対策品に交換することで対処します。このリコールは該当車両が多すぎるため型式は割愛しましましたが、該当車種を所有している人はスズキ公式ページで詳細を確認してください。

ランディ

スズキのミドルサイズミニバンであるランディにもリコールが実施されています。リコールの詳細はプッシュスタートスイッチのイモビライザアンテナの成形が不適切で、プッシュスタートスイッチを押した際に戻ってこなくなることがあるそうです。システムが緊急停止操作と判定してエンジンを停止するため、走行中にエンストする可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
ランディDAA-SHC26平成25年7月5日~平成25年11月7日329台
DBA-SC2696台
DBA-SNC2672台

該当車種の合計台数は497台です。該当車両すべてのプッシュスタートスイッチとイモビライザアンテナの隙間を確保した上で、プッシュスタートスイッチ自体に防振材を新たに装着することで対処します。

ジムニーをはじめとする4車種

アルト、エブリイ、ジムニー、ジムニーシエラの4車種にリコールが実施されています。ABS装置の部品の形状が不適切なため、製造時に異物が発生することがあるそうです。それにより異物が装置内に入り込み、ABS作動の調圧が遅れて走行安定性が悪くなってしまう可能性があります。

車種型式製造期間合計台数
アルトHBD-HA36V平成26年12月10日~平成27年1月17日323台
DBA-HA36S平成26年12月10日~平成27年1月20日9,302台
エブリイHBD-DA17V平成27年2月4日4台
ABA-DA17W5台
ジムニーシエラABA-JB43W平成26年12月15日~平成27年1月16日125台

該当車両の合計台数は9,759台です。該当車両すべてのABSの油圧調整装置を対策品と交換することで対処します。

ソリオ、ソリオバンディット

広大な車内空間を実現しているソリオとそのカスタムモデルであるソリオバンディットにリコールが実施されています。リコールの詳細は横滑り防止装置の制御プログラムが不適切で、横滑り防止装置作動中にも関わらずブレーキをキャンセルする可能性があるそうです。さらに衝突被害軽減ブレーキが作動することで停止する恐れもあります。

車種型式製造期間合計台数
ソリオバンディットDAA-MA36S平成27年7月29日~平成27年9月18日1,953台

該当車両の合計台数は1,953台です。該当車両すべての横滑り防止装置の制御プログラムを対策プログラムに置き換えることで対処します。

まとめ

K2-96さんのイグニスFF21Sの画像
K2-96さんのイグニスFF21Sの画像

※この画像は記事の内容と一切関係ありません。

今回は過去5年間で発生したスズキのリコールを紹介しました。比較的リコール台数が少ないスズキでもこれだけのリコールが毎年発生していて、車の製造は非常に難しいことがわかりましたね。

スズキのみならず、自動車メーカーは私たちの安全を守るために日々企業努力しています。愛車がリコールの該当車種になったからといって、ディーラーや自動車メーカーに高圧的なクレームを入れるようなことは控えた方がいいのかもしれません。もちろん想定していない不具合などが発生した場合は早急にディーラーや自動車メーカーに伝えるようにしましょう。

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